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| 例 | 説明 |
|---|---|
安全第一
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労働災害 をなくすことが、生産向上にもなり、 製品の品質もよくなるという考えのもとに、 安全指導標識として掲げられる 1 ) 。 |
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職場の全員が参加して取り組み、一つの災害も起こさないようという決意のもとに、 ゼロ災運動のシンボルマークとして掲げられる 2 ) 。 |
高温 で溶かす、劇薬で化学反応を起こす……、そんな工場のイメージはとても事故が多そうな感じがしますが、実はそうでもありません 5 ) 。
研究開発現場、製造現場、輸送時、 製品、 廃棄物、食……と安全は多岐にわたる 6 ) 。
各工場では、安全第一の標語をかかげ、生産能率より安全を優先させ、労働災害の防止につとめながら生産活動にあたたっている 7 ) 。
ヒヤリハット活動、KY活動、指さし呼称、やりきり厳守 8 )
| 分類 | 対象物 | |
|---|---|---|
| 有害ゴミ | 蛍光管 水銀 を含む電池 など | |
| 実験廃棄物 | 放射性物質 PCB 石綿(アスベスト) 発火性、 引火性物質 アルカリ金属 爆発性物質 健康障害を引き起こす化学物質 | |
| 廃液 | (a)無機系廃液 (b)写真廃液(現像液、定着液) (c)有機系廃液 (d)難燃性有機廃液(含ハロゲン) (e)廃油(機械油、植物油など) (f)シリコンオイル | |
| 固形廃棄物 | 溶剤に溶けるものは、無機・有機廃液とする。 | |
| 産業廃棄物 | 試薬瓶・缶 廃プラスティック類 シリカゲル・アルミナ ガラス器具(一斗缶) 金属片・ワイヤー 電線 など 病原性徴生物による汚染物質 | ガラス器具は、一斗缶に入れる ほかは透明ビニールの袋で研究室を記名 4号館北東玄関脇、月末金曜日 |
| 危険性物質 ・有害物質 12 ) | プラントの 破損は、火災、爆発、流出と言った重大事故を起こします。 定期的に 設備を 巡視、 点検して 安全な 液位を守りましょう。計測・ 制御システムの誤報かどうかは、現場で確認しましょう。 |
| 酸素欠乏 | |
| 感電 | 直ちにスイッチや電源を切り、感電源から引き離す。 電気を止められない場合には救助者が感電しないよう、絶縁体(乾いた棒 やゴム手袋、布など)を介して感電源から引き離す。 13 ) 14 ) |
事故は、正常な状態から外れた望ましくない出来事です。 事故によって人やモノに損害が生じた場合、災害といいます。 産業活動での災害は労働災害と言われます。 労働災害には、通勤途中の交通事故も含まれます 15 ) 。
アメリカの損害保険会社のハインリッヒが1929年に発表した法則 17 ) 。
「同じ種類の 事故が330件起きたとすると、300件は無傷ですむが、29件は軽い傷害( 災害)を伴い、1件は重い傷害( 災害)を伴う確率となる」 18 ) 19 ) 20 )
| 大分類 | 小分類 | 説明 | 例 | 対策 |
|---|---|---|---|---|
| 認知ミス | 無知・無理解 | 初心者に多い。 電磁気、放射能、ウイルス、二酸化炭素などのように、直接認知できないものは、 知識、感知スキル、想像力が要求されます。 |
事故例8(基本操作)
分液ロートを用いて抽出を行おうとしたが、ガス抜きをしなかったため、コックを開けたとたん内容物 が噴出し、近くにいた人にかかった。
pythonのライブラリよるstdevの意味の違いを取り違えた。
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現地訓練 |
| 誤認識 | 見落とし | 単純化 5S | ||
| 判断ミス | 未熟 | 初心者に多い | ||
| 行動ミス | スリップ | 慣れベテランにおおい。 | 注目するべき成分だけに注目し、想定外の異物の混入に気づかなかった | 指差呼称 * |
| 故意 | 過剰なやる気 同調圧力 焦り 単純作業 怠慢 | 面倒だから安全眼鏡をつけなかった | ノウホワイ教育 | |
| できない | ベテランにおおい。 マンネリ化 思い込み | 標準の確認 |
無知・・・まさかこんなことになるなんて・・・
未熟・・・こんなつもりじゃなかったんだけど・・・
慣れ・・・いつも通りにやったのに・・・
無知と未知は違います。 組織に知っている人がいないときは未知です。 先生や先輩や上司が知っているとは限りません。 聞かれたときは、知ったかぶりをしないようにしましょう。 事故の原因のなかで、「知らなかった」「教わっていなかった」は、かなりの割合になります。
技術者の無知は倫理違反です。 もし医者が医学の知識なしに手術を行ったら、倫理違反に問われるだろう。 もし弁護士が法律の知識なしに裁判に立ち会ったら、倫理違反に問われるだろう。 同じように、技術者が工学の知識なしに技術を行使したら、倫理違反に問われるだろう。
22 )| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 整理 | 赤札作戦、 不要なものを廃棄する。 メールやファイルストレージなどの情報の削除も忘れずに。 |
| 整頓 | どこに何をいくつおくか?定位・定品・定量の 3定。そして看板による見える化。 ストライクゾーンに使用頻度の高いモノを置く。 カンバン方式 の看板は通路に対して直角に棚の左上から丁目表示、棚の上から番地表示。危険箇所にはトラマークの線引作戦。 あんどん方式のあんどんは、高い位置に。 |
| 清掃 | 点検。日常清掃、清掃点検。 ごみ、汚れの発生源を断つ。 問題点の共有。 ヒヤリハット報告。カイゼン報告。 |
| 清潔 | 維持と 管理。 清掃 保全 (メンテナンス)。 清掃チェックシートの作成。 |
| 躾 | 運用と徹底。 情報共有。 決められたルールの遵守。コンプライアンス。 訓練し、習慣化していますか? 清掃 チェックシートの運用 |
整理、整頓、清掃の3つで、3S活動と言う 24 ) 25 ) 26 ) 。
| 類別/性質 | 小分類 | 例 | ||
|---|---|---|---|---|
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第一類
酸化性固体 |
塩素酸塩類 | 🚂 マッチ頭薬 * | ||
| 過塩素酸塩類 | ||||
| 無機過酸化物 | ||||
| 亜塩素酸塩類 | ||||
| 臭素酸塩類 | ||||
| 硝酸塩類 | ||||
| ヨウ素酸塩類 | ||||
| 過マンガン酸塩類 | ||||
| 重クロム酸塩類 | ||||
第二類
可燃性固体
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硫化リン | |||
| 赤リン | 🚂 マッチ側薬 * | |||
| 硫黄 | ||||
| 鉄粉 | ||||
| 金属粉 | ||||
| マグネシウム | ||||
| その他のもので政令で定めるもの | ||||
| 前各号に掲げるもののいずれかを含有す るもの | ||||
| 引火性固体 | ||||
第三類
自然発火性物質及び禁水性物質
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第四類
引火性液体
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特殊引火物 | |||
| 第一石油類 | アセトン、 🏞 ガソリン | |||
| アルコール類 | ||||
| 第二石油類 | 灯油 、軽油 | |||
| 第三石油類 | 重油 | |||
| 第四石油類 | ||||
| 動植物油類 | 動物の脂肉等又は 植物の種子若しくは果肉から抽出したものであって、1気圧において引火点が250℃未満のもの | |||
第五類
自己反応性物質
*
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有機過酸化物 | |||
| 硝酸エステル類 | ニトログリセリン | |||
| ニトロ化合物 | ||||
| ニトロソ化合物 | ||||
| アゾ化合物 | ||||
| ジアゾ化合物 | ||||
| ヒドラジンの誘導体 | ||||
| ヒドラキシルアミン | ||||
| ヒドラキシルアミン塩類 | ||||
| そのほか政令で定めるもの | ||||
| 前各号に掲げるいずれかを含有するもの | ||||
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第六類
酸化性液体 |
過塩素酸 | |||
| 過酸化水素 | ||||
| 硝酸 | ||||
可燃性、引火性、 爆発性の物質の使い方を誤れば、火災や爆発とそれに伴う火傷や負傷が起こる可能性がある 29 ) 。 消防法で定めている。
米沢キャンパスには、 危険物屋内貯蔵所が二か所あります。 消防法 に定められた危険物は、安全 のため コンプライアンスに従って、貯蔵し、定期的に点検 (定期保全) しなければなりません。
| 方法 | 説明 | 例 |
|---|---|---|
| 観察 | 天体のように規模が大きすぎる場合や、 人体のように倫理上の問題がある場合などは、積極的なアプローチを避け、あるがままを客観的にみて データとする。 | 目視、 顕微鏡、 望遠鏡 |
| 定性観察 | 同じかどうかを判断する(同定)。 注目する 尺度で序列をつけ、データとする。 | 比色分析、帯電序列、層別 |
| 定量観察 | 物理量と単位となる 基準を 数値で表現する(計測、測定)。 数値 データとする。 | ノギスで 長さを測定する。 天秤で質量を測定する。 |
| 巡検 | 現地に趣きあるがままを観察する。 地学、生物の分野で、対象を実験室に持ち込めないときに使う手法。 | 火山に赴き地層や地質を観察する。 山や野を歩き毒草の分布を調査する。 |
| 実験 | 主に実験室内で条件を設定して、現象を観察し、仮説を検証する。 物理、化学の分野で、対象を実験室内に構築して検証する手法。 | |
| 対照実験 | コントロール(ブランク、比較対象)を設定して、現象を観察し、効果の有無を判定 ( 有意差検定) する。 | |
| 数値 | 区分 | 細分 | 説明 |
|---|---|---|---|
| 測定値 | 系統誤差 | 反復測定において、一定のままであるか、または予測可能な変化をする測定誤差の成分。 | |
| 機械的誤差 | ノギス、天秤、メスシリンダーなど測定器の精度や 精確さ( 確度) による誤差 | ||
| 個人的誤差 | 測定者のくせによる誤差 | ||
| 理論的誤差 | 理論の省略などによる誤差 | ||
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偶然誤差
random error |
反復測定において、予測が不可能な変化をする測定誤差の成分。 誤差論(確率・統計)の対象 | ||
| 計算値 | 計算誤差 | AD変換 、 DA変換、丸め誤差や計算精度による誤差、 数値 データの格納方式による誤差。 | |
| 設計値 |
公差
tolerance |
製品の仕様図や設計図で、基準値から許容される値。 方向が指定されてより具体的なものは許容値と呼ばれる。 | |
誤差(error)は、測定値から真値を引いた値です。特に、測定誤差と言うこともあります。 30 )
誤差が検査や測定にかかるのに対して、 公差は設計にかかります。 不適合を出さない設計をするには、研究開発段階から、公差の設計が大切です。
化学で使われる量・単位・記号 31 ) 誤差とノイズ 32 )