電池の内部抵抗と過電圧. 山形大学, 電気化学特論 講義ノート, 2015. https://edu.yz.yamagata-u.ac.jp/developer/Asp/Youzan/@Lecture.asp?nLectureID=4298 , (参照 ).
◇ 機能界面設計工学特論 Web Class 📆 3-3308
10円玉と1円玉を手に持って電圧計で測れば、0.5Vぐらいの電圧が出てくる。これが 電池の起電力だ。
手に持った10円玉と1円玉で直列つなぎをしてみよう。 電圧は直列つなぎの代数和になる。 4~5人が直列になれば2Vぐらいの電圧になるだろう。
でも、手に持った10円玉と1円玉で直列つなぎでは、豆電球をつけることはできない。 豆電球をつないだ途端に電圧が下がってしまうからだ。 これは電池の物質がたくわえている化学エネルギーが電気エネルギーにかわるときにその大半が熱エネルギーとなってエネルギー損失してしまうためだ。
豆電球をつないだときにの電圧と電池の起電力の差を、電圧降下といい、流れた電流に対する電圧降下の割合を電池の 内部抵抗と言う。
この電圧降下によるエネルギー損失は、長距離送電で問題になった。 エジソンとテスラが直流か交流かで論争したのは有名だ。 テスラが変圧しやすい交流で高圧送電した。 ところが交流で送電すると、エネルギー損失していないのにモーターが思い通りに動かないことがあった。
この交流を使ったときの送電をじゃまするもの、という意味でインピーダンスという概念が生まれた。
しかしながら、電池は直流しか発生しないので、電池のインピーダンスが直接電池の性能にかかわるということはない。
電池のインピーダンスを測定することは、あくまで電池動作理解の補助的手段であり、まずは電池そのものの理解が欠かせない。
電池の内部抵抗と過電圧. 山形大学, 電気化学特論 講義ノート, 2015. https://edu.yz.yamagata-u.ac.jp/developer/Asp/Youzan/@Lecture.asp?nLectureID=4298 , (参照 ).
この電流と電圧の関係を90度くるっと回したら電圧と電流の関係になります。逆関数ですね。 オームの法則は電流と電圧が比例するけど、実際に比例することはまずありません。 ただ比例と仮定しないと計算に手がつけられないので、局所的でも比例に近似できる、とするわけです。 平均値の定理ですね。
電池の内部抵抗と過電圧. 山形大学, 電気化学特論 講義ノート, 2015. https://edu.yz.yamagata-u.ac.jp/developer/Asp/Youzan/@Lecture.asp?nLectureID=4298 , (参照 ).
正極では、 正極合剤は、 正極活物質、 導電助剤、 バインダー( PVdF、NMP)を混錬したスラリーからなり、 正極集電体に塗布・ 乾燥されている。 電池 の放電時は、 正極活物質にチウムイオンと電子が吸収され(電荷移動過程)、それぞれ導電助剤と電解液を通る。
電池材料分類 | 材料 | 特徴 |
---|---|---|
電極材料 | 正極材料 (活物質) | 極性固体、 酸化物、 イオン結合、 絶縁体 |
負極材料 (活物質) | 極性固体(金属やグラファイト)/非極性固体(酸化物) | |
導電材 | 非極性固体 炭素材料 | |
分散剤 | 界面活性剤 | |
◇ バインダー | 界面活性剤 | |
CMC・増粘剤 | 極性材料 | |
集電体 (金属) | 非極性固体 | |
電解質 | 電解液、添加剤* | |
セパレータ | ||
その他 | 外包材・リードタブ |
界面は、 極性どうし、あるいは非極性どうし、だとなじみがいい。 異なる界面では、なじみが悪いので、界面活性剤などを検討する。
本講義では、界面・表面現象や光イメージングといった物理化学的な現象の工学分野における役割を学ぶ。そこでは、化粧品、医薬品および食品を開発する上で重要な、皮膚、毛髪および粘膜上で起こる界面現象から、電池やコンデンサなどのエネルギーデバイスを中心の機能を効率よく発現させるための界面設計、そして、粉体の分散・凝集に関する粉体表面の物性およびその測定法,さらに様々な表面処理方法等について論ずる。また、光学顕微鏡を用いた光イメージングについて、光学素子の役割、イメージの結像、光の回折限界と空間分解能などについて解説する。多重染色によりさまざまな物質を識別できる蛍光顕微鏡において重要となる蛍光色素および蛍光タンパク質などの蛍光プローブとその利用法について解説するとともに、レーザーマニピュレーション法や近年実用化されたナノメートルの空間分解能を持つ超解像蛍光顕微鏡等の応用例を紹介する。
本講義では、物質の有効活用の観点から、物質や生体が有する情報の取得・解析法に関する内容について解説する。そこでは、物質の分離法および機能発現に関するアプローチ他、呼吸,循環に関する生体情報の計測法や生体計測技術により運動中に得られた生体情報を応用生理学的解釈へ導くための解析法についても紹介する。また、工学分野で生産管理や品質管理で使用される分析機器について、ハードウェアおよびソフトウェア,AD変換などの計測技術について解説し、工場などで使われているライフサイクル管理システムにおける分析機器や分析化学の位置づけ,ラインモニタリング技術に対する理解を深める。小型・軽量化が進むセンサーやその周辺の電子回路,AD変換器,マイコン制御についても解説し,IoT(Internet of Things)やIoE(Internet of Everything)を目指した周辺技術など最近のトピックも紹介する。
2024年1月21日 松木健三名誉教授がご逝去されました。