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令和8年10月3日 (土)

◇ エネルギーデバイスと機能界面

◇ 機能界面設計工学特論 Web Class 📆 3-3308

山形大学  大学院  物質化学専攻  🔋 C1 📛 立花和宏
🔋 C1 3308

💯 課外報告書 Web Class
インピーダンス
  1. インピーダンスと電池の基礎
    1. 材料物性値とインピーダンス
    2. ボーデプロットとコールコールプロット
プロジェクト

リチウム電池(LIB)のジェリーロール構造と寸法例

正極 負極
図   1 .  リチウム電池(LIB)のジェリーロール構造と寸法例
©2018 S.Ishikawa , C1 Lab.

電池は、 活物質を 容器に詰めたエネルギーデバイスです。効率よく電気が取り出せるよう、 正極 合材、負極合材を工夫して詰め込みます。

ジェリーロール構造は、スパイラル電極構造とか捲回型とも言われます。 円筒型電池には、出力重視のスパイラル電極構造のほかに容量重視のボビン電極構造もあります。 * さらに出力重視では、ラミネート型電池に使われる枚葉積層型があります。 * * 電極面積を大きくし、電極間距離を小さくして、電解液による溶液抵抗を減らし、 内部抵抗を小さくします。

リチウムイオン二次電池には、磁気テープで培われた、合材の塗布技術が応用されています。

✍ 233 燃料電池とリチウムイオン二次電池の設計コンセプトの違いについて議論しよう

調合・混合・攪拌・分散・塗布・乾燥・プレス・注液

図   2 .  388
調合・混合・攪拌・分散・塗布・乾燥・プレス・注液
© K.Tachibana * , C1 Lab.

スラリーやインクの 塗工には、 混合、撹拌、分散、 乾燥と言った工程が含まれます 1 ) 。

360 ✍ 236 リチウムイオン二次電池の合材設計について議論しよう

粉体の粒度分布曲線

図   3 .  粉体の粒度分布曲線
© 2025 K.Tachibana * , C1 Lab.
確率分布

粉体の粒径を表すには、残留率曲線、通過率曲線、頻度分布曲線、あるいは ヒストグラムが使われます。 残留率および通過率が50%になる粒径をメジアン径(中央値)、頻度分布が最大になる粒径をモード径(最頻値)と言います。 メジアン径やモード径は、平均径代表値として使われます 2 ) 。


粉体の例

表   1 .  粉体の例
粉体の例 粒径 /μm 説明
0.01 エーロゾル
アセチレンブラック 0.1  アセチレンを不完全燃焼させて作る炭素材料(気相合成) 電池の 導電助剤に使う
フライアッシュ 0.5  石炭火力発電所で微粉炭を燃焼した際に発生する石炭灰のうち、 集塵器で採取された灰のこと * セメントの原料として再利用する。
タルク 1   
白亜(チョーク) 1   
PM2.5 2.5 
噴霧スズ粉 10   
還元鉄粉 100   

固体の微粒子の集まりを 粉体と言います。 セメント 工業や薬品工業などで粉体を取り扱います。 固体と粉体がかかわる製造工程は、 固体の 粉砕、固体の 混合、固体と固体の反応、固体と液体の反応、固体と液体の分離(乾燥)などからなります 3 ) 。

単位質量の 粉体 の全表面積を、 粉体 の 比表面積Ap〔m2/kg〕と言います。 一定量の固体を粉砕すると、 その表面積は粒径にほぼ反比例して増加します 4 ) 。


合材中の粒子サイズのイメージ

図   4 .  スラリーを塗工した電極をさらに拡大した図 赤は活物質、青は 正極集電体、黒はアセチレンブラック、緑はSBR
© D.Kurosawa , C1

電極は、活物質、導電助剤、バインダーを混錬し、塗工して作られます。異なる粒子サイズのもので、電池として動作できるように設計しなければなりません。 図は、活物質、導電助剤、バインダーの粒子サイズを3D-CADアプリ、 ソリッドワークスで、3D表示したものです。

5 )

実習端末の CADソフト SOLIDWORKS(ソリッドワークス)は、教育のためのみに利用できます。 実習室以外で、 授業の課題等でSOLIDWORKSを使う場合は、 指導教員を通じて 学術情報基盤センター にお問い合わせください。

✍ 182 活物質と導電助剤の接触状態を3D表示してみましょう

活物質と集電体の電位分布(有限要素法解析)

図   5 .  活物質と集電体の電位分布(有限要素法解析)

電極は不均一混合物です。 電流密度や電界は複雑です。 固体粒子と固体粒子の接触は、点接触になるため、電流が集中します。 そこでは電流密度が大きくなり、集中抵抗が大きな 過電圧を生じます。 ひいては電池の内部抵抗の支配的な要因となり得ます。 よって、電極中の 電流密度や電界の分布 をイメージすることは、電池を設計する上で大切です。

学術情報基盤センターの 実習端末では、有限要素法ソフトADINAが利用できます。 ADINAを使うときは、指導教員を通じて 学術情報基盤センター にお問い合わせください。



コールコールプロットとボードプロット

図   6 .  83
コールコールプロット(ナイキストプロット)とボードプロット
© K.Tachibana * , C1 Lab.

交流の電流と電圧の比を インピーダンスと言います。

インピーダンス は複素数なので、実部と虚部があります。 実部をリアクタンスと言い、虚部をレジスタンスと言います 6 ) 。 各周波数での インピーダンスの軌跡を複素平面上にプロットしたものを コールコールプロットあるいはナイキストプロットと言います。

*

◇ 参考文献


応用物理化学特論

野々村・立花・堀田・木俣

本講義では、界面・表面現象や光イメージングといった物理化学的な現象の工学分野における役割を学ぶ。そこでは、化粧品、医薬品および食品を開発する上で重要な、皮膚、毛髪および粘膜上で起こる界面現象から、電池やコンデンサなどのエネルギーデバイスを中心の機能を効率よく発現させるための界面設計、そして、粉体の分散・凝集に関する粉体表面の物性およびその測定法,さらに様々な表面処理方法等について論ずる。また、光学顕微鏡を用いた光イメージングについて、光学素子の役割、イメージの結像、光の回折限界と空間分解能などについて解説する。多重染色によりさまざまな物質を識別できる蛍光顕微鏡において重要となる蛍光色素および蛍光タンパク質などの蛍光プローブとその利用法について解説するとともに、レーザーマニピュレーション法や近年実用化されたナノメートルの空間分解能を持つ超解像蛍光顕微鏡等の応用例を紹介する。

化学計測・生体情報特論

伊藤(智)・遠藤・齊藤

本講義では、物質の有効活用の観点から、物質や生体が有する情報の取得・解析法に関する内容について解説する。そこでは、物質の分離法および機能発現に関するアプローチ他、呼吸,循環に関する生体情報の計測法や生体計測技術により運動中に得られた生体情報を応用生理学的解釈へ導くための解析法についても紹介する。また、工学分野で生産管理や品質管理で使用される分析機器について、ハードウェアおよびソフトウェア,AD変換などの計測技術について解説し、工場などで使われているライフサイクル管理システムにおける分析機器や分析化学の位置づけ,ラインモニタリング技術に対する理解を深める。小型・軽量化が進むセンサーやその周辺の電子回路,AD変換器,マイコン制御についても解説し,IoT(Internet of Things)やIoE(Internet of Everything)を目指した周辺技術など最近のトピックも紹介する。


  1. ◇ 高電場機構とアルミニウムのアノード酸化
  2. ◇ 不定比化合物半導体とノンストイキオメトリー
  3. ◇ 降伏現象と電子雪崩
  4. ◇ 電池活物質材料と電解液界面
  5. ◇ 集電体と電極合材との接触抵抗
  6. ◇ 導電助材と二次元電気伝導
  7. ◇ 導電性高分子と一次元電気伝導
  8. ショットキー障壁と電位プロファイル
  9. 電池反応場としての三相界面とコンタクトライン長さ
  10. 有機溶媒とオートプロトリシス
  11. 高電場による高分子の配向分極
  12. 電極界面形状と電場集中
  13. ◇ アルミ電解コンデンサ
  14. リチウムイオン二次電池
  15. エネルギーデバイスと機能界面

R03

17 機能界面設計工学特論 2 講義 1 〇 機能界面設計工学を応用する能力を身につける科目である。 機能界面設計工学に関する専門知識を身につけ、それを応用することができる。 〇 〇 教育課程の編成・実施方針(CP) 1物質化学工学に関する高度な専門職従事者としての知識と技能を体得するために体系的に構成されたカリキュラムを編成する。 2物質化学工学の応用力を養う授業科目を配置する。 〇3産業の現場、各種研究施設又は他専門分野の研究室において、工学に対する視野を広め、問題提起・解決能力を養う授業科目を配置する。 4専門的かつ多面的な考察を通して物質化学工学分野に関する論文を執筆できるべく、適切な助言・指導を行う。 学位授与方針(DP) 〇R1応用化学、化学工学及びバイオ工学に関わる幅広く深い知識とそれらを応用する能力を身に付けている。 〇R2科学技術に関する知識・情報を的確に把握する能力と記述力、発表と討論の能力及び国際的な情報収集能力を身に付けている。 3生涯にわたって自発的かつ継続的に学習できる能力を身に付けている。 4現在の社会状況を理解し、取り組むべき課題等の判断及び行動ができる。 5物質化学工学分野において、高度な専門知識を身に付け、自ら創造性を十分に発揮し、課題解決を先導できる能力を身に付けている。 6考察、検証及び議論を通して多元的に物質化学工学に関する研究を進め、工学の発展に寄与する学位論文を執筆できる。" 2018_H30

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🏫 学問の自由 は、心の自由。 大学では、精神は自由であらねばならない。(松木健三)
📆 20251028 明日からやろう!インピーダンス測定・解析
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山形大学 工学部 化学・バイオ工学科 応用化学・化学工学コース
C1ラボラトリー ( 伊藤智博 ・ 立花和宏 ) @ 米沢

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