技術者倫理

✍あなたが実際に作れるモノは何ですか?

youtubeでピアノ演奏を聴いたことがあるということと、 自分で実際にピアノを弾いたことがあるということは、まったく違うことです。

youtubeでピアノ演奏を聴いたことがあっても、その人に技術力があるとは限りません。 自分で実際にピアノを弾いたことがある人は、自分に技術力があるかどうか試したことがある人です。

たとえば、バイエルの42番を実際に弾いたことがある、というところから その人の技術力についての話が始まります。 実際に弾いたことが無ければ、技術力の話になりません。

同じように、工学部で得た知識を、実際に行使した経験がある、というところから 工学での技術力の話がはじまります。

工学での技術力は、自然科学の知識を応用してモノを設計する力です。

技術力がないのに、工学部学卒の学位を得たり、企業の技術職に就職したら、 それは、詐欺であり、その時点で、倫理性が疑われます。

知識もなく、手術もできないのに、医学部を卒業して、医院を開業するのと同じことです。

自分の技術力に、自信がなかったり不安があることを隠すことも、倫理性が疑われます。

医者が、自分のスキルに不安があるのに、それを隠して、患者を手術することと同じことです。

ウソは泥棒の始まり。 フェイク情報や偽情報を流すことは倫理に反します。 あなたの成績が学位が実態を伴わない偽情報なら、あなたの倫理性が疑われます。 看板を偽らないことが、倫理のはじめの一歩です。

まず、工学部で得た知識を、実際に行使した経験について、具体的に紹介しましょう。 そして作ったモノの危険について確認しましょう。

もし、技術を行使した経験がなければ、技術者倫理を学ぶ以前に、工学部卒の学位にふさわしい実践力を身につけるべきです。 そうでなければ、工学倫理以前の倫理性が疑われます。その点について議論しましょう。

もし、技術を行使した経験があれば、その行使が工学倫理としてどうだったか議論しましょう。 技術を行使できる前提があって、はじめて工学倫理です。


ヒューマンエラー

  1 ヒューマンエラー
大分類 小分類 説明
認知ミス 無知・無理解/誤認識 初心者に多い。 電磁気、放射能、ウイルス、二酸化炭素などのように、直接認知できないものは、 知識、感知スキル、想像力が要求されます。
事故例8(基本操作)

分液ロートを用いて抽出を行おうとしたが、ガス抜きをしなかったため、コックを開けたとたん内容物 が噴出し、近くにいた人にかかった。

pythonのライブラリよるstdevの意味の違いを取り違えた。
高電圧に気づかず感電した 。 1 )
判断ミス 未熟 初心者に多い
行動ミス スリップ/故意/できない ベテランにおおい。 マンネリ化 思い込み 注目するべき成分だけに注目し、想定外の異物の混入に気づかなかった
*

ヒューマンエラーは、 人的要因 です

無知・・・まさかこんなことになるなんて・・・

未熟・・・こんなつもりじゃなかったんだけど・・・

慣れ・・・いつも通りにやったのに・・・

無知と未知は違います。 組織に知っている人がいないときは未知です。 先生や先輩や上司が知っているとは限りません。 聞かれたときは、知ったかぶりをしないようにしましょう。 事故の原因のなかで、「知らなかった」「教わっていなかった」は、かなりの割合になります。

技術者の無知は倫理違反です。 もし医者が医学の知識なしに手術を行ったら、倫理違反に問われるだろう。 もし弁護士が法律の知識なしに裁判に立ち会ったら、倫理違反に問われるだろう。 同じように、技術者が工学の知識なしに技術を行使したら、倫理違反に問われるだろう。

2 )


👨‍🏫 ワークショップについて

ワークショップを楽しみましょう 3 ) 。 グループ人数は、5〜6名とします。 7名を超えないようにしてください。

初対面の場合は、自己紹介をしましょう。 雑談をして、アイスブレイクしましょう。

リーダー(司会進行)を決めてください。 そのほかのメンバーの 役割(記録係、資料作成係、プレゼンター( 登壇者))を決めてください。

グループ名を決めてください。

記録係は、試験答案用紙表面の最上部に、授業科目名、グループ名を記入してください。 メンバーは、記録係に従い、学籍番号、氏名、役割を直筆署名してください。 その際、 筆頭著者を登壇者の氏名の前に〇をつけてください。

討論を開始したら、記録係は討論の内容を裏面に記録してください。

討論がまとまったら、資料作成係は、試験答案用紙表面グラフィカルアブストラクト に表現してください。

グラフィカルアブストラクトを撮影し、WebClassにアップロードしておくと復習に便利です。

登壇者は、プレゼンテーションのイメージをしましょう 4 ) メラビアンの法則を意識して、 非言語表現も工夫しましょう 5 )

グループ名が指名された後で、じゃんけんなどで登壇者を決めるのは、授業進行の妨げとなりますので、 必ず、討論前に 登壇者を決めてください。

記名だけして、討論に参加しない場合、不正行為として扱うことがありますので、必ず討論に参加してください。 自分から参加できなそうな人には、積極的に声がけをお願いします。 期末の 成績評価申請 時に、グループ名やメンバー、討論の内容を思い出せるよう、答案用紙を撮影することを推奨します。

ランダムにグループを指名し、壇上で、 プレゼンテーションしてもらいます 6 ) 。 質疑応答の際も、グループを指名しますので、指名されたグループのプレゼンターが質問、コメント、アドバイスをしてください。 ディベートとしての反対意見は、大歓迎です。

資料作成係は、討論の内容をポスターとして、試験答案用紙の裏面にまとめてください。 資料作成係に従って、他のメンバーが代筆してもかまいません。

*

✍ 平常演習

平常演習の配点と取り扱いについて

平常演習の配点は、授業1回ごとに、一律加点です。 平常演習には、ワークショップ、意見交換、発表、質疑応答など授業時間内の学習活動を含みます。 そのほかに授業時間外の0.5時間の学習活動を含みます。 平常点は、学期末に WebClass成績評価申請書 に申告していただき集計します。

授業時間外の活動の一助としてWebClassへの提出を推奨します。〆切は講義後1週間です。 ただし平常点の加点は、授業時間内の学習活動も含みます。 WebClass への提出のみでの、平常点の申告はご遠慮ください。

WebClass への平常演習提出は、推奨しますが、必須ではありません。 提出されていなくとも、 成績評価申請書 に、各回の授業時間以外の0.5時間の取り組みが申告されれば十分です。未提出だからと心配することはありません。

成績評価申請書 では、それぞれの授業で何を学び身につけたかを申告してもらいます。 WebClass に提出したかどうかより、身につけることを優先してください。 授業で取り上げたトピックや、グループワークの意見交換の内容は、期末までノート 7 ) などに記録しておくことを推奨します。 逆に授業に参加していないのに、WebClassの出席や提出だけの場合は不正行為として扱うことがあります。 平常の取り組みだけで、「到達目標を最低限達成している。成績区分:C」となります。 評点が60点に満たない場合は、不合格となります。 欠席した場合、課外報告書へ取り組むことで挽回してください。 出席が60%に満たない場合、課外報告書を提出しても、単位認定できません。


参考文献