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🌡️ 📆 令和6年3月29日

電池活物質材料と電解液界面

機能界面設計工学特論 Web Class 📆 3-3308

山形大学  大学院  物質化学専攻  🔋 C1 📛 立花和宏
🔋 C1 3308

✏ 課外報告書 Web Class

表面積よりコンタクトラインの長さ

  1 43 244
表面積よりコンタクトラインの長さ
© K.Tachibana

三相界面とコンタクトライン長さ


正極活物質と正極材料

  1   正極活物質 1 )
活物質/ 略号 理論容量 /mAh/g 実効容量 (可逆容量) /mAh/g 用途 特徴
酸素 燃料電池、ガルバノ電池(ボルタ電堆)、 11円電池 気体
銅イオン ダニエル電池 液体
二酸化マンガン 308.3 アルカリ乾電池
コバルト酸リチウム/ LCO 273.8 130~150 リチウムイオン電池スマホ LiCoO2←Li++e-+CoO2
コバルト回収採算可
ニッケル酸リチウム 274.5
NCM 277.9 160
リチウム過剰NCM 267.1 160
ハイニッケル NCM,LNCM523 180~200 ニッケル回収採算可。 インセンティブは補助金?
ハイニッケル NCA 180~200 ニッケル回収採算可
マンガン酸リチウム(スピネル) LMO * 148.2 110~120 密度4.1* 導電率1×10-6S/cm
LFP LiFePO4 リーズナブル。 バイポーラで、NCM置換可能。

正極活物質は、主に 電池正極で使われる酸化剤です。 充電式電池(二次電池)では、充電前の電池材料 である正極材料も活物質と呼ばれることがあります。 負極には還元剤が使われます。 酸素、酸化物(二酸マンガン)やフッ化物、硫化物が使われます *

* F=96485.33212331 F/Fw*Z

負極活物質と負極材料

  2   負極活物質 負極材料 2 )
略号 理論容量 /mAh/g 実効容量 /mAh/g 用途 特徴
H 燃料電池
Zn 819.7 アルカリ乾電池 ダニエル電池
Li 3861.3
水素吸蔵合金
C 371.9 リチウムイオン電池 密度2.2 * スマホ

負極活物質は、主に 電池負極で使われる還元剤です。 充電式電池(二次電池)では、充電前の 電池材料 である負極材料も活物質と呼ばれることがあります。 金属(亜鉛やリチウム)や金属イオンを取り込める層状化合物(グラファイトなど)が使われます *正極には酸化剤が使われます。

09.エネルギー化学特論 04機能
F=96485.33212331

界面の構造

03.エネルギー変換特論

接触界面

  3  接触界面
固体 液体 気体(真空)
固体 固固接触
面接触(例: pn接合
線接触(三相界面)(例:正極合材、 局部電池)
点接触(三相界面)(例:固体電解質)
固液界面 (例:サスペンジョン 表面
液体 固液界面 (例:電極と電解液 液液界面 (例:エマルション 気液界面 (表面)
気体(真空) 表面 気液界面 (表面) (混合)
07 14 エネルギー変換特論 🖱 界面 05 機能特論 ST2023 1210 1224 0216

物質は、 様々な状態をとります。 界面や表面 は、ある材料の相と異なる材料の相が接するところです。

電池の内部抵抗は、バルクと界面との両方から生じます。


反応抵抗 界面 電解質
  2 典型的な電極界面の等価回路
14.エネ特 03.エネ特 1217 1224 0216

電極界面の 電位プロファイル本田アンドレイ

溶液抵抗と電位プロファイル


- + - M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M M グイ・チャップマン層 ヘルムホルツ層
  4 電気二重層( 金属 電解液 界面
03.エネ特 04.機能界面 05 07 エネルギー化学 1224

銅|銅イオン水溶液 3 )


配向分極(電気二重層)


350
電気二重層
©K.Tachibana

空間電荷層を含みます。


界面

  6
©K. Tachibana

ネルンストの式

E = E0 - RT nF ln K
ネルンストの式
数式- 1

4 )


  7 Fe3+のLUMO軌道とFe2+のHOMO軌道のエネルギー計算結果

LUMOは、最低空分子オービタル。 HOMOは、最高被占分子オービタル。 基本的にHOMOが高いほど酸化されやすく(酸化還元電位が低い)、LUMOが低いほど還元されやすい(酸化還元電位が高い)。

LUMOのエネルギー準位と HOMOのエネルギー準位とのあいだに フェルミ準位があると思っていい。

Fe3+/Fe2+の半反応式は次式で表されている.この半反応式の 酸化還元電位は標準水素電極(NHE)に対し +0.771 Vである.

Fe 2+ = Fe 3+ + e -
反応式- 1

応用物理化学特論

野々村・立花・堀田・木俣

本講義では、界面・表面現象や光イメージングといった物理化学的な現象の工学分野における役割を学ぶ。そこでは、化粧品、医薬品および食品を開発する上で重要な、皮膚、毛髪および粘膜上で起こる界面現象から、電池やコンデンサなどのエネルギーデバイスを中心の機能を効率よく発現させるための界面設計、そして、粉体の分散・凝集に関する粉体表面の物性およびその測定法,さらに様々な表面処理方法等について論ずる。また、光学顕微鏡を用いた光イメージングについて、光学素子の役割、イメージの結像、光の回折限界と空間分解能などについて解説する。多重染色によりさまざまな物質を識別できる蛍光顕微鏡において重要となる蛍光色素および蛍光タンパク質などの蛍光プローブとその利用法について解説するとともに、レーザーマニピュレーション法や近年実用化されたナノメートルの空間分解能を持つ超解像蛍光顕微鏡等の応用例を紹介する。

化学計測・生体情報特論

伊藤(智)・遠藤・齊藤

本講義では、物質の有効活用の観点から、物質や生体が有する情報の取得・解析法に関する内容について解説する。そこでは、物質の分離法および機能発現に関するアプローチ他、呼吸,循環に関する生体情報の計測法や生体計測技術により運動中に得られた生体情報を応用生理学的解釈へ導くための解析法についても紹介する。また、工学分野で生産管理や品質管理で使用される分析機器について、ハードウェアおよびソフトウェア,AD変換などの計測技術について解説し、工場などで使われているライフサイクル管理システムにおける分析機器や分析化学の位置づけ,ラインモニタリング技術に対する理解を深める。小型・軽量化が進むセンサーやその周辺の電子回路,AD変換器,マイコン制御についても解説し,IoT(Internet of Things)やIoE(Internet of Everything)を目指した周辺技術など最近のトピックも紹介する。


  1. 高電場機構とアルミニウムのアノード酸化
  2. 不定比化合物半導体とノンストイキオメトリー
  3. 降伏現象と電子雪崩
  4. 電池活物質材料と電解液界面
  5. 集電体と電極合材との接触抵抗
  6. 導電助材と二次元電気伝導
  7. 導電性高分子と一次元電気伝導
  8. ショットキー障壁と電位プロファイル
  9. 電池反応場としての三相界面とコンタクトライン長さ
  10. 有機溶媒とオートプロトリシス
  11. 高電場による高分子の配向分極
  12. 電極界面形状と電場集中
  13. アルミ電解コンデンサ
  14. リチウムイオン二次電池
  15. エネルギーデバイスと機能界面

R03

17 機能界面設計工学特論 2 講義 1 〇 機能界面設計工学を応用する能力を身につける科目である。 機能界面設計工学に関する専門知識を身につけ、それを応用することができる。 〇 〇 教育課程の編成・実施方針(CP) 1物質化学工学に関する高度な専門職従事者としての知識と技能を体得するために体系的に構成されたカリキュラムを編成する。 2物質化学工学の応用力を養う授業科目を配置する。 〇3産業の現場、各種研究施設又は他専門分野の研究室において、工学に対する視野を広め、問題提起・解決能力を養う授業科目を配置する。 4専門的かつ多面的な考察を通して物質化学工学分野に関する論文を執筆できるべく、適切な助言・指導を行う。 学位授与方針(DP) 〇R1応用化学、化学工学及びバイオ工学に関わる幅広く深い知識とそれらを応用する能力を身に付けている。 〇R2科学技術に関する知識・情報を的確に把握する能力と記述力、発表と討論の能力及び国際的な情報収集能力を身に付けている。 3生涯にわたって自発的かつ継続的に学習できる能力を身に付けている。 4現在の社会状況を理解し、取り組むべき課題等の判断及び行動ができる。 5物質化学工学分野において、高度な専門知識を身に付け、自ら創造性を十分に発揮し、課題解決を先導できる能力を身に付けている。 6考察、検証及び議論を通して多元的に物質化学工学に関する研究を進め、工学の発展に寄与する学位論文を執筆できる。" 2018_H30

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