
結果の書きかた
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◇
緒言(Introduction)
- 背景(Background)
- 目的(Aim)
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◇
実験方法
(Experimental)
- 準備(Preperation)
- 評価(Evaluation)
- ◇ 結果と考察 (Result and Discussion)
- ◇ 結論(Conclusion)
- 資料(図表)
- 参考文献 (References) 1 ) 2 )
木構造 といいます。
章、節、項、目……結果は「結果と考察」とひとくくりにすることもありますが、 まず考察の根拠となる実験事実を列挙するところからはじめます。
単なる データ は、 結果 ではありません。 結果 と データ は違います。 結果 には、著者の思想又は感情が含まれており、 論文や 講演を構成します。
図 1に実験方法○○によるマンガン酸リチウムの電極のサイクリックボルタモグラムを示す。 縦軸は電位、横軸は電流である。 自然電位からアノード側に電位を掃引すると、○V付近より電流が流れ始め、 ○V付近で○mAのアノードピーク電流が観察された。 その後○Vで掃引を反転すると急激に電流が減少し、 ○V付近で○mAのカソードピーク電流が観察された。
図1に図2と同様にコバルト酸リチウムの電極のサイクリックボルタモグラムを示す。
表 1にマンガン酸リチウム、コバルト酸リチウム、コバルト酸リチウムの電極のサイクリックボルタモグラムの特徴について示す。
このように具体例を示し、そのあと類推できるデータを紹介し、表でまとめるというのもひとつの記述方法であろう。
量名記号は、イタリック体(斜体)を使うことになっています。 文字は、ローマン体(立体)が一般的です。
物理量の記号
物理量の記号は,ラテン文字またはギリシャ文字の 1文字を用い,イタリック体(斜体)で印刷する。その内容を さらに明確にしたいときには,上つき添字または下つき添字(あるいは両方)に固有の意味をもたせて用い,さらに 場合に応じて,記号の直後に説明をカッコに入れて加える。単位の記号はローマン体(立体)で印刷する。物理量の 記号にも 単位の記号にも,終わりにはピリオドをつけない。

方法と結果の係り受け
誤った係り受け
◇ 実験方法
電流密度 1mA/cm2でアノード酸化をおこなった。
◇ 結果と考察
電位上昇速度は,粘土分散液中では0.1V/s,0.8wt%AA中では,0.3V/sであった.
これは、係り受けができていません。
正しい係り受け1
◇ 実験方法
電流密度 1mA/cm2でアノード電流を通電し、時間とともに電位を記録し、 電位変化を電流変化で割って、電位上昇速度を求めた。
◇ 結果と考察
電位上昇速度は,粘土分散液中では0.1V/s,0.8wt%AA中では,0.3V/sであった.
正しい係り受け2
◇ 実験方法
電流密度 1mA/cm2でアノード酸化をおこなった。
◇ 結果と考察
アルミニウムの表面が白っぽくなり、酸化皮膜が生成していることが見て取れた。
と書いて係り受けが完成です。
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