5S活動と 見える化 に取り組みましょう。
5S活動は、ダイエットと似ています。 ダイエットが、痩せることが目的ではなく、健康になることが目的のように、 5S活動は、生産性の向上が目的です。 見た目だけの無理なダイエットは、不健康につながり、すぐリバウンドしてしまいます。 5S活動も同じです。
5S活動には、それなりの時間をかける必要があります。 日時を決め、 8時間を目安に5S活動に取り組みましょう。 実験台の上、研究室の一角、机の上、冷蔵庫やクローゼットの中、など、なにかひとつテーマを選んで5S活動をしましょう。 実験台や机は、片付け聖地です。どこから手をつけたらわからないときは、そこからはじめましょう。
見える化は、見た目のきれいさやおしゃれと相反することがあります。 たとえば、究極の冷蔵庫の見える化は、冷蔵庫の扉を透明にすることです。 実際、コンビニなどの冷蔵ショーケースでは、中身が一目でわかります。 でも、家庭用の冷蔵庫で扉が透明なものは、まず、ないでしょう。 きれいに見せることと、生産性を向上させることは違うのです。
報告書には、赤札作戦の実施日時、場所、 1か月に得られた改善効果(生産性がどう向上したか?コストが下がったか?)、を記載してください。 また、実施前の写真、実施後の写真、1か月後の写真、を添付してください。
運用状況(1か月後)の報告を含むため、〆切直前に取り組むことはできません。 年末の大掃除で 赤札作戦を実施し、年明けの運用状況で、リバウンドしていないことを確認して(残念なことにリバウンドしたときも、正直に)、報告書をまとめることを推奨します。
実際にやっていないことの報告(ねつ造)、他人の報告書の 盗用などの不正行為は、絶対にしないでください。 また、すでに整理整頓されている場所を、報告書のためにわざと散らかすことも、絶対にしないでください。
項目 | 説明 |
---|---|
整理 | 赤札作戦、 不要なものを廃棄する。 メールやファイルストレージなどの情報の削除も忘れずに。 |
整頓 | どこに何をいくつおくか?定位・定品・定量の 3定。そして看板による見える化。 ストライクゾーンに使用頻度の高いモノを置く。 カンバン方式 の看板は通路に対して直角に棚の左上から丁目表示、棚の上から番地表示。危険箇所にはトラマークの線引作戦。 あんどん方式のあんどんは、高い位置に。 |
清掃 | 点検。日常清掃、清掃点検。 ごみ、汚れの発生源を断つ。 問題点の共有。ヒヤリハット報告。カイゼン報告。 |
清潔 | 維持と 管理。 清掃 保全 (メンテナンス)。 清掃チェックシートの作成。 |
躾 | 運用と徹底。 情報共有。 決められたルールの遵守。コンプライアンス。 訓練し、習慣化していますか? 清掃 チェックシートの運用 |
電池作りの授業で、机の上を散らかしていた女の子を、真っ赤になってこう叱った。
「あとで片づけるなんて言っちゃダメ。ものをつくるときも実験のときも、机の上はきれいにしておくのが絶対なの」
課外 報告書 は、感想文ではありません。 データ の提示方法を工夫することで、 共著者の役割 の感情や思想を創作的に表現してください。 データ は、単なる実験事実や科学的数値です。 しかし、結果は、 著者による創作的な表現であり、 著作物です。
課外報告書は、学習保証時間8時間を要件とします。 期末にWebClassに提出する成績評価申請書には、主題の決定から、脱稿までの、それぞれに要した時間も含めてもらます。 データは、三現主義(現場・現物・現実)にのっとって収集してください。
学校教育法第百十三条に、 「大学は、教育研究の成果の普及活用の促進に資するため、その教育研究活動の状況を公表するものとする。」 とあります。
提出して終わり、ではもったいありません。 評価のための提出ではなく、誰かを笑顔にする取り組みにしてみませんか?
取り組んだ内容について、ぜひ、友人、知人、家族など広く伝えて役立てましょう。 また、意見やアドバイスを積極的に取り入れましょう。 査読された内容ではありませんが、 SNSなどで伝えていくこともいいでしょう。 ホームページで公表することも推奨します。 そのやり方は、 情報処理概論の演習を活用してください。 公表にあたっては、ネットストーキングの被害などから身を守る工夫をしましょう。
評価のために提出するだけでは、それを誰かが複製して利用することはありません。 複製して利用する価値があるとき、複製する権利は、著者にあり、それを著作権と言います。
評価を得るために他人の著作物を複製行為は、著者の著作権の侵害となります。 また評価をえなかったとしても、他人の著作物の剽窃行為は、倫理的にいかがなものかと思います。
課外報告書に取り組むにあたって、複数人で取り組むことはかまいません。コミュニケーションをとって、チームとしてプロジェクトに取り組んでください。
報告書は、個人の著作物です。 協働でテーマに取り組んでも、ひとりひとりが独立に報告書を作成し、提出してください。
複数人で取り組んだことを明らかにするため、共著者として、共同研究者を書いてください。執筆者(提出者)を筆頭著者としてください。 共著者の役割を明らかにしてください。
慣例にしたがう引用は、かまいませんが、自分が執筆した部分と、共同研究者の著作から引用した部分が、区別できるようにしてください。その部分を、実際に誰が執筆したのか、明らかでないような、引用の仕方(コピペされているのに、誰が書いたかわからないような状態)は、ご遠慮ください。
図や写真は、独立した著作物とみなされます。その場合は、引用ではなく転載となります。たとえば、写真は撮影者に著作権があります。許諾をとったうえで、自分以外の共同研究者が撮影した写真を掲載する場合は、著作権のクレジットを明記してください。もちろん、協働制作物を、それぞれが写真に撮影した場合は、それぞれが、それぞれの写真の著作権を持ちますので、クレジット表記は必要ありません。
著作物とは、著者の感情や思想を、創作的に表現したものです。それを踏まえて、報告書を作成してください。
項目 | 説明 | 事例 |
---|---|---|
捏造 (fabrication) | 実験していない データ を、でっちあげて、あたかも実験した データ のように表現してはいけません | ディオパン事件 8 ) 9 ) |
改ざん (falsification) | データ や情報を都合のいいように書き換えてはいけません | |
盗用・剽窃 (plagiarism) | 他人の 論文 やアイディアなどを無断でコピペしてはいけません。 デジタル技術の発達で、コピペが簡単になった分、盗用も簡単になりました。 たとえ、自分の既発表 論文でも、 引用 10 ) ではなくそのまま流用すると「自己剽窃」です。 図表 は、引用ではなく、転載なので原則として、転載許諾が必要です。 | |
二重投稿 | 一度、公表した内容を使いまわしてはいけません。 | |
不適切な オーサシップ | 貢献していないのに、 著者として名を連ねてはいけません。 名義貸しです。名義借りはだめです。 他人の 論文や報告書を、代筆していけません。 * | |
査読不正 | 著者が、匿名査読者になりすまして査読してはいきません。 匿名査読者を特定し、査読に影響を与えてはいけません。 査読者が、査読中の論文の内容を、自分の内容として公表してはいけません。 ハゲタカジャーナル、ハゲタカ学会に投稿してはいけません。 | |
不正行為の証拠隠滅 | 不正行為があったことの証拠を隠滅したり、立証を妨害してはいけません。 |
課外報告書の配点は一律10点加点です。
単位数を2単位とすると、2×30時間が標準学習保証時間です。 最低学習保証時間のほかに、取り組んだ内容1件につき一律10点加点します。 2×30時間を100点満点とし、そこから最低学習保証時間を差し引いて、10点で割ると、 課外報告書の標準的な学習時間が計算できます。 つまり、課外報告書の学習保証時間は、8時間(約1日)です。 十分な時間をかけていない報告書の提出は、不正行為として扱うこともあります。 また課外報告書は、教室でやれない課外活動の報告です。 現場・現実・現物などの実態を伴っていない報告書の提出は、不正行為として扱うことがあります。
予習報告書は、課外報告書として申請できます。 設問ごとに別々の報告とすることはできません。その場合は、二重投稿(自己盗用)の不正行為として扱うことがあります。
成績評価申請書では、書誌情報、課外報告書の要旨(アブストラクト)、費やした時間(学習保証時間)、かかったコスト、現場・現実・現物のエビデンスなど指定された要件を申告してもらいます。