心優しく、心正しく、 みんないっしょに科学技術で、幸せな 未来を夢見よう
2003年、ヒトのゲノム はすべて解読されました。ゲノムとは、生物の遺伝情報を含む DNAの塩基配列。 4種類の塩基( A, T, G, C)が、人間なら全部で30億個。4種類は2ビットで表されるから、ヒトゲノムの情報量は約750メガバイト。 ブルーレイディスクに録画する10分ドラマの動画にも満たない情報量です。 そこに約20,000の遺伝子が含まれています。 つまり約750メガバイトに、4種類の文字で書かれた20,000行からなるプログラムが記述されているというのがヒトという生き物。
ゲノム解読とは、ヒトのDNAという化学物質に含まれる遺伝情報から、A,T,G,Cの4文字からなる配列、つまりディジタル情報への変換作業と言ってかまいません。 ここにはコンピュータと情報技術の発展が大いに貢献しています。
さて、20,000行からなるプログラム、すなわち遺伝情報を解読すれば、そのヒトが生物学的にどんな人生を歩むのかを推定できちゃいます。
そう、たとえば、あなたは、50代で脳卒中で亡くなりますよ、とか。あなたの友人は20代で乳がんになりますよ、とか。
もちろん、あなたのDNAはあなたのものだから、あなたはあなたのDNAについて知る権利があります。多分、あると思います。 でもそれを知ることは、ほんとうにみんなを幸せにしますか?ひとりひとりのの尊厳と人権が尊重されますか?
就活で遺伝情報を提出してください、と言われて、提出したら、あなたは20代で乳がんになるので、不採用です、とやってもいいんですか?ということです。
第2条
(a)何人も、その遺伝的特徴の如何を問わず、その尊厳と人権を尊重される権利を有する。
(b)その尊厳ゆえに、個人をその遺伝的特徴に還元してはならず、また、その独自性及び多様性を尊重しなければならない。
第6条
何人も、遺伝的特徴に基づいて、人権、基本的自由及び人間の尊厳を侵害する意図又は効果をもつ差別を受けることがあってはならない。
第16条
国は、ヒトゲノムに関する研究及びその応用によって提起される倫理的、法的及び社会的論点を評価するための独立の学際的で多元的な倫理委員会の設置を適切な様々なレベルで促進することの価値を認識すべきである。
そのプログラムを書き換えるのがゲノム編集と言う技術だ。
遺伝子組み換え技術とヒトインスリン CRISPR-Cas9インスリンを皮下注射しないと命が危うくなる人がいます。
正義は殺人すら犯します。 笹井氏を自殺に追い込んだのは誰なのでしょう。 笹井氏が自殺して一体誰が得をしたのでしょう。
卵子や精子は、法律上命とはみなされません。その結果、ハーバード大学の女子学生の卵子が300万円で売られ、中国では14歳の少女の卵子が売られています。不妊産業において米国に特徴的なのは、精子や卵子の提供がすでにビジネスとして成り立っていることです。
かつて優生保護法という法律がありました。 法令を遵守した医師は、コンプライアンスを守ったと言えるでしょうか?
サイバー犯罪やサイバー攻撃はもはや現実のものとなっている。
たとえばフォルクスワーゲン自動車のECUに、 クルマが検査中であることを察知するソフトウエアを仕込み、検査をかいくぐる不正を行った。
音楽や映画をディジタル化することで完全な複製ができるようになりました。 また機械で簡単に複製できるようになりました。 自由に音楽や映画を複製されたのではたまったものではありません。 そこで著作者の権利を守るため法律が発達しました。
あなたは、遠隔授業の先生が ディープフェイク でないことを、どうやって見抜きますか?
「音楽を教わりたいのです。」
かっこう鳥はすまして云いました。
ゴーシュは笑って
「音楽だと。おまえの歌は、かっこう、かっこうというだけじゃあないか。」
するとかっこうが大へんまじめに
「ええ、それなんです。けれどもむずかしいですからねえ。」と云いました。
「むずかしいもんか。おまえたちのはたくさん啼なくのがひどいだけで、なきようは何でもないじゃないか。」
「ところがそれがひどいんです。たとえばかっこうとこうなくのとかっこうとこうなくのとでは聞いていてもよほどちがうでしょう。」
「ちがわないね。」
「ではあなたにはわからないんです。わたしらのなかまならかっこうと一万云えば一万みんなちがうんです。」
「勝手だよ。そんなにわかってるなら何もおれの処ところへ来なくてもいいではないか。」
ディジタル化は文字化と言ってかまいません。
印刷技術が宗教改革を起こしたようにディジタル技術が新しい社会へと誘っています。
印刷技術は、紙の上の文字を大量に複製できます。インターネットは電子化された文字を大量に一瞬で複製できます
その結果、見たり聞いたりできるものは、センサーとAD変換でディジタル情報となり、加工され、 アクチュエーターとDA変換で、見たり聞いたりできるようになりました。
しかし、すべての情報を文字にすることはできないし、あるいはすべきではありません。
このことは、たとえば禅の言葉では不立文字と言われ、あるいは法曹界では解釈の問題と言われ、文字が普及して以来ずっと言われてきたことです。
たとえば4bitで色を表現するとしたら、24=16通りに表現できます。
A T G C A T G C A T G C A T G Cでも2bitしかなかったら、22=4通りしか表現でません。
A T G C A T G C A T G C A T G Cディジタル化とはそういうことです。
電波も資源です。
今回の法改正により、AIによる深層学習(ディープラーニング)や機械翻訳の技術開発のためにバックエンドで行われる複製、セキュリティ対策のためのソフトウェアの調査解析など、著作物を鑑賞等する目的ではない利用(前記の「第一層」に分類される利用)が広く可能となります。
これからの社会をどう作っていきますか?
Society 5.0 Society 5.0×SDGsSTEAM教育とは?STEM教育との違いは?
「STEAM教育」とは「科学(Science)」「技術(Technology)」「工学(Engineering)」 「芸術・教養(Art)」「数学(Mathematics )」の5つの頭文字からつくられた言葉です。 これら5つの観点を重要視し、21世紀型のスキルを養うことが求められます。
STEM教育に「芸術・教養」(Art)の要素が加えられてSTEAM教育へと発展しました。
STEAM教育では、文理の枠を超えて各教科での学習を実社会での学習に生かす能力の育成がねらいとされます。
実際の指導のなかでは、各教科での学習や総合学習との連携も大切にされていくと言われています
- (1)文章や情報を正確に読み解き、対話する力
- (2)科学的に思考し、吟味して活用する力
- (3)価値を見つけ出す感性と力、好奇心・探求心
研究開発は間接部門です。 会社の売り上げには直接貢献しない部門です。 経営が厳しくなると、別に悪いことをしたわけでなくても、真っ先に切られる部門です。 なぜ、そんな部門があるのかといえば、どんなに売れた商品も、いずれ売れなくなるときが来るからです。 そのときに備えて、次に何を作ったら売れるか?それは実現できる商品なのか?それを見極める部門です。 夢を現実にカタチにする部門です。
だからまず消費者の次のニーズを調べます。 アンケートで要望を聞くだけでは不十分です。 ほんとうのニーズは、物言わぬ消費者がもっています。 消費者と同じように生活し、消費者の目線で、消費者と苦労をともにしましょう。 その苦労を助ける商品が、ニーズに応える商品です。 その商品で自分が幸せになることができれば、きっとみんなが幸せになるでしょう。
現代 はさまざまな工業製品に取り囲まれている。 鉄鉱石から作る 鉄は、鉄道や橋梁を作る。 スカイツリーも東京タワーもあってこそだ。 蒸気機関車からはじまり、モータリゼーションを支える 自動車 カップラーメンを食べ、 ビールを飲み、 液晶パネルでテレビを見る。 スマホに使う半導体、 ボルト・ナット パワーショベル。 サプライチェーンをたどれば、資源から原材料、部品、最終製品、そして廃棄物まで。
アルカリイオン、マイナスイオン、還元、活性、フリーラジカルの科学(的)用語が飲用水、電気製品、健康ビジネスなどの宣伝文句として使われている。 p.191
水素水 国民生活センター:全国の商品テスト
ディオバン事件
はどうやったら防げるか?
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jscejeep/2/0/2_0_11/_pdf
正しい判断を下すための自信はどこから来るのだろうか? それは徹底した訓練で身につけた躾にほかならない。 いたずらな不安は批判の目を曇らせ風評を疑いもなく降るしたり、 悪魔のささやきに心奪われ邪道に引き込まれてたりする。 不安に打ち勝つ自信は、十分に教えを受け、十分に練習することで、手に入る。 一回しかない受験と違って、毎日が真剣勝負のプロフェッショナルにとって 日々の弛まぬ訓練こそ、唯一の武器なのである。
ここまで生きて来て徹底的に叩き込まれて身についた技術について書きなさい。
技術者倫理と技術倫理が問われる場合。 | 代表的事例 | |
---|---|---|
技術者個人の判断が問われる場合。 | ||
1. | 故意に危害を加えようとして技術を行使した場合 | オウム真理教サリン事件 |
4. | 危険があるとの情報を得ながら、無視して技術を行使し、危害を及ぼした場合 | サリドマイド事件、薬害エイズ事件、 チャレンジャー事故 |
5. | 危険がおよんでいるとの指摘を受けながら、対策を怠り、被害が拡大した場合 | 水俣病 アスベスト、カネボウ化粧品による白斑発症事件 |
6. | 危害がおよんでいるとの訴えを、官憲の力に頼って抑え込もうとした場合 | 足尾銅山鉱毒事件 |
7. | 十分な注意を怠ったため、危害をおよぼした場合 | 森永ヒ素ミルク事件、カネミ油症事件、 雪印乳業食中毒事件 |
9. | 必要な安全対策をとらずに技術を行使し、危害を及ぼした場合 | インド・ボパール殺虫剤事故、エクスポランド・ジェットコースター事故 |
11. | 不適切な技術を行使したために危害を及ぼした場合。 | 核燃料工場臨界事故 |
12. | 危害を及ぼすことはなかったかが、法令違反を隠したことが明らかになった場合 | 原子炉トラブル隠し |
14. | 社会に問うことなく、危険が予想される技術を行使して、危害を及ぼした場合 | ファイル交換ソフト「ウィニー」事件 |
技術者個人の判断で対応できない場合。 | ||
25. | リスクの評価の誤りが重大な事故をもたらした場合 | 原子力発電 |
26. | 社会的な合意が不十分なまま、技術が行使されるのではないかとの危惧がもたれている場合 | 遺伝子操作技術、クローン技術 |
27. | 人類の活動が拡大しすぎたために、技術が危機をもたらしている場合。 | 地球温暖化 |
28. | 非人道的軍事目的に技術が行使される場合 | 核兵器、 生物化学兵器、対人地雷 |
「科学者になるには『あたま』がよくなくてはいけない」これは普通世人の口にする一つの命題である。これはある意味ではほんとうだと思われる。しかし、一方でまた「科学者はあたまが悪くなくてはいけない」という命題も、ある意味ではやはりほんとうである。そうしてこの後のほうの命題は、それを指摘し解説する人が比較的に少数である。
……(途中略)……
科学の歴史はある意味では錯覚と失策の歴史である。 偉大なる迂愚者の頭の悪い能率の悪い仕事の歴史である。
頭のいい人は批評家に適するが行為の人にはなりにくい。 すべての行為には危険が伴なうからである。 けがを恐れる人は大工にはなれない。 失敗をこわがる人は科学者にはなれない。 科学もやはり頭の悪い命知らずの死骸の山の上に築かれた殿堂であり、血の川のほとりに咲いた花園である。 一身の利害に対して頭がよい人は戦士にはなりにくい。
頭のいい人には他人の仕事のあらが目につきやすい。 その結果として自然に他人のする事が愚かに見え従って自分がだれよりも賢いというような錯覚に陥りやすい。 そうなると自然の結果として自分の向上心にゆるみが出て、やがてその人の進歩が止まってしまう。 頭の悪い人には他人の仕事がたいていみんな立派に見えると同時にまたえらい人の仕事でも自分にもできそうな気がするのでおのずから自分の向上心を刺激されるということもあるのである。
寺田寅彦、科学者とあたまより
自己紹介や趣味をネットからコピペする時代になりました。
自己紹介文作成ツールテキストp.63には「ホウレンソウ」を忘れるなとありますが、それは真理でしょうか?文字は学びの助けにはなりますが、文字の中に真理はありません。真理は自分で探すものです。
職場の「ホウレンソウ」は時代遅れ、会社は「ザッソウ」で強くなる
ホウレンソウのうち、報告と連絡は過去にあった出来事の共有だ。たとえば、依頼されていた仕事の結果を依頼主に伝えることは報告になるし、役員会で決まったことを社員たちに伝えることは連絡になる。
いずれにせよ、そこには何かを新たに生み出す発展的な議論の余地はなく、どれだけ過去におきた出来事に関する情報が正確に伝わるかどうかが大事なことだ。たとえそこで話されているのが会議を開く必要もないような「一方通行」で十分な内容であっても、昔からの習慣に従って「双方向性」を重視した大仰な会議をわざわざ開いている会社はまだまだ多い。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/59797より
ザッソウとは雑談と相談。雑談力って実は最強のビジネススキルかも!? 変わりたいなら今日のあいさつから-雑談力が求めらる時代です。
噺家の実力が落語の枕にあるように、対面授業の価値は雑談の機会にあるといってもいいかもしれません。
なぜ、いま、雑談なのか? なぜ、いま、著作権なのか? なぜ、いま、芸術・教養が見直され人間そのものを見つめているのか? なぜ、いま、技術者倫理なのか?
これは村冶佳織氏が演奏を文字化し、その複製された情報を、PCが再生しているのです。 村冶佳織氏が演奏しているわけではないのです。 だからこそ、録音と再生の精度の範囲で、何度でも正確に再生することができるのです。 もはや、そこに村冶佳織氏は存在しません。
人真似でないあなただけの表現で、素直にあなたの思想や感情を伝え、倫理の共有価値を創造してみましょう。
©2021 Kazuhiro Tachibanaこのマークは本説明資料に掲載している引用箇所以外の著作物について付けられたものです。
准教授
伊藤智博山形大学 大学院 理工学研究科C1ラボラトリー 〒992-8510 山形県 米沢市 城南4丁目3-16 3号館(物質化学工学科) 3-3301 Tel: 0238-26-3753 URL: http://c1.yz.yamagata-u.ac.jp/ |