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要旨の書き方
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3-3301へ入室
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要旨(アブストラクト)は著作物です。
要約(サマリー)とは違います。
要旨には、著作者の論文や講演の思想や感情が創作的に表現されている必要があります。
表
1
.
要旨の種類
種類
例
グラフィカルアブストラクト
1
)
論文の主要な研究結果を一つの図にまとめたものです
2
)
。
論文要旨
200~400字程度の、論文の要旨です。
論文の冒頭部分につけられます。邦文でも英文併記を求められることが多いです。
講演 要旨
200~400字程度の、講演
の要旨です。講演申込時に、題目や著者といっしょに書きます。
抄録
原文のから200~400字程度を抜粋したものです。
予稿
3
)
講演
の要旨です。A4判程度、図版を含めることが多いです。
要旨集として、出版する場合、校正があることもあります。
要点
段落から中心文(キーセンテンス、重要文)を抜き出したもの。
4
)
要約(サマリー)
要点を短くしたもの。
要旨
14
卒業論文
論文や
講演 に要旨をつけます。
ポスター
題目(タイトル)
著者、所属を明記します。
(山形大学1,クニミネ工業株式会社2*)○立花 和宏1,伊藤 智博1,田邉 悠1,仁科 辰夫1,後藤 佑太2*,篠木 進2*
Electrode cooling phenomenon of clay/water dispersion caused by cell polarization
Kazuhiro Tachibana1, Tomohiro Ito1 , Tatsuo Nishina1, Haruka Tanabe1, Yuta Goto2*, Susumu Shinoki2*
1Yamagata University,4-3-16, Jonan, Yonezawa City, Yamagata Prefecture 992-8510
2*KUNIMINE INDUSTRIES CO., LTD, 23-5 Kuidesaku, Joban-Shimofunao-machi, Iwaki-shi, Fukushima, 972-8312
A cooling phenomenon of the electrode was observed by energizing a cell assembled with the clay/water dispersion. This is because there is no correlation between the structural orientation of the clay particles and the electrical orientation. It is considered to be a phenomenon peculiar to clay/water dispersion.
柔粘性結晶が熱量効果を利用した環境に優しい固体冷媒として注目されている1)。柔粘性結晶と同様に固体と液体の中間状態として液晶が知られており、粘土/水分散液は、粘土の持つ形状異方性から液晶ゲルとしてふるまう2)。また粘土/水分散液は、電界の印加によって電気的な配向状態が変化し、電気エネルギーを蓄えると考えられる3) 。この粘土/水分散液の電気的な配向状態を調べていくうちに偶然、粘土/水分散液による電極の冷却現象を見出した。そこで、粘土/水分散液について電界印加による液晶相の変化と熱量効果の可能性ついて調べることを目的とした。
2.実験方法
粘土/水分散液としてスチーブンサイト2wt%/水分散液を調整し、電極を浸漬し、セルを組み立てた。セルに通電しながら、赤外線サーモグラフィ(FLIR,FLIR 5i)と熱電対で温度分布を測定した。また電極近傍とバルクの電位分布を測定した。加えて粘土/水分散液の導電率を導電率計(HORIBA, EC-33)で測定した。インピーダンスをLCRメーター(HIOKI, 3522-50)で測定した。
粘土/水分散液の相変化について、動的粘弾性の温度依存性をレオメータ(Thermo Scientific 社製, HAAKE MARSⅢ type066-1322)で測定した。また偏光観察法で等方相に至るまでの配向状態を調べた。
3.結果と考察
Fig.1に通電後のセルの温度分布を示す。アノード近傍とカソード近傍の粘土/水分散液の温度が31.5℃から30.8℃まで下がった。 温度の低下に伴い電極近傍の粘土/水分散液がゲル化した。このような電極近傍での粘土/水分散液の冷却現象は交流の印加によっても観察された。
スチーブンサイト2wt%/水分散液の導電率は2.5mS/cmであった。バルクでは導電率から予見される電位勾配であったが、電極近傍では、粘土/水分散液のゲル化が起き、電位勾配が大きくなった。この現象はアノードの方が顕著であった。
Fig.2に温度を変化させたときの動的粘弾性のtanδと偏光観察法による振ったときの旋光のしやすさを示す。60℃付近で粘土/水分散液の液晶ゲルとしての相変化が見られた。
温度変化と体積、比熱から計算した電極近傍でゲル化した粘土/分散液のエントロピー増加は4.6mJ/Kであった。
平面構造をとる粘土粒子の立体異方性と、層間カチオンと粘土ナノシートの永久電荷による双極子異方性とに相関はない。従って、電界の印加によって双極子が配向すると、粘土粒子の配向がかえって乱れてしまうためエントロピーが増加し、吸熱すると考えている。冷却現象は他の粘土鉱物でも見られており、電池における電極冷却への応用も考えられる。
参考文献
1) J-PARCセンター.https://www.jaea.go.jp/02/press2018/p19032902/ .2018.(参照2020)
2) 中戸晃之. 粘土科学. 第59巻第2号pp.45-51.2020.
3) 田邉 悠, 西 成実, 石山 祐貴, 伊藤 智博, 立花 和宏, 仁科 辰夫.2019年電気化学秋季大会予稿集[1G01]. 山梨大学甲府キャンパス2019.
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