3.
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インピーダンス測定から解析まで
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3.1 評価セルの設計-材料評価、構造評価、システム評価-
電圧規制か電流規制かを決めましたか?
印加振幅を決めましたか?
バイアス(オフセット)を決めましたか?
周波数範囲を決めましたか?
3.2 周波数応答解析と過渡現象-LCRメーター、FRA、フーリエ変換-
インピーダンスブリッジ
オシロスコープのみ!
LCRメーター
FRA or FFT
ロックインアンプ
3.3 電池の直流成分の取り扱いとインピーダンス-セルの接続と測定条件-
ずっと言っているように電池には、起電力があります。
これが、ふつうのインピーダンス測定との違いです。
繰り返すようですが、電池の起電力、つまり界面電位差につきあえれば電池とインピーダンスの距離はだいぶ近くなります。
電流規制で測れる機械なら何ら問題ないですね。
電圧規制で測るときは、直流成分をカットするフィルターをプローブに取り付けるか、電池の起電力と同じバイアス電圧を機械から出力しなければなりません。LCRメーターなんかだと最近はその機能がついていて、しかもリチウム電池を意識してか5Vぐらいのバイアス電圧が出力できるものもあるようです。
安価なLCRメーターで電池を測るときは、同じ電池を二つ用意して逆向きに直列つなぎにしてインピーダンスを測って、あとでインピーダンスを半分にすればいいですね。キルヒホフの法則に感謝!です。
3.4 デジタルノイズとインピーダンス-AD・DA変換とサンプリング精度-
3.5 サイクリックボルタンメトリーとインピーダンス-電位制御-
電位制御の代表的な測定法がサイクリックボルタンメトリーです。サイクリックボルタンメンメトリーは電位を三角波に制御して、電位と電流の関係を見ます。リサージュ図形のサイン波を三角波にするようなものです。
3.6 充放電試験とインピーダンス-電流制御-
電流制御の代表的な測定法が充放電試験です。充放電は一般的に電流を流して、その時の電位の時間応答を見ます。矩形波の過渡応答を見ているのです。
3.8 周波数特性と等価回路-ガルバニック過程の取り扱い-
等価回路を考えるとき、電位プロファイルは役に立ちます。
~ 予備知識がなくても実践できる交流インピーダンス測定・解析法 ~
講演趣旨:
本講座ではリチウム電池にかかわるインピーダンス測定・解析を取り上げます。電池は総力戦です。狭い専門知識よりも、広く見渡す力が求められます。SDGs(持続可能な開発目標)では、自分ひとりで理解して納得するより、みんなで協働し、社会をよりよくすることが大切です。本講座ではインピーダンスに軸足をおき、電池や電気の関連知識をおさらいしつつ、目標に向かって最初の一歩を踏み出せるようお手伝いします。
日時 2020年9月15日(火) 10:30~17:00
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1.
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電気化学の基礎の基礎(10:30~12:00)
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2. ◇
電池のインピーダンスと材料物性
(12:45~14:15)
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2.1 電池の
電気抵抗と
静電容量の非直線性-電圧、電流、電気量-
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2.2 電池の性能と
インピーダンス ―電池の起電力と内部抵抗―
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2.3 電池の形状と電池の性能-電極面積、電極間距離、セル定数―
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2.4 全電池と半電池 ―参照電極を使った測定―
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2.5 バルクと界面 ―等価回路―
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2.6 バルクの物性値 ―
溶液抵抗と導電率、静電容量と誘電率―
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2.7 界面特性値 ―反応抵抗と反応過電圧、電気二重層容量―
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2.8 固体間接触 ―接触抵抗、固体電解質―
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3. ◇
インピーダンス測定から解析まで(14:25~15:55)
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4.
インピーダンス測定のさらなる応用(16:00~16:45)
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4.1 数式よ、さようなら-数式処理ソフトの活用-
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4.2 合材スラリーの分散度-製造工程管理への応用-
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4.3 電池の内部抵抗と接触抵抗の分離-劣化管理と寿命把握への応用-
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4.4 組電池の不良セル検出-バッテリーマネジメントシステムへの応用-
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4.5 電池の遠隔監視-センサーとIoTの活用-
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4.6 みんなでやろう!AI解析-ビッグデータの収集と機械学習の活用-