すべてのものは、おそかれ早かれ、まちがいなく終わりにくるものではありますが、この 講演 の終わりにあたりまして、私がみなさんに申し上げることのできるすべては、皆さんが皆さんの時代がきたとき、一本の ロウソクにたとえられるのに ふさわしい人になっていただきたいということ、そしてまた、皆さんが、 ロウソク のように皆さんのまわりの人びとに対して光となって輝いていただきたいということ、皆さんのあらゆる活動の中で皆さんが、 皆さんとともに生きる 人類に対する義務を果たすことにおいて、皆さんの行為を光栄であり、かつ効果あらしめることによって、ロウソクの美を正当化していただきたいということの希望であります。
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本書の内容は 1861年末 のクリスマス休暇に、ロンドンの王立研究所で催された連続6回の 講演 の記録である。 講演者は同研究所の教授マイケル=ファラデー、記録者はウィリアム=クルックスであった。