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交流インピーダンス法による電池やキャパシタの評価

講義ノート 製品の特性評価 -電池のインピーダンスと活物質分析-

仁科先生のスライド

エジソンとテスラが電力を送電の大論争をやらかした。 直流か交流か? 交流ならトランスで簡単に電圧を変換できる。 高圧で送電すれば電気抵抗に伴う発熱を最小限にできる。 送電に伴う発熱を抑えた交流送電に軍配があがった。

http://bizgate.nikkei.co.jp/smartcity/technology/000689.html

立花 和宏, 技術情報協会, (2009). インピーダンスの測定ノウハウとデータ解析の進め方

時間情報を保持したインピーダンス測定法の各種材料解析への適用方法についての最新動向 星芳直、四反田功、板垣昌幸, Electrochemistry,84,892(2016).

インピーダンス測定 藤嶋昭, 相澤益男, 井上徹著, 電気化学測定法, 技報堂出版, , (1984).

板垣 昌幸 電気化学インピーダンス法目次 丸善出版

しかし交流で送るときに電気抵抗 RΩ〕のほかにも送電を邪魔する何かがあった。 この邪魔する何かを「 インピーダンス ZΩ〕 」と呼ぶ。

交流が直流と違うところは、時間とともに電流 IA〕の向きや大きさを変えるところだ。 電気のストップアンドゴーに伴って、電気の抵抗だけなく、電気の渋滞や、電気の重たさが、送電の邪魔になる。 電気の渋滞に対応する何か「キャパシタンス」と呼び、電気の重たさに対応する何かを「インダクタンス」と呼ぶ。 時間的にちぐはぐさせるキャパシタンスとインダクタンスで引き起こされる邪魔になる何かを「リアクタンス」と呼ぶ。

だから送電の邪魔になる何かはエネルギーロスを伴う電気抵抗と、そうでないリアクタンス XΩ〕の総和になる。

Z=R+jX

そしてリアクタンスの正体は

X=1/wC-wL

電池では電気を運ぶ担い手は電子ばかりではない。 電池のショートさせないために電子以外の担い手を選ぶ必要があるからだ。 電解液。 電解液の中の電気の担い手はイオンと呼ばれる荷電粒子だ。 イオンの重さは一番軽い 水素イオン でも 電子の重さ の1800倍。 この重さの違いはゾウとモルモットの体重差に匹敵する。 だから、電池から電流を取り出せているとき、電気の重たさは気にせずともよい。

X=1/wC

でよい。

電池は化学エネルギーを電気エネルギーに変換するデバイスだ。 中には還元剤と酸化剤とが仕込んである。 ガソリンと酸素が仕込んであるようなものだ。 引火すれば大爆発だ。

そこで還元剤と酸化剤が触れ合わないよう、仕切りがある。 その電子的な仕切りの役目を果たしているのが電解液。 電解液は液体だから、物理的に仕切ることはできない。 そこで仕切りに物理的な強度を与えるがセパレータだ。

こうして電池の内部では、還元剤と酸化剤が電解液で仕切られている。 還元剤はいつも電子に飢えていて、酸化剤はいつも電子を持て余している。 この電子に対する姿勢の違いが電位差となって界面に現れる。

そしてその界面には動物園の檻にへばりついてエサをねだる動物のように イオンが群がっている。このイオンの群がりが電気二重層容量と呼ばれるものだ。

交流インピーダンス法を使った工業製品

体脂肪率を測定する 体脂肪計 や、 導電率 を測定する 塩分計 などがあります。

塩分計 の例 (出典: タニタ
体組成計の測定原理の例 (出典: タニタ
体組成計の原理

直流と交流

一定の周期で大きさと向きが変わる電流が交流です。 電気回路 交流の大きさは振幅で表します。

交流を発生する発振器 ファンクションジェネレータ 、交流の波形を観察するオシロスコープなどを使います。 電池に交流インピーダンス法を適用する上で、非直線抵抗の取り扱い、界面の面積の取り扱い、反応に伴う系の変化の取り扱い、 を考慮します。

オシロスコープ は振幅を読み取ったり、位相角を測定したりします。

オシロスコープ の例
出典:テクトロニクス


電気化学 電気と化学―電池と豆電球のつなぎ方と電流・電圧の測り方―

インピーダンスをお手軽に測定するなら LCRメーターで測定するのが便利です。 しかし、電池をLCRメーターで測定するとなるとDC成分をキャンセルしなければならないなど、少々工夫が必要です。


出典:
インピーダンス
物理量 数式
周期 T
周波数 f f = 1/T
角周波数 ω ω=2πf
電圧振幅
電流振幅
インピーダンス Z Z = R + j X
アドミタンス Y Y = G + j B
レジスタンス R インピーダンス Z の実部
リアクタンス X インピーダンス Z の虚部、 X=ωL-1/ωC
コンダクタンスG
サセプタンス B
位相角 φ

物性との関係
物理量 界面 物性値
電気抵抗=電圧÷電流 界面抵抗=電圧÷ 電流密度 抵抗率=電場強度÷ 電流密度
抵抗率=電気抵抗R〔Ω〕÷ セル定数 a〔1/m〕
コンダクタンスG 導電率 、電気伝導度
静電容量 (キャパシタンス)C 電気二重層容量 誘電率
インダクタンスL 透磁率

オシロスコープによる波形の確認

リサージュ

ボーデプロットとコールコールプロット

横軸に周波数の対数、縦軸にゲインと 位相角 φ のプロットしたものがボーデプロットです。 フランス語読みしてボードプロットとも言います。 下記のデータをボーデプロットしてみましょう。

横軸に インピーダンス Z の実部、 縦軸に インピーダンス Z の虚部をプロットしたものをコールコールプロットまたはナイキストプロットと言います。 極座標表示なので、横軸と縦軸の比を変えてはいけません。 インピーダンスは複素数なので、複素平面上にインピーダンスをプロットしたことになりますね。 正しくプロットされていれば、動径が インピーダンス の絶対値|Z|、偏角が 位相角 φ を表すことになります。 パラメトリック表示なので、解析しやすいように周波数を書き込んでおきましょう。

電気抵抗と導電率

電気抵抗R〔F〕は電圧Vと電流Iの比例定数。

電気抵抗の概念図 (©赤間未行
抵抗率 (©赤間未行
抵抗率
電気化学 電気と化学―電池と豆電球のつなぎ方と電流・電圧の測り方―

静電容量と誘電率、二重層容量

静電容量C〔F〕は電圧と電気量の比例定数。 電気量は電流の積分。誘電率は電界電界の強さE〔V/m〕と電荷密度の比例定数。 誘電率はベクトル。 等方性物質ではすべてのベクトルは等しいが、異方性物質では誘電異方性を持ちます。 バルクの分極には静電誘導と誘電分極、界面の分極には二重層容量と配向分極があります。静電誘導は金属、誘電分極は主にイオン化合物、二重層容量は電極と主に電解液中のイオン、配向分極は主に界面での極性分子によって起こります。

電気抵抗とコンデンサの並列接続の概念図 (©赤間未行
電気抵抗とコンデンサの並列接続のコールコールプロット
等価回路
http://www.science-t.com/st/cont/id/24425
http://www.science-t.com/st/cont/id/25775

蓄電・蓄エネをインフラに頼らない自エネ組。エネルギーマネジメントも自分たちで。

02. データ通信技術からスマートグリッドまで〜ライフラインとしてのインターネット〜

ディープラーニング ディープラーニング ディープラーニング ディープラーニング ディープラーニング ディープラーニング
©2017 Kazuhiro Tachibana

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山形大学 准教授

伊藤智博

山形大学 大学院 理工学研究科
C1ラボラトリー
992-8510 山形県 米沢市
城南4丁目3-16
3号館(物質化学工学科 3-3301
Tel: 0238-26-3753
URL: http://c1.yz.yamagata-u.ac.jp/

QRコード
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