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🌡️ 📆 令和4年12月2日
機能界面設計工学特論
リチウムイオン二次電池の構造と材料設計の考え方

電池の動作原理と電気化学の基礎

1.1 電池の歴史と電池材料

今、二酸化炭素が、ヤバイ

石炭 石油 " 産業革命 " 太平洋戦争 " 現在 165017001750180018501900195020002050600500400300200 年代 y / year 二酸化炭素濃度 C / ppm
  1 二酸化炭素濃度
©2020 K.Tachibana, SST

2022年12月2日CO2濃度は、 推定440ppm。 この100年間で、地球大気中の二酸化炭素の濃度は1.4倍になった。 前史時代の二酸化炭素濃度は、280ppmでほぼ一定だった。 石炭 を使い始めた産業革命から指数的に増加を始めた。 石油を使い始めてからは指数項が加わった。

今、地球がヤバい。 脱炭素社会 には 再生可能エネルギー の活用が必須。そのためには、電気を 備蓄 する電池が必須なのだ。


山形大学の太陽光発電とリチウムイオン電池

  2 山形大学の米沢キャンパス2022-12-2の太陽光発電と リチウムイオン電池
©S.Okuyama

米沢キャンパスだけで、 1500kWもの電気を使っています。 太陽光発電で賄えるのは、 昼間の日光があるときで、せいぜい30kW。再生可能エネルギーの太陽光だけでは、電気が全然足りません。

スマートグリッドでは、 センサーを使って電力を計測し、インターネットの通信を使って、発電量を制御します。気候に左右されやすい再生可能エネルギーでは、余剰電力を 電池 に蓄えます。

XMLでデータ交換することもできます。


クリーンに電気をためる電池

  1  エネルギーの変換
🧪 化学 電力 💪 動力 🌟 🔥
🧪 化学 電池 ◇ 鉄砲 (火薬) ◇ 化学発光 ◇ 暖炉
電力 蓄電池 電解 ◇ モーター
🔊スピーカー
◇ LED ◇ ヒーター
Q=I2R
💪動力 ◇ 高圧合成 ◇ 発電機
🎤マイク
◇応力発光 ヒートポンプ
pV=nRT
🌟 光合成 ◇ 太陽電池 蛍光 電子レンジ
🔥 ◇ 加熱合成 ◇ 熱電変換 熱機関
pV=nRT
◇ 白熱電球
黒体放射
01.エネルギー化学 13.エネルギー化学 15.エネルギー変換特論 0216

光熱費というぐらいで、光と熱になったら、なかなか使い道がないのです。


  3  電池の種類
電池 電池式 性質や特色
歴史的電池 1800 ガルバノ電池
ボルタ電堆
Zn|H2SO4aq|Cu 銅は単なる集電体。正極活物質は酸素。
ダニエル電池 Zn|Zn2+aq||Cu2+aq|Cu 正極活物質と負極活物質が分離。集電体は反応系を兼用
一次電池 1888 乾電池 3 ) Zn|NH4Claq|MnO2,C|C 正極活物質に酸化物(固体)とバインダーを採用。正極合材。 負極活物質亜鉛は両性金属なので、アルカリに溶けてしまう。
1950 アルカリ乾電池 Zn | KOHaq | MnO2,C | Ni 戦争
1970 リチウム電池 Li | LiClO4,PC | MnO2,C | SUS304 有機電解液 採用。
二次電池 1991 リチウムイオン電池 4 )
鉛電池 鉛は両性金属だが、硫酸には溶けない。
ニカド電池 * Cd|Cd(OH)2|KOH aq|NiOOH 亜鉛と違って カドミウムは両性金属でないのでアルカリに溶けない。
ニッケル水素電池 MH|KOH aq|NiOOH 水素吸蔵合金はアルカリに溶けない。
04.エネルギー化学特論 13.無機工業化学 13.エネルギー化学 1224 0216
https://www.baj.or.jp/battery/knowledge/structure.html 5 ) 6 ) 7 )
https://www.panasonic.com/global/consumer/battery/academy/jp/rekisi.html

ダニエル電池

ガルバーニ電池、 ボルタ電堆、 ダニエル電池と発展します。

ダニエル電池では、正極も負極もカタチが変形するのです。 しかも、カタチの変形可逆でないのです。 可逆でないカタチの変形は、充電式電池(二次電池)にとって、致命的です。

186
ダニエル電池
©K.Tachibana
https://edu.yz.yamagata-u.ac.jp/Public/52255/_05/Daniell_cell.asp

乾電池(ルクランシェ電池・屋井電池・ガスナー電池)

乾電池(ルクランシェ電池・屋井電池・ガスナー電池)の模式図
©Copyright Kazuhiro Tachibana all rights reserved.

リチウムイオン二次電池

51 リチウム電池の模式図
©K.Tachibana Copyright all rights reserved.
電池式 アノード (-)Cu| C6Lix | LiPF6/EC+DEC | Li1-xCoO2, C | Al (+) カソード
※充電式電池では、充電時にカソードとアノードが入れ替わります。

リチウムイオン二次電池 では、 正極活物質負極活物質も、 固相反応にすることでカタチが変形を最小限にしています。 しかし、反応生成物の化学組成が違う以上、密度が変化するので、カタチの変形から逃れることはできません。 カタチの変形によって、固体と固体の 接触状態が変わるため、 電池の内部抵抗の増大の原因になります。


1-2 リチウムイオン二次電池の構造

一例としてアルミニウムと銅に合材スラリーを塗布してぐるぐる巻きにした構造があります。リチウムイオン二次電池は、活物質、導電助材、バインダーなどさまざまな材料を使った部材からなります。

Fig リチウム電池(LIB)のジェリーロール構造と寸法例
©Copyright Satoshi Ishikawa all rights reserved.

1.3 電気化学の三要素-アノード、カソード、電解質-

電池には電極があります。酸化が起きる極をアノード、還元が起きる極をカソードと呼びます。 以前はアノードを陽極、カソードを陰極と呼びましたが、正極と陽極がまぎらわしいのでアノードと呼びます。 アノードは電流が外部回路から流れ込む極です。カソードは電流が外部回路へ流れ出す極です。 アノード、カソードは電流の向きに注目した呼び方です。 それとは別に正極と負極という呼び方があります。 電位の高い極を正極、電位の低い方を負極と呼びます。 正極、負極は電位の高低に注目した呼び方です。

電気化学系の3要素(アノード、カソード、電解質)

アノード 電解質 カソード 界面 バルク 界面
  4 電気化学系の3要素( アノードカソード電解質
©K.Tachibana
🖱 電位プロファイル 現代の電気化学 05 エネルギー化学 JK0209 ST1128 1224 1217 0216 0304

電解質は、電子絶縁体です。 電池で、電子絶縁破壊が起きると、電気分解です。 コンデンサでは、電子絶縁体は、誘電体です。


電極の呼び名

電極の呼び名として電位の高低に注目した正極、負極と電流の向きに注目したアノード、カソードがあります。電解質ではイオンが動き、電解質は電子絶縁材料として働きます。

  2 電池・電解槽( セル) の 電極 の名称
注目する量 電極の名称 説明
電位 に注目 正極 電位の高い電極、(+)プラス。 正極活物質 は、電池放電時に、酸化剤。
負極 電位の低い電極、(-)マイナス。 負極活物質 は、電池放電時に、還元剤。
電流に注目 アノード 電流が流れ込む電極。酸化反応が起きる電極。 放電するときは負極。 充電式電池では、充電のときは正極。
カソード 電流が流れ出る電極。還元反応が起きる電極。 放電するときは正極。 充電式電池では、充電のときは負極。
05 エネルギー化学 ST1128 🖱 電池の電位プロファイル 電気化学の三要素

電位プロファイル―正極と負極-

  5 74
電位プロファイル―正極と負極-
©K. Tachibana

リチウムイオン二次電池の構造と電極

  6 354
リチウムイオン二次電池の構造と電極
©K.Tachibana
電池式 アノード (-)Cu| C6Lix | LiPF6/EC+DEC | Li1-xCoO2, C | Al (+) カソード
※充電式電池では、充電時にカソードとアノードが入れ替わります。

リチウムイオン電池は、 正極集電体に正極合材、負極集電体に負極合材があって、それぞれ、 正極負極となります。 セパレータを介して電解液を挟みます。 活物質、導電助剤、バインダーなどを合材スラリーとして集電体上に、塗布し、乾燥して、電極とします。


リチウムイオン二次電池の正極(放電時カソード)の構造

正極活物質
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リチウムイオン二次電池の正極と内在する界面
© K.Tachibana

正極では、 正極合剤は、 正極集電体に塗布されている。 電池 の放電時は、正極活物質にチウムイオンと電子が吸収され(電荷移動過程)、それぞれ導電助剤と電解液を通る。

電池材料

リチウムイオン二次電池の負極(放電時アノード)の構造

負極活物質
  8 108
リチウムイオン二次電池の負極の構造と内在する界面
© K.Tachibana

負極では、 負極合剤は、 負極集電体 に塗布されている。 電池 の放電時は、負極活物質からリチウムイオンと電子が放出され、それぞれ導電助剤と電解液を通る。


電子伝導

  3  金属と絶縁体
固体の分類 結晶 性質や特色 物質の例
金属 金属( 導体 金属光沢がある。 金属伝導 鉄、 🜠 銅、亜鉛、 🜀 アルミニウム
半金属 ギャップ幅が狭く、価電子帯の頂上と伝導帯の底がフェルミ準位を横切って いる 黒鉛 *、ビスマス、アンチモン
絶縁体 半導体 ギャップが比較的狭い ケイ素( 共有結合)、ゲルマニウム、ヒ化ガリウム、炭化ケイ素
絶縁体( 不導体 ギャップが比較的広い 酸化アルミニウム(イオン結合) ダイヤモンド(共有結合)
03.エネルギー化学 02.エネ特 1217 0216

導体(金属)・半導体・不導体(絶縁体)

Example fillrule-evenodd - demonstrates fill-rule:evenodd 10-810-610-410-21001021041061081010101210141016 Al Cu Ge Si
  9 導体(金属)・半導体・不導体(絶縁体)
©K.Tachibana

電解質(電子絶縁体)

  4  電解質 (電子絶縁体)
分類 状態 性質や特色 物質の例
気体 プラズマ 電離したイオンと電子が動く
液体 電解質溶液 イオン結晶が、溶媒中で、電離し、 溶媒中を溶媒和したイオンが 泳動 食塩水, KOH aq, LiPF6/EC+DEC
溶融塩、イオン液体 イオンが泳動 LiCO3+KCO3
固体 ゲル電解質 溶媒で膨潤したマトリクス中をイオンが泳動 PVDF?
固体電解質 固定された格子中をカチオンが溶媒で膨潤したマトリクス中をイオンが泳動 AgI LiF(SEI) ポリマー電解質

電気分解は、電解質(電子絶縁体)の絶縁破壊です。


混合伝導

  5  混合伝導、イオン電導、電子伝導
電気伝導の分類 物質の分類 物質の例
電子伝導 金属 、 半導体 、アルミニウム、亜鉛
混合伝導 半金属 黒鉛 、 酸化マンガン(Ⅳ)、 マンガン酸リチウム、コバルト酸リチウム
イオン電導 電解液電解質 水酸化カリウム水溶液、硫酸水溶液、海水、 酸化アルミニウム(イオン結合:アノード酸化時)

バルクと界面

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©K.Tachibana

電池(セル)、界面特性、物性値

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©K.Tachibana

インピーダンスから界面特性値や物性値を推定するには、 セルの寸法が必要です。


電池、界面特性、物性値

  6 インピーダンス と物性との 関係
計測可能 物理量 セル 界面 の特性値
面積
バルク 物性値
セル定数
電気抵抗R=電圧÷電流 反応抵抗Rct〔Ωm-2〕=電圧÷ 表面 電流密度
接触抵抗 * =電圧÷表面電流密度
抵抗率ρ=電場強度÷ 断面 電流密度
抵抗率ρ〔Ωm〕=電気抵抗R〔Ω〕÷ セル定数 a〔1/m〕
抵抗率ρ=1÷導電率
コンダクタンスG=1÷電気抵抗R 導電率 σ〔Sm-1〕 、電気伝導度
静電容量 (キャパシタンス)C 電気二重層容量Cd〔Fm-2 誘電率 ε
インダクタンスL 透磁率 μ
©2020 K.Tachibana

電池の内部抵抗は、 バルク抵抗だけでなく、界面抵抗に左右されます。 溶液に金属を浸しただけの ダニエル電池 のような単純な電池では、バルク抵抗が支配的ですが、 合材電極や固体電解質を使う リチウムイオン電池 のような複雑な電池では、界面抵抗が支配的です。 電池の内部抵抗の評価には、 交流評価と直流評価を組み合わせが必要です。


接触界面の種類

固体は、形状が決まっているので、接触界面に多様性がある。

  7  接触界面
固体 液体 気体(真空)
固体 固固接触
面接触(例: pn接合
線接触(三相界面)(例:正極合材)
点接触(三相界面)(例:固体電解質)
固液界面 (例:サスペンジョン 表面
液体 固液界面 (例:電極と電解液 液液界面 (例:エマルション 気液界面 (表面)
気体(真空) 表面 気液界面 (表面) (混合)
07 14 エネルギー変換特論 🖱 界面 05機能特論 1210 1224 0216

物質は、 様々な状態をとります。 界面や表面 は、ある材料の相と異なる材料の相が接するところです。

電池の内部抵抗は、バルクと界面との両方から生じます。

接触抵抗 内部抵抗

電解液の溶液抵抗

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©K.Tachibana

粒界界面の存在

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©K.Tachibana

粒子界面(点接触)の存在

175
©K.Tachibana

固体粒子の接触は、点接触です。面積を見積もるのがとても大変です。界面の電流密度がわかりません。 接触抵抗は電流集中( 集中抵抗)を伴うので、圧縮などの影響を受けやすいのです。活物質や炭素材料、固体電解質などの取り扱いが難しいのはそのためです。


1-4 電気伝導-金属、半導体、液体電解質、固体電解質-

  8 純物質  化学結合結晶
結合の種類 結晶 性質や特色 物質の例
イオン結合 イオン結晶 固体 導電率が小さい(絶縁体)。水溶液や溶融塩 導電率が大きい。 (キャリア:イオン)。 塩化ナトリウム、塩化銀、水酸化ナトリウム
共有結合 分子結晶 分子式 で表す。融点沸点は低い。 酸素、アンモニア、水※1、ドライアイス
共有結合の結晶 黒鉛や導電性高分子は、例外的に電気を通す。 ダイヤモンド、 黒鉛、 ケイ素水晶 、石英※2
金属結合 金属の結晶 導電率 が大きい(キャリア:自由電子)。 銅、亜鉛🜀 アルミニウム リチウム

※1.水分子は共有結合に分類されるが、液体の水はわずかに電離して電気を流す。 このイオン結合的な性質を、極性分子と表現する。

※2.ケイ酸塩のケイ酸はイオン結合に分類されるが、共有結合としての性質が強く、焼成などで成型することができる。


208
金属の結晶
©K.Tachibana

209
イオン結晶
©K.Tachibana

101
電位プロファイルと導電率
©K.Tachibana
https://edu.yz.yamagata-u.ac.jp/Public/52255/_03/Conductivity.asp

1-5 電池の起電力-電極界面と電極電位-

イオン化傾向

Example fillrule-evenodd - demonstrates fill-rule:evenodd -3.0-2.5-2.0-1.5-1.0-0.50.00.51.01.52.02.53.0 Al Fe Zn Cu Li
  10 金属の イオン化傾向
©K.Tachibana

錆びにくい金属を貴金属と言います。 イオン化傾向は、金属と金属イオンの平衡反応の酸化還元電位に関係があります。 電位が卑なほど、 腐食しやすく、 還元しにくくなります。 電位が貴なほど、 腐食 しにくく、還元しやすいです。


  9  電子からみた接触の種類
界面 電位差 界面
オーミックコンタクト 0 金属|金属 銅|アルミニウム
金属|半金属 アルミニウム|グラファイト
金属| 電解液 白金|Fe2+,Fe3+/ aq
ショットキーコンタクト 界面電位差 (起電力 金属| 電解液 銅|銅イオン水溶液
半導体|半導体 アルミニウム(酸化アルミニウム皮膜)|酸化マンガン(Ⅳ)、
金属| 固体電解質 金|ヨウ化銀
07.エネルギー化学 08.エネルギー化学 0422 1217 1224
界面の種類

電極界面と起電力

187
電極界面と起電力
©K.Tachibana

" -3.5" " -3.0" " -2.5" " -2.0" " -1.5" " -1.0" " -0.5" " 0.0" " 0.5" " 1.0" " 1.5" " 2.0" 電位 E / V vs. NHE " Zn 中性 " Cu " ダニエル電池 " Ag|AgCl " Li " Al " Zn アルカリ性 " MnO2 " マンガン電池 " H2 " O2 " 燃料電池 " Li " LiCoO2 " LIB
  11 実用電池 での電極の組み合わせと起電力
07 13 エネルギー化学 無機工業化学 現代の電気化学p.68 無機工業化学p.46 11円電池

イオン化傾向の大きな物質と、小さな物質の組み合わせです。


1-6 電極反応と過電圧-電気分解反応と理論分解電圧-

 ショットキー界面での漏れ電流と絶縁破壊
電流の流れ方 特徴
漏れ電流 トンネル電流で、電流が漏れる 圧力に敏感(炭素粉末など)
絶縁破壊 ある電圧を超えると一気に電子が雪崩れ込む。 (活性化過電圧の存在)

46
分解電圧
©K.Tachibana

-0.50.00.51.01.52.02.52.52.01.51.00.50.0-0.5 電圧 V /V 電流 I /A
  12 電流電圧曲線(分解電圧と過電圧)

分解電圧を調べるときは、電圧を掃引して、電流を測定します。 これを LSVリニアスイープボルタンメトリー)ということもあります。 電流電圧曲線から、溶液抵抗の傾きを外挿して、分解電圧を求めます。 理論分解電圧から分解電圧を引いて、 過電圧を求めます。 過電圧を電流密度の対数の関係をターフェルプロットと言います。

電池では、電流を掃引して、電圧を測定します。 求めた電流電圧曲線は、電池の放電の 内部抵抗 を求めるのに使われます。


  13 46
分解電圧
©K.Tachibana

263
電池の内部抵抗と過電圧
©K.Tachibana

78
過電圧の放電深さは活物質によって異なる
©

1-7 電池の放電容量と不可逆容量-電池容量とエネルギー密度-

電池の容量は、活物質の量に支配されます。ファラデーの電気分解の法則から理論容量が計算できます。容量に電圧をかけると電池から取り出せるエネルギーが計算できます。質量や体積で割るとエネルギー密度となります。 電池の寸法は規格で決まっているので、電池の容量を増やすにはいかに活物質を詰め込むかにかかっています。


電池やコンデンサに貯められるエネルギー

100
電気量と電圧と静電容量の関係
©K.Tachibana
https://edu.yz.yamagata-u.ac.jp/Public/52255/_02/VoltageElectricity.asp

1-8 電池の内部抵抗と電圧降下-レート特性と脱炭素社会-

電池の発熱は、電流の二乗×内部抵抗。 発熱は、無駄な発電負荷であり、二酸化炭素の排出。 電池の内部抵抗を下げることが、脱炭素社会への道。

電圧降下=活性化過電圧+濃度過電圧+抵抗過電圧(溶液抵抗+接触抵抗

  10  電池の内部抵抗の原因
サイト 抵抗の種類 細分 原因
バルク 溶液抵抗 溶液の導電率 ( 抵抗過電圧
集電体 の抵抗 金属の抵抗率 (抵抗過電圧)
拡散抵抗 拡散過電圧(濃度過電圧) イオン移動
界面 接触抵抗 集中抵抗 オーミック界面 点接触による電流の集中
皮膜抵抗 ショットキー界面 トンネル電流
反応抵抗 ショットキー界面 反応過電圧 (活性化過電圧)

電池 の劣化は、形状変化による 接触抵抗の増大です。

電池の発熱は、電流の二乗×内部抵抗。 発熱は、無駄な発電負荷であり、無駄な二酸化炭素の排出。 大型電池ほど、放熱が不利になり、熱暴走のリスクが高まります 電池の内部抵抗を下げることが、脱炭素社会への道。

Vo Q = Ve.m.f. Q - η t Q Q t

過電圧(電圧降下)=活性化過電圧+濃度過電圧+抵抗過電圧(溶液抵抗+接触抵抗

η = η a + η con + η IR
接触抵抗 界面の種類

電池の非直線性

  14 103
🖱 電流と電圧と電気抵抗の関係
©K.Tachibana

1-9 電池の充電と放電-サイクル特性と安全性・信頼性-

197
電池の充放電曲線
©K.Tachibana
https://edu.yz.yamagata-u.ac.jp/Public/52255/_13/ChargeDischarge.asp

1-10 電池の耐過充電性-副反応と充電効率-

充放電の上限電圧と下限電圧の例

  11   リチウムイオン電池 充放電の上限電圧と下限電圧の例
電圧 内容
危険 5.00 安全弁解放
4.25 保護回路作動電圧
注意 4.20 使用上限電圧
適性 4.15 カットオフ上限電圧
3.30 カットオフ下限電圧
注意 3.00 使用下限電圧
危険 2.40 保護回路作動電圧
🖱 電池の内部抵抗と充放電曲線

0.01V違うと、副反応のリスクが急激に増大します。 特に ADCの精度が低いと危険です。 電池の内部抵抗は、 正極、負極、電解質の 過電圧によります。



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