てのひらに、10円と1円をのせれば、 電気化学の三要素 がそろって、電池になります。 デジタル式回路計で、 電圧を測定すると、0ではありません。 これが 電池の起電力です。 電流が流れていないにもかかわらず電圧があるのです。 電池では、電流と電圧が、そのまま比例しません。 電池は単なる電気抵抗ではないのです。 化学反応が電気を起こしているのです。 11円電池は、 ガルバニ電池と言っていいでしょう。
標準電池 の電圧 E0 を抵抗線の 長さ l0 に換算し、被検電池の電圧の抵抗線の 長さ l との比から、被検電池の電圧 E を 測定 します。
米沢高等工業学校本館の 電気・通信科展示室(教室)に 電位差計があります。
例 | 備考 | |
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銀|塩化銀電極 | AgCl + e- ↔   Ag + Cl- Eº = 0.2223V* | 温度、 Cl-濃度に依存 |
水銀|塩化水銀電極 | Hg2Cl2 + 2e- ↔   2Hg(l) + 2Cl- Eº = 0.26816V * | 温度、Cl-濃度に依存 |
水銀|酸化水銀電極 | HgO + H2O + 2e- ↔   Hg(l) + 2OH- Eº = 0.0977V * | アルカリ用(アルカリ電池の研究、粘土分散液の研究)、温度、OH-濃度に依存 |
水銀|硫酸水銀電極 | Hg2SO4 + 2e- ↔   2Hg(l) + SO42- Eº = 0.613V * | 酸性用(鉛電池の研究、二酸化マンガンの電解合成の研究)、温度、SO42-濃度に依存 |
酸化体が多いほど、酸化力(電位)が上がります。 電位は、ネルンストの式で説明されます。
電池の内部抵抗 が大きくなると、カットオフ電圧に到達する時間が短くなり、電池の容量が小さくなります。 電池の内部抵抗 は、溶液抵抗( 抵抗過電圧)と接触抵抗からなります。 接触抵抗は、オーミックコンタクトでは、固体間接触の集中抵抗からなり、 またショットキーコンタクトでは、反応抵抗( 活性化過電圧)や皮膜抵抗となります。 SOCの推定に使われます。
アルミニウムを変えた充放電