粘土材料の液晶化による電気的配向現象におけるエネルギーデバイスとしての可能性. 2019年電気化学秋季大会, 山梨大学甲府キャンパス. 2019.
粘土分散液は、 粘土ではありません。粘土は鉱物です。 でも粘土分散液は、粘土粒子と分散媒からなる複合材料です。 粘土分散液は液晶です。
(鈴木,2007)
族 | 種 | 化学式 | 製品名 | 製造方法 |
---|---|---|---|---|
スメクタイト | モンモリロナイト |
Nax(Al2-xMgx)Si4O10(OH)2·4H2O(X<0.33)
|
クニピア-F | 精製 |
Li+モンモリロナイト |
Lix(Al2-xMgx)Si4O10(OH)2·4H2O(X<0.33)
|
クニピア-M | 精製 | |
サポナイト |
NaxMg3(Si4-xAlx)O10(OH)2(X<0.33)
|
スメクトン-SA | 水熱合成 | |
スチーブンサイト | Na0.3Mg3-xSi4O10(OH)2 | スメクトン-ST | 水熱合成 | |
ヘクトライト | スメクトン | 水熱合成 |
試料名 (製造元、型番) | 粒径/nm | 導電率/μS/cm | pH | 粘度/mPa·s |
---|---|---|---|---|
スチーブンサイト2wt%/水分散液
( クニミネ工業、 スメクトン-ST 2wt%/水分散液) | 30±10 | 2450 | ||
ヘクトライト2wt%/水分散液
( クニミネ工業、 スメクトン-SWN 2wt%/水分散液) | 50 | 1594 | ||
サポナイト2wt%/水分散液
( クニミネ工業、 スメクトン-SA 2wt%/水分散液) | 100 | 1114 | ||
モンモリロナイト2wt%/水分散液
(クニミネ工業、 クニピア-F 2wt%/水分散液) | 350±250 | 636 | ||
Li+置換モンモリロナイト2wt%/水分散液
(クニミネ工業、 クニピア-M 2wt%/水分散液) | >? | 410 | 9.9 | 534 |
モンモリロナイトの単位結晶は、Si(ケイ素)とO(酸素)の四面体がシート状に連なった四面体シートと、Al(アルミニウム)とOH(水酸基)の八面体がシート状に連なった八面体シートからなっており、1枚の八面体シートが2枚の四面体シートに挟まれた、サンドウィッチ構造をしています。これをケイ酸塩層(単位層)と呼びます。しかし、実際は八面体シート中の3価の陽イオンであるAlが、部分的に2価の陽イオンであるMg(マグネシウム)に置き換わっています。このことを同形置換と呼びます。その結果、単位層面では電荷が不足し、負(マイナス)電荷を帯びています。そのため、電荷のバランスをとるために、単位層間に正(プラス)電荷を持つイオンが取り込まれています。これを層間陽イオンと呼びます。
以下にCa型モンモリロナイトのUnit Cellに 含まれる原子の空間位置座標(3Dデータ)から構成した球棒モデルを示す.
粘土材料の液晶化による電気的配向現象におけるエネルギーデバイスとしての可能性. 2019年電気化学秋季大会, 山梨大学甲府キャンパス. 2019.
粘土材料の液晶化による電気的配向現象におけるエネルギーデバイスとしての可能性. 2019年電気化学秋季大会, 山梨大学甲府キャンパス. 2019.
粘土分散液中の粘土粒子とその乾燥後の構造解析. 平成30年度 化学系学協会東北大会, 秋田大学手形キャンパス. 2018.
粘土鉱物の電気化学への応用. 山形大学 物質化学工学科 , 卒業論文 , 2016. https://edu.yz.yamagata-u.ac.jp/developer/Asp/Youzan/Academic/@Thesis.asp?nThesisID=593, (参照 ).
アルミニウムアノード酸化皮膜に粘土鉱物が接触したときの電気化学的挙動. 第33回金属のアノード酸化皮膜の機能化部会(ARS)熱海コンファレンス, 伊豆山研修センター. 2016.
粘土鉱物分散水溶性ゲルを使用した電池のアルミニウム酸化皮膜の抵抗低減メカニズム. 平成28年度 化学系学協会東北大会, いわき明星大学. 2016.