カットしていないところを補完して、充電曲線を求めてください。 カットして、定常状態になった電圧(OCV)をつないで、OCV曲線を求めてください。 ふたつのグラフの差から電圧降下を求め、電流値で割って内部抵抗曲線を求めてください。 カット直後のIR降下は、直列に抵抗が入っていると等価回路を仮定したときの、直列抵抗です。 白金黒電極では、電極面積が大きいので、そのような等価回路を仮定してもだいじょぶで、それを溶液抵抗とみなすことがあります。<導電率計など 実用電池では、負荷に通電し続けて定常状態になったときが動作電圧(充電電圧)です。ですから、それとOCVとの差で、内部抵抗を算出します。 実用電池では、内部抵抗=溶液抵抗とは限りませんし、むしろ、そのあたりを正しく理解することが、今回のデータ解析の肝になります。
放電曲線を図に示す。電池の放電容量は、21Ahであった。電池の電圧は、放電開始時26.0V,放電開始後2時間 25.8Vで、放電終止直前25.2Vとなった。 電池電圧を25.8Vとして、電池のエネルギーを求めると541Whとなった。カタログスペックの電池重量7.2kgから重量エネルギー密度を求めると、75Wh/kgとなった。 カットしていないところを補完した放電曲線とOCV曲線を図に示す。OCV曲線と放電曲線の電圧の差は、放電開始時0.5V, 放電開始後2時間 0.4V,放電終止直前0.7Vとなった。 IRジャンプからの内部抵抗は30mΩであった。
電池の温度変化はなかった。
充電曲線を図に示す。0.1CのCレートで充電し、電流は2.0Aであった。 カットしていないところを補完した充電曲線とOCV曲線を図に示す。
電池の温度変化はなかった。
SOCと過電圧の関係を図に示す。放電時の過電圧は、SOC=100%で0.5V, SOC=50%で0.4V, SOC=30%で0.5V、OC=0%で0.7Vであった。 充電時の過電圧は、SOC=0%で0.3Vで、SOC=20%で0.2Vであった。
データロガーによるバッテリーの電圧の記録は以下のリンクから CSV形式でダウロードできる.
充電電流20Aで充電し、過電圧および電池の発熱を観察したい。