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🌡️ 📆 令和4年12月3日

サイクリックボルタンメトリーによる電池やキャパシタの評価

山形大学  理工学研究科(工学系)  物質化学工学専攻  🔋 C1 仁科辰夫 ・立花和宏

前回

化学工学とリチウム電池~分散・スラリーの作成と塗布乾燥~ ポテンショスタット カンノのクラウドポテンショスタット

エネルギーデバイスとしての電池評価の注意点


電池評価における直流と交流

  1   電池の 🖱 直流評価🖱 交流評価
直流 交流
主な対象 界面 バルク
主な評価項目 直流抵抗( DCR イオン導電率
主な評価方法 短絡試験、定負荷試験、定電流試験 交流インピーダンス法 過渡応答試験

交流インピーダンス法 で測定した、 コールコールプロット の切片は、バルク抵抗(溶液抵抗など)です。 複雑な 電池の内部抵抗 は、 バルク抵抗より界面抵抗に支配されます。 周波数が高いと、界面抵抗と 並列の容量が比較的小さくても(皮膜、 空間電荷層リアクタンスが小さくなってしまうため、 内部抵抗の推定は、直流抵抗の評価が大切です。


電流規制と電位規制

電流規制する装置をガルバノスタット、電位規制する装置をポテンショスタットと言います。 たいていは両方の機能が備わっているのでポテンショスタット/ガルバノスタットのように言います。

  2 主な電気化学測定法
名称 概略 装置
クロノポテンショメトリー 電圧電気量曲線 充放電曲線 過渡応答 など 🚂 ガルバノスタット、データロガー
クロノアンペロメトリー 電流絞り込み曲線など 🚂 ポテンショスタット、データロガー
リニアスイープボルタンメトリー 分解電圧の測定など 🚂 ファンクションジェネレータ、 🚂 ポテンショスタット、データロガー
サイクリックボルタンメトリー 反応種の特定など
コンダクトメトリー 導電率 誘電率 の測定など 🚂 ファンクションジェネレータ、 🚂 ポテンショスタット、データロガー
交流インピーダンス法 導電率 の測定など ファンクションジェネレータ、ポテンショスタット、データロガー、 オシロスコープ、LCRメータ * *

コンダクトメトリー

その材料がどれだけ電気を流しやすいのか? 導電率や誘電率を測定する手法です。 一般には交流で測定します。


クロノポテンショメトリー

電位が時間とともにどのように変化するのかを見る手法です。 充放電曲線もクロノポテンショメトリーと言えます。 その場合は、時間ではなく電池容量を横軸にとる場合もあります。

クロノポテンショメトリーで得られたグラフを、クロノポテンショグラムと言います。


RC並列+R直列(ランドルス)回路の定電流過渡応答

  1 🖱 RC並列+R直列(ランドルス)回路の定電流過渡応答

クロノアンペロメトリー

時間とともに電流がどう変化してゆくのか見る手法です。 一般には定電圧を加えて、電流の減少をみます。 コンデンサの電流絞り込みの様子などです。

クロノアンペロメトリーで得られたグラフを、 クロノアンペログラムと言います。


RC並列+R直列(ランドルス)回路の定電流過渡応答

  2 RC並列直列回路の定電圧過渡応答
© K.Tachibana

リニアスイープボルタンメトリー

電流電圧曲線(分解電圧と過電圧)

-0.50.00.51.01.52.02.52.52.01.51.00.50.0-0.5 電圧 V /V 電流 I /A
  3 電流電圧曲線(分解電圧と過電圧)

分解電圧を調べるときは、電圧を掃引して、電流を測定します。 これを LSVリニアスイープボルタンメトリー)ということもあります。 電流電圧曲線から、溶液抵抗の傾きを外挿して、分解電圧を求めます。 理論分解電圧から分解電圧を引いて、 過電圧を求めます。 過電圧を電流密度の対数の関係をターフェルプロットと言います。

電池では、電流を掃引して、電圧を測定します。 求めた電流電圧曲線は、電池の放電の 内部抵抗 を求めるのに使われます。


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分解電圧
©K.Tachibana

電位を一定の速度で掃引して、電流-電位曲線を測定します。 分解電圧や電位窓を調べたりします。

 ショットキー界面での漏れ電流と絶縁破壊
電流の流れ方 特徴
漏れ電流 トンネル電流で、電流が漏れる 圧力に敏感(炭素粉末など)
絶縁破壊 ある電圧を超えると一気に電子が雪崩れ込む。 (活性化過電圧の存在)

サイクリックボルタンメトリー

RC直列のサイクリックボルタンメトリー

  5 127 🖱 RC直列のサイクリックボルタンメトリー
©K.Tachibana
14,13.エネルギー変換化学特論 09.エネルギー化学 10.情報処理概論 1217

サイクリックボルタンメトリーで得られたグラフを、 サイクリックボルタモグラムと言います。

CV


拡散支配のサイクリックボルタンメトリー

電位を一定の速度で掃引して、電流-電位曲線を測定し、 ある電位で反転して繰り返し、電位掃引する方法です。 反応の可逆性について調べたりします。 分析化学などでも使います。

図1に金電極に活物質を打ち込みPVDFでなんていおうとこうした電極のサイクリックボルタモグラムを示す。 横軸は電位、縦軸は電流である。 反応は____の通りであった。電流は___電圧は___であった。

図1 金電極に活物質を打ち込み PVDFでなんていおうとこうした電極の サイクリックボルタモグラム
グラフの表し方

次回

交流インピーダンス法による電池やキャパシタの評価

©2022 Kazuhiro Tachibana


エネルギー化学特論


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