図
1
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アルミニウムを集電体にした時のマンガン酸リチウムの接触コンダクタンスと電流密度の
直線関係
電池
の正極材料は、黒いです。
マンガン電池の正極材料を構成する二酸化マンガンも炭素材料も黒いです。
リチウムイオン二次電池のコバルト酸リチウムも
マンガン酸リチウムも黒いです。
導電助剤として使われる炭素材料は、ダイヤモンドではありません。黒鉛(グラファイト)です。
黒鉛は分子結晶です。その化学結合は、ざっくり2s軌道に由来するσ結合と、2p軌道に由来するπ結合からなります。
σ結合の軌道は、炭素原子の間に局在していますが、π結合の軌道はハチの巣のように平面全体に広がっています。
このσ結合の軌道とπ結合の軌道のエネルギー準位は、ほぼ同じです。
電子は、σ結合の軌道でもπ結合の軌道でも、どちらの軌道にも入ることができます。
π結合の軌道に入った電子は、分子結晶のどこにでも同じ確率で発見することができます。
このような電子を自由電子と言います。
黒鉛が電気をよく流して、ぴかぴか光るのはその自由電子があるからです。
ひとつの軌道に入れる電子は二つまでです。
たくさんの炭素原子からなる黒鉛では、σ結合の軌道も、π結合の軌道も
たくさんないといけません。
局在化したσ結合由来の軌道を、まとめて価電子帯と呼びます。
非局在化したπ結合由来のの軌道を、まとめて伝導帯と呼びます。
黒鉛は、価電子帯と伝導帯のエネルギー準位がほぼ同じです。
このような材料を半金属と呼びます。
そして、ほぼ同じようなエネルギー準位を持つ、価電子帯と伝導帯の間を、熱で電子がいったりきたりすると、
さまざまな光を吸収します。
これが黒鉛が黒い理由です。
半金属は、誘電率が大きい、g因子が高い、高いなどの特性があります。
単体としては、炭素からなる黒鉛があります。
ほかには、ビスマス、ヒ素、アンチモン、などが知られています。
では、正極材料として使われる二酸化マンガンやマンガン酸リチウムはどうでしょうか?
さて、3価マンガンイオンと、4価のマンガンイオンは、
それぞれ、3d軌道に4個の電子、3個の電子が入っています。
二酸化マンガンやマンガン酸リチウムはイオン結晶ですが、それでも、黒鉛と同じく、たくさんの原子がありますから、
それにみあって3d軌道もたくさんないといけません。
たくさんある軌道は、ざっくりeg軌道とt2g軌道に分けられます
2
)
。
結晶中の3価マンガンイオンと、4価のマンガンイオンでは、eg軌道に電子があるかないかの違いになります。
そして、eg軌道は、マンガン原子と取り囲む酸素原子の八面体の辺に沿って、トラス構造のように広がっています。
局在化したt2g軌道由来の軌道を、まとめて価電子帯と呼びます。
非局在化したeg軌道由来の軌道を、まとめて伝導帯と呼びます。
そして、ほぼ同じようなエネルギー準位を持つ、価電子帯と伝導帯の間を、熱で電子がいったりきたりすると、
さまざまな光を吸収します。
これが二酸化マンガンやマンガン酸リチウムが黒い理由です。
価電子帯と伝導帯のエネルギー準位の差から、金属、半金属、半導体、絶縁体に分類されます。
価電子帯と伝導帯のエネルギー準位の差をバンドギャップと言いますが、金属はバンドギャップが負の値、
半金属はバンドギャップが0、半導体はバンドギャップが数eV、絶縁体はそれ以上と言えるでしょう。
見た目が黒い二酸化マンガンやマンガン酸リチウムは、半導体というより半金属に近いと考えらえます。
このことが、結晶中をプロトンやリチウムイオンも移動する、
混合伝導体としての二酸化マンガンやマンガン酸リチウムを特徴づけていると考えられます。
マンガン酸リチウムの結晶の対称性は、空間群Fd3mです
(
白谷,
2018
)。
(
赤間,
2018
)
マンガン酸リチウムの電子スピン共鳴
以下、執筆中
粒径が小さい
-
メリット
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塗布厚みを薄くできる
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比表面積が大きく反応過電圧を小さくできる
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デメリット
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導電助剤やバインダーの量が増えて、エネルギー密度が下がる
ほんま
多田
プロジェクト
AI画像認識プログラムを利用した判別
郡山
郡山
この親水性の物質は、SEMで見る通り0.05μ以下の微粒子のため、XRDでは同定できていないと推定される。 しかし、チンダル現象が観察されたことから、高速LMOに含まれる固体物質である。 この物質の誘電率は、オルゴール実験で示すようにきわめて高いものと推定され、 この物質が、電池反応の高速性に寄与している可能性がある。
また親水性の物質の誘電率は、アルミニウム集電体表面に存在する酸化皮膜の絶縁性を高め、 活物質と集電体の接触抵抗を大きくしてしまうため、 実用的な電池設計では、Alb箔のように接触抵抗を増大させないアルミニウム表面処理が必要であると考えられる。
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