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03.材料の電気伝導-化学結合の種類-

山形大学  工学部  化学・バイオ工学科  仁科辰夫

エネルギー化学 Web Class syllabus 53209 10:30-12:00 仮想教室中示範B C1

エネルギーと物質

エネルギーの種類と物性

物性には、 熱物性機械物性電気物性光物性がある。 それぞれ、熱エネルギーに対して物質が

スペクトルでは、波長の短い青の方がエネルギーが大きく、波長の長い赤の方がエネルギーが小さいです。ストーブをがんがん燃やしても、日焼けせず、ちょっと日を浴びるとすぐ日焼けするのはそのためです。

数式- 27
 29  エネルギーの種類
示強変数示量変数物質量あたり粒子あたり
化学エネルギーGJ 化学ポテンシャル 物質量〔mol アボガドロ数
熱エネルギー Q 〔J 温度 T 〔Kエントロピー S 〔J/K気体定数 R 〔J/K・mol

ボルツマン定数 kB 〔J/K

力学的エネルギー E 〔J圧力 p 〔Pa体積 V 〔m3理想気体のモル体積 x 〔L/mol
電気エネルギー E 〔J電圧 V 〔V電気量 Q 〔Cファラデー定数 F 〔C/mol電気素量 e 〔C
光エネルギー E 〔J 振動数 ν 〔Hzプランク定数 h 〔J・s
エネルギー化学 エネルギー化学特論


物質の分類

物質 純物質 単体 化合物 混合物 均一混合物 不均一混合物
 物質の分類

電気を流す固体と流さない固体-金属、半導体、固体電解質-

水は、10-7程度は、H+とOH-に乖離している。これをオートプロトリシスと言う。 水の中の酸素原子と水素原子の結合は、共有結合だろうか?イオン結合だろうか?

ケイ酸塩は、ケイ素原子を酸素原子を取り囲んだ構造になっている。 ケイ酸塩とはいうものの、ケイ酸イオンの状態はほとんど存在しないと言っていい。 ケイ酸塩中の、ケイ素原子を酸素原子の結合は、共有結合だろうか?イオン結合だろうか?

 化学結合の種類
結合の種類 結晶 性質や特色 物質の例
イオン結合 イオン結晶 固体は 導電率が小さい(絶縁体)。水溶液や溶融塩は 導電率が大きい。 (キャリア:イオン)。 塩化ナトリウム、塩化銀、水酸化ナトリウム
共有結合 分子結晶 分子式 で表す。融点沸点は低い。 酸素、アンモニア、水※1、ドライアイス
共有結合の結晶 黒鉛や導電性高分子は、例外的に電気を通す。 ダイヤモンド、 黒鉛、 ケイ素水晶 、石英※2
金属結合 金属の結晶 導電率 が大きい(キャリア:自由電子)。 銅、亜鉛、アルミニウム、 リチウム

※1.水分子は共有結合に分類されるが、液体の水はわずかに電離して電気を流す。 このイオン結合的な性質を、極性分子と表現する。

※2.ケイ酸塩のケイ酸はイオン結合に分類されるが、共有結合としての性質が強く、焼成などで成型することができる。


 金属と絶縁体
固体の分類 結晶 性質や特色 物質の例
金属 金属 金属光沢がある。 銅、亜鉛
半金属 ギャップ幅が狭く、価電子帯の頂上と伝導帯の底がフェルミ準位を横切って いる 黒鉛、ビスマス、アンチモン
絶縁体 半導体 ギャップが比較的狭い ケイ素(共有結合)、ゲルマニウム、ヒ化ガリウム、炭化ケイ素
絶縁体 ギャップが比較的広い 酸化アルミニウム(イオン結合) ダイヤモンド(共有結合)

電気を流すのは金属だけと思ってよい。それ以外に電気を流すのは特例である。

導体としては金属や合金が一般的であり、CuやAlなどの金属は送電用ケーブルに使用される。

最新工業化学―持続的社会に向けて―より引用
https://www.hakko.co.jp/qa/qakit/html/h01100.htm

現在の山形大学の使用電力は下記の図に示したとおりです。

山形大学工学部の現在の使用電力
山形大学工学部の現在の使用電力
平常演習 Web Class

送電線の抵抗によるエネルギーが損失を計算してみましょう。

純粋な水は、ほとんど電気を流さない。 でも、高電圧をかければ純水でも電気分解ができるのだろうか?


電子伝導とイオン伝導-キャリアの種類-

電気が流れるのは電気を運ぶ何かが移動するからである。この電気を運ぶ何かをキャリア(担体)と言う。 キャリアには電子とイオンがある。金属は電子伝導、電解液はイオン伝導である。 欠陥がキャリアになることもある。電子の欠陥はホール(正孔)であり、イオンの抜け穴はベーカンシー(空孔)と呼ばれる。


208
金属の結晶
©K.Tachibana

209
イオン結晶
©K.Tachibana

 混合伝導、イオン電導、電子伝導
電気伝導の分類 物質の分類 物質の例
電子伝導 金属 、 半導体 銅、アルミニウム、亜鉛
混合伝導 半金属 黒鉛、 酸化マンガン(Ⅳ)、マンガン酸リチウム、コバルト酸リチウム
イオン電導 電解液、電解質 酸化アルミニウム(イオン結合)

101
電位プロファイルと導電率
©K.Tachibana

187
電極界面と起電力
©K.Tachibana

電気を流す液体と気体-溶融金属、溶融塩、電解液、固体電解質、プラズマ-

空気は電気を流しません。流そうとすると1センチあたり3万ボルトの電圧が必要です。

真空は電気を流します。

 電解質
分類 結晶 性質や特色 物質の例
気体 プラズマ 電離したイオンと電子が動く
液体 電解質溶液 溶媒中を溶媒和したイオンが動く 食塩水, KOH aq, LiPF6/EC+DEC
溶融塩、イオン液体 イオンが動く LiCO3+KCO3
固体 ゲル電解質 溶媒で膨潤したマトリクス中をイオンが動く PVDF
固体電解質 固定された格子中をカチオンが動く AgI LiF(SEI) ポリマー電解質

ピカッとさいえんす

電気の流しやすさ-導電率、濃度、移動度-

導電率は物性値なので、材料の形状によりません。 かたや形状のない材料などありません。


セル定数

102
セルとセル定数
©K.Tachibana
https://edu.yz.yamagata-u.ac.jp/Public/52255/_05/cell.asp

101 電位プロファイルと導電率

書きかけです

κ = μ ρ
導電率
数式- 1
移動度 μ 〔m2/V・s〕=ドリフト速さ v 〔m/s〕÷電界の強さ E 〔V/m〕
移動度 μ 〔m2/V・s〕=電気量 Q 〔C〕÷(6×円周率×流体力学的半径 a 〔m〕×粘度 η 〔Pa・s〕)

書きかけです

導電率の測定原理
  • 分子軌道計算 化学結合 発展: エネルギー変換化学特論 交流インピーダンス法による電池やキャパシタの評価
    次回:セルの組立―電池式の書き方と電極の呼び方―
    ©2021 Kazuhiro Tachibana

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    エネルギー化学
    1. 量と単位-自然界を測るものさし-
    2. エネルギーと生活-動力と電力-
    3. 材料と電気-化学結合の種類-
    4. 電気と化学―電池と豆電球のつなぎ方と電流・電圧の測り方―
    5. セルの組立―電池式の書き方と電極の呼び方―
    6. 電気分解とファラデーの法則―銅クーロメーターと電気めっき―
    7. 電池の起電力―銀塩化銀電極とネルンストの式―
    8. 分解電圧―電力効率とターフェルの式―
    9. 測定法-ボルタンメトリーと交流インピーダンス法-
    10. センサーと情報変換-pH電極、参照電極-
    11. 表面処理とアノード酸化―アルマイトと不動態-
    12. 印刷とフォトリソグラフィー―エッチングと腐食―
    13. エネルギー変換と化学―一次電池と二次電池ー-
    14. 自然との共生―バイオと光-
    15. エネルギーと情報-ディスプレイとエレクトロニクス―


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