下記の制御スライダーをドラッグしてコンデンサと電池の特性の違いをみてみましょう。
理想的なコンデンサ(キャパシタ)では、電圧は電気量に比例します。
その比例計数が静電容量です。
理想的な電池では、電圧は一定です。なので静電容量は∞です。
実際の電池では、
コンデンサでは電気量と電圧が比例しますが、電池では電気量と電圧は比例しません。理想的な電池では取り出した電気量にかかわらず電圧は一定です。
静電容量は電圧変化に対する電気量変化の割合です。グラフの接線の傾きの逆数です。仮に電圧一定の理想的な電池の静電容量を求めるならば無限大となります。 また実際の電池では、静電容量は電気量に依存して変化します。
電気量と電圧の積が電気エネルギーです。グラフの下の面積が電気エネルギーに相当します。
コンデンサ は、電圧変化dV/dtと電流dQ/dtが比例します。静電容量変化がなければ、C=(dQ/dt)/(dV/dt)=I/(dV/dt)です。
物理量 | 単位 | 備考 |
---|---|---|
電圧 V | V | 乾電池の 開回路電圧は1.65V。 乾電池 の公称電圧は1.5V。 ダニエル電池の 起電力は、1.1V 水の理論分解電圧は1.23V。 |
電流 I | A |
豆電球の電流は
0.5A。
ぽちっと光ったLEDの電流は1mA。
電流密度=電流÷電極面積
|
時間 t | s | |
電気量 Q | C |
🖱 電気エネルギー は 電気量×電圧 |
電気抵抗 R | Ω |
,
|
静電容量 C |
|
,
|
インダクタンス L |
|
,
|
回路計は、電圧、電流、電気抵抗などを測定できます 1 ) 。
電気抵抗、静電容量、インダクタンスを実現する電子部品( 回路素子)として 抵抗器、コンデンサ(キャパシタ)、コイルがあります 2 ) 。
電池の内部抵抗 が大きくなると、カットオフ電圧に到達する時間が短くなり、電池の容量が小さくなります。 電池の内部抵抗 は、溶液抵抗( 抵抗過電圧)と接触抵抗からなります。 接触抵抗は、オーミックコンタクトでは、固体間接触の集中抵抗からなり、 またショットキーコンタクトでは、反応抵抗( 活性化過電圧)や皮膜抵抗となります。 SOCの推定に使われます。
名称 | 概略 | 制御 | 測定 | 装置 | |
---|---|---|---|---|---|
クロノポテンショメトリー (CP) | 電圧電気量曲線 電池 の 充放電曲線 過渡応答 など | 電流 | 電圧 ( 電位 )、時刻 | 🚂 ガルバノスタット、データロガー | |
クロノアンペロメトリー | 電流絞り込み曲線など | 電圧 | 電流、時刻 | 🚂 ポテンショスタット 3 ) 、データロガー | |
リニアスイープボルタンメトリー (LSV) | 分解電圧の測定など | 電圧、掃引速度 | 電流 | 🚂 ファンクションジェネレータ、 🚂 ポテンショスタット、データロガー | |
サイクリックボルタンメトリー ( CV) 4 ) | 電圧、掃引速度 | 電流 | 反応種の特定など | ||
電圧電流曲線 | 電流 | 電圧 | 電池の内部抵抗 | ||
コンダクトメトリー | 導電率 誘電率 の測定など | 電圧 | 電流 | 🚂 ファンクションジェネレータ 5 ) 、 🚂 ポテンショスタット、データロガー | |
交流インピーダンス法 | 導電率 の測定など | 電圧 周波数 | 電流 | ファンクションジェネレータ、ポテンショスタット、データロガー、 オシロスコープ、 LCRメータ * * |
🧪 化学 | ⚡ 電力 | 💪 動力 | 🌟 光 | 🔥 熱 | |
---|---|---|---|---|---|
🧪 化学 | 化学反応 |
👨🏫
二酸化炭素センサー
湿度センサー
|
◇ 鉄砲 (火薬) | 👨🏫 化学発光 | ◇ 暖炉 |
⚡電力
eV, FE |
◇ 蓄電池 (電解) | 変電、 インバータ |
◇
モーター
7
)
🔊スピーカー |
◇ LED |
◇
ヒーター
Q=I2R |
💪動力
pV |
◇ 高圧合成 |
👨🏫
発電機
🎤マイク |
リンク、カム | ◇応力発光 | 👨🏫 ヒートポンプ pV=nRT |
🌟光
hν |
◇ 光合成 銀塩写真 |
👨🏫
太陽電池 イメージセンサー |
◇蛍光 | ◇ 電子レンジ | |
🔥熱
RT |
◇ 加熱合成 | 👨🏫 熱電変換 温度センサー |
👨🏫
🚂
熱機関
pV=nRT |
◇
白熱電球
( 黒体放射) |
kWh、 J | 関係式 | 示強性変数 | 示量性変数 | 物質量あたり マクロ |
粒子あたり ミクロ |
---|---|---|---|---|---|
🧪 化学エネルギーG | ⊿G=⊿H-T⊿S | 化学ポテンシャル | 物質量〔mol〕 | アボガドロ数
NA |
|
🔥 熱エネルギー |
🖱
Q=
TS
RT
|
温度 T 〔K〕 | エントロピー S 〔J/K〕 | 気体定数 R 〔J/K・mol〕 | ボルツマン定数 kB 〔J/K |
💪 力学的エネルギー E | 🖱 W=pV | 圧力 p 〔Pa〕 | 体積 V 〔m3〕 | 理想気体のモル体積 x 〔L/mol〕 | |
⚡ 電気エネルギー E |
🖱
E=VQ
E=nFE
|
電圧 V 〔V〕 | 電気量 Q 〔C〕 | ファラデー定数 F 〔C/mol〕 | 電気素量 e 〔C〕 |
🌟 光エネルギー E | E=hν | 振動数 ν 〔Hz〕 | プランク定数 h 〔J・s〕 |
エネルギーは、相互に エネルギー変換できます。 エネルギーは保存則でなくなりませんが、有効な仕事として利用できるエネルギー(エクセルギー)の割合は減っていき、廃熱(アネルギー)の割合が増えていきます。 その意味で、熱エネルギーはエネルギーの廃棄物と言えます。
状態量