好きな色について話し合い、色をひとつ選んで、その 色の名前を調べましょう。
次に、好きな 色相環を選び、選んだ色の色相を角度で表しましょう。
お手持ちのディスプレイに合わせ、選んだ色を R G B で表現しましょう。
さらに、プリンタとプリンタ用紙に合わせ、選んだ色を C M Y K で表現しましょう。
選んだ色を、代表的な波長で表現し、電子遷移のエネルギーを求めてみましょう。
選んだ色の表現にかかわる無機材料(顔料、蛍光材料など)を調べ、伝えたい表現にするには、どのように材料を選べばよいか議論してみましょう。
ほかの人のディスプレイと色の鮮やかさが同じかどうか見較べてみましょう。 また色覚には個性があります。 色覚異常を持つ方も、できれば積極的にコミュニケーションをとってディスプレイと色についての議論を交わしましょう。 ビット深度と解像度が上がれば、より鮮明になります。
染料、顔料、塗料など色材を応用した工業製品を調べてみましょう。
さらに、その工業製品が現在抱えている課題について議論し、 それを解決するための商品を提案しましょう。 提案は、メーカーの研究開発の立場で行うこと。 リサイクルやリユースは、メーカーの立場ではありません。
その商品を開発するために、下記の表から、部門を選び、その立場で議論しましょう。 それぞれ部門がそのように研究開発計画に参入すればよいか、 ガントチャート にまとめてみましょう。
分類 | 部門 | 説明 |
---|---|---|
間接部門 | 研究・開発 | 新商品の 研究開発。 |
知財・法務 | 特許 戦略を立てる。 係争になりそうな案件はイヤ! | |
人事 | 人件費がかかりそうな案件はイヤ! | |
総務 | 給与計算、勤怠管理、評価など。働き方改革に逆行する案件はイヤ! | |
直接部門 | 営業 | 受注、クレーム対応。利幅の取れないのはイヤ! |
技術 | メンテナンスに手間のかかる設備の導入はイヤ! | |
生産技術 | 工程の設計。作業標準の作成。 十分な試作データのない新製品はイヤ! | |
生産管理 | 生産量の管理、納期の管理、資材と製品の在庫管理。 仕掛品が多いのはイヤ! | |
購買 | コスト(固定費、変動費) 1 ) 、安定供給元の確保、納期の確認。 入手しづらい資材を使うのはイヤ! | |
製造 | 無理、無駄、ムラをなくす。タクトタイムを短く。シフト管理。 手間が増えて複雑なのはイヤ! | |
品質管理 | 検査基準の作成。 許容誤差の指定がなく、良否の判断ができないのはイヤ! |
好きな色としてトマトの赤を選んだ。
好きな色相環として、双六角錐モデルであるHSL色空間の色相環を選んだ。 この色相環は、jpgなどのよく知られた画像形式で使われるほか、スマホゲームのハイライト部分がリアルに計算しやすいという特徴がある。 トマトの赤のHSL色空間のH値(色相)は、赤を上にして、時計回りに9度である。
手持ちのディスプレイがI/Oデータの フォトクリスタ で、Adobe RGBカバー率90%である。 よって、RGB表現を、Adobe RGBと近似すれば、 Red=223, Green=98, Blue=73となる。 ちなみに、sRGBの表現は、Red=255,Green=99,Blue=71であり、赤の表現が限界に達していることがわかる。
いつも使っているプリンタ用紙が上質紙なので、 CMYK表現は、Cyan=0,Magenta=0.695,Yellow=0.766,Black=0である。 実際のトマトのパッケージの印刷では、CMYK(キ、アカ、アイ、スミ)のほかに、2色程度赤色インクを追加し、6色印刷として、よりトマトらしさを表現している。
トマトの色の表現にかかわる無機材料として、LED照明の蛍光材料として知られる CaAlSiN3:Eu3+(CASN: カズン)を選んだ。化学式中のコロンは、ユウロピウムイオンによる賦活を表す。
CaAlSiN3:Eu3+(CASN: カズン)は、同じく白色LEDに使われるSiAlON(サイアロン)の長波長領域を補い、赤色の650nm付近に発光ピークを持つ。 よってLED照明に、深い赤色を含ませることができ、食卓のトマトの赤を、鮮やかに表現できる。
650nmの波長の光のエネルギーは、 1.9eVであり、 それが電子遷移のエネルギーである。
色材を応用した工業製品としてカラーディスプレイがある。 Windows10では、色覚異常の方のためのカラーフィルター機能がある。 しかしながら、それを設定するには、それなりの知識が要るという課題がある。 そこで、クリック履歴などの情報で、その人の色覚特性を自動的に判別し、最適なカラーフィルター設定を提案するようにすれば、バリアフリーななディスプレイを実現できる。
平常演習の配点は、授業1回ごとに、一律加点です。 平常演習には、ワークショップ、意見交換、発表、質疑応答など授業時間内の学習活動を含みます。 そのほかに授業時間外の0.5時間の学習活動を含みます。 平常点は、期末にWebClassの成績評価申請書に申告していただき集計します。
授業時間外の活動の一助としてWebClassへの提出を推奨します。〆切は講義後1週間です。 ただし平常点の加点は、授業時間内の学習活動も含みますので、 WebClassへの提出のみでの、平常点の申告はご遠慮ください。
WebClassへの平常演習提出は、推奨しますが、必須ではありません。 提出されていなくとも、成績評価申請書に、各回の授業時間以外の0.5時間の取り組みが申告されれば十分です。未提出だからと心配することはありません。
成績評価申請書では、それぞれの授業で何を学び身につけたかを申告してもらいます。 WebClassに提出したかどうかより、身につけることを優先してください。 授業で取り上げたトピックや、グループワークの意見交換の内容は、期末までノート 7 ) などに記録しておくことを推奨します。 逆に授業に参加していないのに、WebClassの出席や提出だけの場合は不正行為として扱うことがあります。 平常の取り組みだけで、「到達目標を最低限達成している。成績区分:C」となります。 評点が60点に満たない場合は、不合格となります。 欠席した場合、課外報告書へ取り組むことで挽回してください。 出席が60%に満たない場合、課外報告書を提出しても、単位認定できません。