安全第一というのは、生産性より安全を優先するということです。
安全を守るには、 整理整頓はもちろん、 定期点検などの安全衛生活動を、生産に優先しなければなりません。 たとえば、研究室で実験する時間に対して、研究室の整理整頓や定期点検に割く時間を十分に取らなければならないということです。
反面、人材不足から、生産性の向上が求められ、働き方改革から、時短が求められています。 そういう状況では、はやく成果を出さないと評価してもらえないのではないかという不安が付きまとうため、 生産性を安全より優先してしまいがちです。 たとえば、バイトで忙しい中、研究室の報告会がせまっていると、つい安全衛生活動より実験を優先してしまいます。
事故はそういうときに起こります。
山形大学では、 安全衛生管理規程 が定められており、少なくとも毎週1回研究室を巡視することが定められています。
研究室での巡視状況について話し合い、安全衛生活動に割く時間が十分かどうか議論し、 生産性より安全衛生活動を優先させるためには、何が必要なのか具体案を出してみましょう。
分類 | チェック項目 | 区分 | 診断結果 | |
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点検場所 | ||||
共通項目 | 室内は、定期的に清掃し、 整理整頓をしているか。 | |||
廃棄物 の分別、保管場所、保管方法に問題はないか。 | ||||
不要物を定期的に処分しているか。 | ||||
避難路(通路幅80cm以上)は確保されているか。 | ||||
VDT 作業 1 ) では、照明器具の映り込み等で、画面が見にくくないか。 | ||||
工具 | 工具を機械の上など落ちやすい場所や、作業床などに放置していないか。 | |||
ポータブルグラインダー やディスクサンダーを使用する場合は、防じん眼鏡着用、高速回転部の覆い、試運転、側面の正しい使用方法、最高使用周波数等を守っているか。 | ||||
電気 | ||||
有機溶剤 | 有機溶剤保管庫は、施錠されているか。 | |||
室内での飲食を禁止しているか。 | ||||
SDS(安全データシート) 2 ) 3 ) 、注意事項、応急処置、有機溶剤の区分を見やすい場所に掲示しているか。 | ||||
有機溶剤作業主任者は選任されているか。 | ||||
作業者は十分な教育を受けているか。 | ||||
特定化学物質 | ||||
有害物等 | 毒物、劇物の 使用簿を作成し、 薬品管理を行っているか。 | |||
危険物 | 危険物 の 保管場所には、「火気厳禁」など、必要な表示を行っているか。 | |||
ガス 4 ) | 容器に調整器を取り付ける場合、パッキンの有無を確かめ、 バルブ 口を清掃してから取り付けているか。 | |||
ガスボンベ は、チェーンなどの転倒防止措置を講じているか。 | ||||
金属加工 | ||||
粉塵 |
実際に運用されている 研究室・実験室用巡視記録簿( チェックシート)は、 学内限定サイトからダウンロードできます。
第9条 衛生管理者は,少なくとも毎週1回作業場を巡視し,設備,作業方法又は衛生状態に有害のおそれがあるときは,直ちに,職員の健康障害を防止するため必要な措置を講じなければならない。
国立大学法人山形大学職員安全衛生管理規程
危険物の規制に関する規則では、 第六十条の二 危険物の保安のための巡視、点検及び検査に関することを予防規程に定めなければならないとある。
ワークショップを楽しみましょう 5 ) 。 グループ人数は、5〜6名とします。 7名を超えないようにしてください。
初対面の場合は、自己紹介をしましょう。 雑談をして、アイスブレイクしましょう。
リーダー(司会進行)を決めてください。 そのほかのメンバーの 役割(記録係、資料作成係、プレゼンター( 登壇者))を決めてください。
グループ名を決めてください。
記録係は、試験答案用紙表面の最上部に、授業科目名、グループ名を記入してください。 メンバーは、記録係に従い、学籍番号、氏名、役割を直筆署名してください。 その際、 筆頭著者を登壇者の氏名の前に〇をつけてください。
討論を開始したら、記録係は討論の内容を裏面に記録してください。
討論がまとまったら、資料作成係は、試験答案用紙表面に グラフィカルアブストラクト に表現してください。
グラフィカルアブストラクトを撮影し、WebClassにアップロードしておくと復習に便利です。
登壇者は、プレゼンテーションのイメージをしましょう 6 ) 。 メラビアンの法則を意識して、 非言語表現も工夫しましょう 7 ) 。
グループ名が指名された後で、じゃんけんなどで登壇者を決めるのは、授業進行の妨げとなりますので、 必ず、討論前に 登壇者を決めてください。
記名だけして、討論に参加しない場合、不正行為として扱うことがありますので、必ず討論に参加してください。 自分から参加できなそうな人には、積極的に声がけをお願いします。 期末の 成績評価申請 時に、グループ名やメンバー、討論の内容を思い出せるよう、答案用紙を撮影することを推奨します。
ランダムにグループを指名し、壇上で、 プレゼンテーションしてもらいます 8 ) 。 質疑応答の際も、グループを指名しますので、指名されたグループのプレゼンターが質問、コメント、アドバイスをしてください。 ディベートとしての反対意見は、大歓迎です。
資料作成係は、討論の内容をポスターとして、試験答案用紙の裏面にまとめてください。 資料作成係に従って、他のメンバーが代筆してもかまいません。
*平常演習の配点は、授業1回ごとに、一律加点です。 平常演習には、ワークショップ、意見交換、発表、質疑応答など授業時間内の学習活動を含みます。 そのほかに授業時間外の0.5時間の学習活動を含みます。 平常点は、学期末に WebClass の 成績評価申請書 に申告していただき集計します。
授業時間外の活動の一助としてWebClassへの提出を推奨します。〆切は講義後1週間です。 ただし平常点の加点は、授業時間内の学習活動も含みます。 WebClass への提出のみでの、平常点の申告はご遠慮ください。
WebClass への平常演習提出は、推奨しますが、必須ではありません。 提出されていなくとも、 成績評価申請書 に、各回の授業時間以外の0.5時間の取り組みが申告されれば十分です。未提出だからと心配することはありません。
成績評価申請書 では、それぞれの授業で何を学び身につけたかを申告してもらいます。 WebClass に提出したかどうかより、身につけることを優先してください。 授業で取り上げたトピックや、グループワークの意見交換の内容は、期末までノート 9 ) などに記録しておくことを推奨します。 逆に授業に参加していないのに、WebClassの出席や提出だけの場合は不正行為として扱うことがあります。 平常の取り組みだけで、「到達目標を最低限達成している。成績区分:C」となります。 評点が60点に満たない場合は、不合格となります。 欠席した場合、課外報告書へ取り組むことで挽回してください。 出席が60%に満たない場合、課外報告書を提出しても、単位認定できません。
2024年1月21日 松木健三名誉教授がご逝去されました。