鉱石から大量の電気で単離する アルミニウムは電気の塊と言っていい。 それをさらにエネルギーを消費して成型して自動車部品にしたり飲料缶にしたりする。 最後は、またエネルギーを使って燃やすごみにする。
銅の電析出 1000℃、 4Vが作る新幹線―非鉄金属―kWh、 J | 関係式 | 示強性変数 | 示量性変数 | 物質量あたり マクロ |
粒子あたり ミクロ |
---|---|---|---|---|---|
🧪 化学エネルギーG | ⊿G=⊿H-T⊿S | 化学ポテンシャル | 物質量〔mol〕 | アボガドロ数
NA |
|
🔥 熱エネルギー |
🖱
Q=
TS
RT
|
温度 T 〔K〕 | エントロピー S 〔J/K〕 | 気体定数 R 〔J/K・mol〕 | ボルツマン定数 kB 〔J/K |
💪 力学的エネルギー E | 🖱 W=pV | 圧力 p 〔Pa〕 | 体積 V 〔m3〕 | 理想気体のモル体積 x 〔L/mol〕 | |
⚡ 電気エネルギー E |
🖱
E=VQ
E=nFE
|
電圧 V 〔V〕 | 電気量 Q 〔C〕 | ファラデー定数 F 〔C/mol〕 | 電気素量 e 〔C〕 |
🌟 光エネルギー E | E=hν | 振動数 ν 〔Hz〕 | プランク定数 h 〔J・s〕 |
エネルギーは、相互に エネルギー変換できます。 エネルギーは保存則でなくなりませんが、有効な仕事として利用できるエネルギー(エクセルギー)の割合は減っていき、廃熱(アネルギー)の割合が増えていきます。 その意味で、熱エネルギーはエネルギーの廃棄物と言えます。
状態量電池の発熱は、電流の二乗×内部抵抗。 発熱は、無駄な発電負荷であり、無駄な二酸化炭素の排出。 大型電池ほど、放熱が不利になり、熱暴走のリスクが高まります 電池の内部抵抗を下げることが、脱炭素社会への道。
過電圧(電圧降下)=活性化過電圧+濃度過電圧+抵抗過電圧(溶液抵抗+接触抵抗)
銅 やアルミニウムの金属は、 抵抗率が小さく、 電線や集電体に使われます。
金属は、金属結合しています。 全体に広がった波動関数のエネルギー準位がある導電帯にフェルミ準位があり、電子がバルク全体に非局在化しているからです。
金属酸化物などのイオン結晶は、イオン結合しています。 全体に広がった波動関数のエネルギー準位がある価電子帯にフェルミ準位があり、電子が原子の近傍に局在化しているからです。 電子が局在化して、バルク全体で移動できないという点で、共有結合結晶や分子結晶でも同じです。
グラファイトなどの 炭素材料やポリチオフェンなどの導電性高分子材料では、電子が非局在化できる状態にあり、導電性を示します。
固体の分類 | 結晶 | 性質や特色 | 物質の例 | 用途 |
---|---|---|---|---|
金属 | 金属( 導体 ) | ギャップ幅が狭い 金属光沢がある。 金属伝導 | 鉄、 🜠 銅、 🏞 亜鉛、 🜀 アルミニウム | 送電 |
半金属 | ギャップ幅が狭く、価電子帯の頂上と伝導帯の底がフェルミ準位を横切って いる | 黒鉛 *、ビスマス、アンチモン | ||
絶縁体 | 半導体(間接遷移型) | ギャップが比較的狭い | 🏞 ケイ素 ( 共有結合)、ゲルマニウム、炭化ケイ素 | パワーエレクトロニクス |
半導体(直接遷移型) | 同じ波数でのギャップが比較的狭い | ヒ化ガリウム | 発光ダイオード | |
絶縁体( 不導体 ) | ギャップが比較的広い | 酸化アルミニウム(イオン結合) ダイヤモンド(共有結合) | 碍子、電解コンデンサ |
電気を流すのは金属だけです。黒鉛が電気を流すのは例外です。
導体としては金属や合金が一般的であり、CuやAlなどの金属は送電用ケーブルに使用される。
最新工業化学―持続的社会に向けて―より引用
抵抗過電圧は電力を消費させ、ジュール熱を発生する。 得たいものは純銅であって、熱ではないのに、熱が発生する。 電極面積を大きくし、電極間距離を短くし、塩濃度を上げて、電解液の導電率を大きくしても、必ず熱が発生する。
Cu の電解精錬にはなぜ電力が必要か?
回答
「椅子を高く持ち上げたときに消費するエネルギーは、椅子の位置エネルギーに時間をかけて求めることができる」はほんとうか?? 問
銅の電解精錬に使う電力は何のためか?それを節電するにはどうしたらいいか?注意すべき点は何か?? 問
2024年1月21日 松木健三名誉教授がご逝去されました。