この講義は、松木健三先生が電気化学として担当されていました。その後、 仁科辰夫先生がご担当されていましたが、一時期物理化学に併合されました。電気化学は工学部の応用化学であり、物理化学は理学部の理論化学なので、本来趣を異にするものです。そのあと吉田司先生が着任されて電気化学として復活した際、あらためて仁科辰夫先生と立花が半分をオムニバス形式により担当していました。その後、吉田司先生が他学科に移られたため、再び仁科辰夫先生と立花で、複数教員担当方式により全コマ担当するに至りました。さらに時代の要請をうけ「電気化学」から「エネルギー化学」へと科目名の変更がなされました。仁科辰夫先生のご退職に伴い、後継者不足から、立花が単独で担当することになりました。工学にはなくてはならないエネルギーとモノづくりの関係をについて、よりよい講義ができればと思います。よろしくお願いいたします。
「電気化学?なんか電気ってつくと難しそう・・・」
「なんだか学問を難しいとか苦手とかで議論するのはさびしいなあ・・・じゃあ、たとえばさ、金属のナトリウムを単離するのにどうすればいいと思う?」
「・・・」
「理屈ではまあ食塩、塩化ナトリウムの中のナトリウムイオンを還元すればいいんだけど・・・」
「・・・」
「ヒドラジンとか強力な還元剤と反応させたら単離できると思う?」
「うーん、どうだろう?」
「薬品を使った還元では限度があるんだよね・・・そこで電気の登場。電圧をかければかけるだけ好きなだけ強力な還元力が得られるんだ」
「へー」
「電気化学の前半の講義ここでは主に
物質化学工学実験Ⅱ
で出てくるテーマの予習になるような内容を取り扱います!
電気回路に出てくる受動素子の種類は電気抵抗(レジスタンス)、静電容量(キャパシタンス)、インダクタンスの三種類しかありません。
化合物を表すのに化学式を使います。化学式には組成式やイオン式などがあります。 ダニエル電池 電池式 Zn | Zn2+ || Cu2+ | Cu 化合物を化学式で表すように、電池を表すには電池式があります。電池式はアノードを左側に書くのが慣例です。 電池式の縦棒(|)は相と相との界面を表しています。 界面の厚みはないものとみなします。 ? Zn | Zn2+ || Cu2+ | Cu ??? ( * ) 電池には電極があります。酸化が起きる極をアノード、還元が起きる極をカソードと呼びます。 以前はアノードを陽極、カソードを陰極と呼びましたが、正極と陽極がまぎらわしいのでアノードと呼びます。 アノードは電流が外部回路から流れ込む極です。カソードは電流が外部回路へ流れ出す極です。 アノード、カソードは電流の向きに注目した呼び方です。 それとは別に正極と負極という呼び方があります。 電位の高い極を正極、電位の低い方を負極と呼びます。 正極、負極は電位の高低に注目した呼び方です。
このマークは本説明資料に掲載している引用箇所以外の著作物について付けられたものです。
銅めっき 米沢高等工業学校本館から 銀電量計を探してみよう。
アノードもカソードも銅だったら、理論分解電圧は何Vになるか?