安全指導では、安全なことを教えるより、危険なことを教えた方が、具体的になります。
教科書の実習テーマからひとつ選び、 その実習で、簡単に災害を起こせる危険な操作について、解説してみましょう。
ただし、善悪の判断が未熟な生徒、あるいは 悪意をもつ生徒が含まれることがあります。 またワルぶってみたい年頃でもあります。 危険なことを教えるリスクについて考え、どこまで教えるべきか議論しましょう。
教科書p159の銅の製作を選んだ。 この実験では、アンモニア水が出てくる。 このアンモニア水をぶちまければ、呼吸困難の生徒が続出する。 意図的に注目を集め、密集密室状態を作ってからやれば、さらに効果的である。 しかしながら、善悪の判断が未熟な生徒もいることから、 アンモニア水をこぼすと呼吸困難を起こす恐れがあるという説明ぐらいがちょうどいいのではないかと考える
危険有害性、区分、シンボル、注意喚起語、危険有害性情報早見表 アンモニア SDS大分類 | 小分類 | 説明 | 例 |
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認知ミス | 無知・無理解/誤認識 | 初心者に多い。 電磁気、放射能、ウイルス、二酸化炭素などのように、直接認知できないものは、 知識、感知スキル、想像力が要求されます。 |
事故例8(基本操作)
分液ロートを用いて抽出を行おうとしたが、ガス抜きをしなかったため、コックを開けたとたん内容物 が噴出し、近くにいた人にかかった。
pythonのライブラリよるstdevの意味の違いを取り違えた。
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判断ミス | 未熟 | 初心者に多い | |
行動ミス | スリップ/故意/できない | ベテランにおおい。 マンネリ化 思い込み | 注目するべき成分だけに注目し、想定外の異物の混入に気づかなかった |
ヒューマンエラーは、 人的要因 です
無知・・・まさかこんなことになるなんて・・・
未熟・・・こんなつもりじゃなかったんだけど・・・
慣れ・・・いつも通りにやったのに・・・
無知と未知は違います。 組織に知っている人がいないときは未知です。 先生や先輩や上司が知っているとは限りません。 聞かれたときは、知ったかぶりをしないようにしましょう。 事故の原因のなかで、「知らなかった」「教わっていなかった」は、かなりの割合になります。
技術者の無知は倫理違反です。 もし医者が医学の知識なしに手術を行ったら、倫理違反に問われるだろう。 もし弁護士が法律の知識なしに裁判に立ち会ったら、倫理違反に問われるだろう。 同じように、技術者が工学の知識なしに技術を行使したら、倫理違反に問われるだろう。
4 )ワークショップを楽しみましょう 5 ) 。 グループ人数は、5〜6名とします。 7名を超えないようにしてください。
初対面の場合は、自己紹介をしましょう。 雑談をして、アイスブレイクしましょう。
リーダー(司会進行)を決めてください。 そのほかのメンバーの 役割(記録係、資料作成係、プレゼンター( 登壇者))を決めてください。
グループ名を決めてください。
記録係は、試験答案用紙表面の最上部に、授業科目名、グループ名を記入してください。 メンバーは、記録係に従い、学籍番号、氏名、役割を直筆署名してください。 その際、 筆頭著者を登壇者の氏名の前に〇をつけてください。
討論を開始したら、記録係は討論の内容を裏面に記録してください。
討論がまとまったら、資料作成係は、試験答案用紙表面に グラフィカルアブストラクト に表現してください。
グラフィカルアブストラクトを撮影し、WebClassにアップロードしておくと復習に便利です。
登壇者は、プレゼンテーションのイメージをしましょう 6 ) 。 メラビアンの法則を意識して、 非言語表現も工夫しましょう 7 ) 。
グループ名が指名された後で、じゃんけんなどで登壇者を決めるのは、授業進行の妨げとなりますので、 必ず、討論前に 登壇者を決めてください。
記名だけして、討論に参加しない場合、不正行為として扱うことがありますので、必ず討論に参加してください。 自分から参加できなそうな人には、積極的に声がけをお願いします。 期末の 成績評価申請 時に、グループ名やメンバー、討論の内容を思い出せるよう、答案用紙を撮影することを推奨します。
ランダムにグループを指名し、壇上で、 プレゼンテーションしてもらいます 8 ) 。 質疑応答の際も、グループを指名しますので、指名されたグループのプレゼンターが質問、コメント、アドバイスをしてください。 ディベートとしての反対意見は、大歓迎です。
資料作成係は、討論の内容をポスターとして、試験答案用紙の裏面にまとめてください。 資料作成係に従って、他のメンバーが代筆してもかまいません。
*平常演習の配点は、授業1回ごとに、一律加点です。 平常演習には、ワークショップ、意見交換、発表、質疑応答など授業時間内の学習活動を含みます。 そのほかに授業時間外の0.5時間の学習活動を含みます。 平常点は、学期末に WebClass の 成績評価申請書 に申告していただき集計します。
授業時間外の活動の一助としてWebClassへの提出を推奨します。〆切は講義後1週間です。 ただし平常点の加点は、授業時間内の学習活動も含みます。 WebClass への提出のみでの、平常点の申告はご遠慮ください。
WebClass への平常演習提出は、推奨しますが、必須ではありません。 提出されていなくとも、 成績評価申請書 に、各回の授業時間以外の0.5時間の取り組みが申告されれば十分です。未提出だからと心配することはありません。
成績評価申請書 では、それぞれの授業で何を学び身につけたかを申告してもらいます。 WebClass に提出したかどうかより、身につけることを優先してください。 授業で取り上げたトピックや、グループワークの意見交換の内容は、期末までノート 9 ) などに記録しておくことを推奨します。 逆に授業に参加していないのに、WebClassの出席や提出だけの場合は不正行為として扱うことがあります。 平常の取り組みだけで、「到達目標を最低限達成している。成績区分:C」となります。 評点が60点に満たない場合は、不合格となります。 欠席した場合、課外報告書へ取り組むことで挽回してください。 出席が60%に満たない場合、課外報告書を提出しても、単位認定できません。
2024年1月21日 松木健三名誉教授がご逝去されました。