ジェリーロール構造は、スパイラル電極構造とか捲回型とも言われます。 円筒型電池には、出力重視のスパイラル電極構造のほかに容量重視のボビン電極構造もあります。 * さらに出力重視では、ラミネート型電池に使われる枚葉積層型があります。 * * 電極面積を大きくし、電極間距離を小さくして、電解液による溶液抵抗を減らし、 内部抵抗を小さくします。
リチウムイオン二次電池 では、 正極活物質も 負極活物質も、 固相反応にすることでカタチが変形を最小限にしています。 しかし、反応生成物の化学組成が違う以上、密度が変化するので、カタチの変形から逃れることはできません。 カタチの変形によって、固体と固体の 接触状態が変わるため、 電池の内部抵抗の増大の原因になります。
電池式 |
組み立て後:Cu|C|LiPF6 EC+DEC|LiCoO2
,C|Al 充電後:Cu|C6Lix|LiPF6 EC+DEC|Li1-xCoO2 ,C|Al |
負極 反応 | 6C+xLi++xe-=C6Lix Eº = -3V |
正極 反応 | LiCoO2=xLi++xe-+Li1-xCoO2 Eº = 0.7V |
全反応 | |
起電力/V | 3.7 (公称電圧) 18650リチウムイオン電池は1セルの公称電圧が3.6Vまたは3.7V |
最低放電終了電圧/V | 2.5~2.75V |
実用電池容量/mAh | 1200~3300mAh |
理論電池容量/mAh | |
サイクル寿命/回 | |
理論重量容量密度
( 理論容量 ・ 電力原単位 ) /mAh/g |
157.7mAh/g |
理論重量エネルギー密度
/mWh/g |
583.5 |
実用 重量エネルギー密度 | 200~250Wh/kg 程度 * |
形状・寸法 | 円筒型 (18650の例 18は直径18mm、65は長さ65mm、0は円筒形) 2170や4680も * * 、 ラミネート型 |
重量 | |
用途 | 住宅、 自動車、 スマホ |
1 ) https://led-outdoorgear.biz/wp/18650-pse/ F=96485.33212331
電池は、化学エネルギーを電気エネルギーに変換するデバイスです。 その変換効率は高いほど良いです。 変換損失は熱エネルギーとなって放出されます。 この発熱は変換効率を悪化させるだけでなく、電池の温度を上昇させ、電池の安全な動作を妨げます。 電池の発熱は、内部抵抗rという 等価回路で表現されます。 電池の端子間電圧Vは、電池の起電力Ve.m.f.より電圧降下Irを差し引いた電圧です。
電池の起電力は、正極と負極の単極電位の差です。 単極電位は、おおむね ネルンストの式に従います。 ネルンストの式によれば、電位は、活量に依存します。 このことは電池反応の進行とともに、電位が変化することを意味します。 逆に言えば、端子電圧から、電池の起電力を推定し、 電池の残量(SOC)を推定することができます。 2 )
電池の端子電圧は、流れる電流が増えると小さくなります。この電流増加に対する電圧降下の割合を電池の内部抵抗と言います。
電池から電流を取り出すと 過電圧による電圧降下が生じます。 電流に比例する電圧降下を、電池の内部抵抗と言います。
電池の内部抵抗 が大きくなると、カットオフ電圧に到達する時間が短くなり、電池の容量が小さくなります。 電池の内部抵抗 は、溶液抵抗( 抵抗過電圧)と接触抵抗からなります。 接触抵抗は、オーミックコンタクトでは、固体間接触の集中抵抗からなり、 またショットキーコンタクトでは、反応抵抗( 活性化過電圧)や皮膜抵抗となります。 SOCの推定に使われます。
電池の起電力は、充電率(State of charge、SOC) 3 ) によって変化します。 電池の過電圧も、充電率で変化します。また過電圧は、放電か、充電か、その方向でも変化します。
組電池 の電圧も、同様です。
電源装置としての電池はバッテリーと言います。
ストリングの接続には、モノポーラとバイポーラがあります。
有機電解液は導電率が小さいため内部抵抗の増大の課題がありますが、 起電力の大きなリチウム電池では、同じ電圧を得るのに直列につなぐセルの数が少ないため、バッテリーとしては内部抵抗を下げるのに有利です。
項目 | 説明 | ||
---|---|---|---|
セルの過充電、過放電を防ぐ機能 | 電位検出 | ||
セルの過電流を防ぐ機能 | 短絡検出、発熱検出、過電流保護、過電圧保護 | ||
セルの温度管理を行う機能( BTMS) | 発熱検出、加熱、冷却 | ||
電池残量(SOC)・充電状態を算出する機能 | 積算電気量、電位 | ||
健康状態(SOH)を算出する機能 | サイクルごとの内部抵抗 | ||
セル電圧の均等化(セルバランス)を行う機能 |
リチウムイオン電池には、過充電および過放電を防止する保護回路が必要である。24 V系の電源では、リチウムイオン電池を7 セル直列に接続して、各セルの電圧を監視し、正常な電圧範囲を逸脱した場合、回路を遮断する保護装置が必要である 7 ) 。
* 経済産業省、蓄電池産業の競争力強化に向けてバッテリーストリング の各セルの電圧を差動アンプでひろい、 積分型の高精度AD変換器でデジタルデータにします。 電流はシャント抵抗の両端の電圧を作動アンプでひろいます。 アナログフロントエンド(AFE)がやります。 マイコン(マイクロコントロールユニット、MCU)で処理します。 FETドライバが搭載され、パワー半導体を制御できます。
そうした中でルネサスは、「産業向けリチウムイオン電池管理ICとして業界初」というマイコン(RL78 CPUコア)を内蔵し、ソフトウェアで柔軟に多様な電池システム仕様に対応できる電池管理ICを実現した。電池残量の計測や、過電圧、過電流などの安全監視機能(アナログフロントエンド部)とマイコンが1パッケージ化されたため、電池制御の電圧測定に必要な高精度A-Dコンバーターとマイコンとのマッチングを事前に調整した上で提供するため、キャリブレーション作業が大幅に削減できるとする。その他、新製品は、電源、FETドライバー、リアルタイムクロックなどを搭載し、電池管理システム部分のトータルコストを従来品よりも「30%削減可能」(同社)とした。シリアル通信 C ラズベリーパイ・エッジ
分類 | 材料 | 特徴 |
---|---|---|
電極材料 | 正極材料 (活物質) | 極性固体、 酸化物、 イオン結合、 絶縁体 |
負極材料 (活物質) | 極性固体(金属やグラファイト)/非極性固体(酸化物) | |
導電材 | 非極性固体 炭素材料 | |
分散剤 | 界面活性剤 | |
◇ バインダー | 界面活性剤 | |
CMC・増粘剤 | 極性材料 | |
集電体 (金属) | 非極性固体 | |
電解質 | 電解液、添加剤* | |
セパレータ | ||
その他 | 外包材・リードタブ |
界面は、 極性どうし、あるいは非極性どうし、だとなじみがいい。 異なる界面では、なじみが悪いので、界面活性剤などを検討する。