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令和6年11月23日 (土)

平均値の区間推定- ロットアウトを防ごう-

山形大学  理工学研究科(工学系)  化学・バイオ工学科  🔋 C1 📛 立花和宏

🔚 品質管理 🏫 Web Class syllabus 53225 📆 🌸 時間割 🕐 13:00~14:30 🕝 ( 中示BFiles C1

対照実験(コントロール実験)

  1 対照実験 ( コントロール実験 )
対象 効果の有無 誤るリスク
コントロール 効果がある 効果があるのにない誤るリスク
コントロール 効果がない 効果がないのにあると誤るリスク
卒業研究 実験 06 化学バイオ工学実験 165 品質管理 123 無機工業化学

科学の方法において、 目的とする仮説の検証をするとき、 比較の対照となる基準を、コントロールとかブランクとか言います。

コントロール群(対照群)と「処理(治療)群」で効果の有意差を検定するときは、 独立変数をコントロールし、未知の要因は ランダム化 します。

薬理効果の場合は、プラセボ効果も ランダム化 します。 また、二重盲検によって実験者もランダム化します。

数学と数値計算

プログラミング言語

  2 プログラミング言語の種類
種類 分類 言語 特徴
インタプリタ Webアプリ JavaScript Webブラウザ上で動作(クライアントサイド)
vb script(vbs,vba,asp) 1 ) 1964 開発 キーボードとディスプレイが必要
AI Webアプリ python パイソン 2 ) * ビッグデータ データサイエンス * 、 マテリアルズインフォマティクス *、AI
教育 Scratch ビジュアルプログラミング
コンパイル OS C 3 ) ポインタ、構造体
汎用 VB.NET オブジェクト指向(多重継承なし)
汎用 Kotlin アンドロイドアプリ向け
OS C++ オブジェクト指向
colab jupyter

ファイルベースのシステムでは、コンパイラ言語は実行可能なファイルを生成し、 インタプリタ言語はそれを生成しないという違いがありました。 しかし、クラウドベースになって、実行ファイルそのものをクライアントにダウンロードしなくなり、 ジャストインコンパイルで実行結果だけを利用するようになると コンパイラ言語とインタプリタ言語の違いは、あまり本質的でなくなりました。

科学技術用の伝統的な言語としては、FORTRANがあります。 FORTRAN系列の言語としては、BASIC、pythonがあります。 統計用言語としてRがあります。

アルゴリズム重視の伝統的な言語としてALGOLがあります。 ALGOLは、Pascal, C, C++, C#,java, javascript, typescript, Kotlinと進化してきました。 juliaはCに迫る計算速度を誇ります。

サーバーサイドで使われてきたPerlや Ruby もクラウドで利用できるようになってきました。

人工知能で伝統的な言語Lispは、F#Schemeもクラウドで利用できるようになってきました。

人気 プログラミング言語 は、java script、そしてpython*と続きます。 *


体重

  3 21才女性の体重データの例
番号 番号 番号 番号 番号
1  66.84 2  54.16 3  56.68 4  62.28 5  50.08
6  48.80 7  51.49 8  66.37 9  48.26 10  75.05
11  45.07 12  45.19 13  62.44 14  34.30 15  68.09
16  57.45 17  52.66 18  46.04 19  55.32 20  36.12
21  62.61 22  52.47 23  50.01 24  69.21 25  66.04
26  37.54 27  32.35 28  43.37 29  43.12 30  47.70
31  49.46 32  46.31 33  55.48 34  54.29 35  51.60
36  61.86 37  38.49 38  54.37 39  47.47 40  66.34
41  27.90 42  57.71 43  66.56 44  63.12 45  57.70
46  64.34 47  56.00 48  59.00 49  56.43 50  35.28
51  39.01 52  29.59 53  42.09 54  44.42 55  52.81
56  51.71 57  45.44 58  48.28 59  59.29 60  49.40
61  64.86 62  50.32 63  50.06 64  56.00 65  61.59
66  34.21 67  58.51 68  43.50 69  51.53 70  51.96
71  38.22 72  56.84 73  44.50 74  41.10 75  46.93
76  36.45 77  40.94 78  60.34 79  51.03 80  51.67
81  61.26 82  36.21 83  80.55 84  44.84 85  51.03
86  50.68 87  52.15 88  50.91 89  37.26 90  66.56
91  59.78 92  64.22 93  53.48 94  57.18 95  60.18
96  59.51 97  50.78 98  63.16 99  58.20 100  67.89
  4 統計量
項目 全数検査(母集団) 抜き取り検査(標本)
母数n=100 標本数=9
平均 母平均 μ =52.35 標本平均=x_ 50.68
標準偏差 母標準偏差σ=10.28 標本標準偏差s=13.23
分散(Variance) 母分散σ2=105.72 不偏分散s2=175.00
偏差平方和 S=5,235.23 S=456.09

標本標準偏差は、母標準偏差の 不偏推定量ではないが、母標準偏差の推定は、 近似的に標本標準偏差で行うことが多い 4 ) 5 )


平均

  5 平均
アプリ言語 プログラム例
母平均μ 標本平均x_
SQL * select AVG(price) from products
Python * average = statistics.mean(data)
average = np.mean(data)
Google sheet * E3= AVERAGE(B3:D3) E4= AVERAGEA(B3:D3)
Excel * E3= AVERAGE(B3:D3)

母平均は ギリシャ文字μ で表し、標本平均は、ラテン文字(ローマ字、アルファベット)のxにバーをつけた x_ で、表現することが多いです。

算術平均のほかに、調整平均(トリム平均)も使われます。 6 ) 7 )

*

標準偏差

  6 標準偏差
アプリ言語 プログラム例
母標準偏差σ 標本標準偏差s
SQL * * select STDEVP(price) from products select STDEV(price) from products
Python 8 ) * print(np.std(df.Age))
print(np.std(df.Age, ddof=1))
std = statistics.stdev(data)
*
Google sheet * =STDEVP() =STDEV()
Excel * =STDEV.P()
=STDEVP()
=STDEV.S()
=STDEV()

母標準偏差は ギリシャ文字σ で表し、標本平均は、ラテン文字(ローマ字、アルファベット)の s で、表現することが多いです。

9 ) 10 ) 11 )


正規乱数のヒストグラムと、そこから無作為抽出されたヒストグラム

  1 正規乱数のヒストグラムと、そこから無作為抽出されたヒストグラム
©K.Tachibana
確率分布

正規乱数のヒストグラムと、そこから無作為抽出されたヒストグラムム

import numpy as np
import matplotlib.pyplot as plt
import random

sm = 52.2 # 平均(母平均)
ss = 9.5 # 標準偏差(母標準偏差)
sn = 10000 # 母数
en = 5 # 標本数
x = np.random.normal(loc=sm, scale=ss, size=sn)
sampled = random.sample(x.tolist(), en) #無作為抽出

fig = plt.figure()

ax1 = fig.add_subplot(2, 1, 1)
ax2 = fig.add_subplot(2, 1, 2)

ax1.hist(x)
ax2.hist(sampled)
plt.show()

average1 = np.mean(x)
stdev1 = np.std(x)

average2 = np.mean(sampled)
stdev2 = np.std(sampled)

print('inf',sm,ss)
print(sn,average1,stdev1)
print(en,average2,stdev2)

©K.Tachibana

平均値の有意差検定(t検定)

  2 母平均の有意差検定( t 検定)
©2023-2024 K.Tachibana * , C1 Lab.
python (colab)→ pngsvghtml
12 )

平均値の有意差検定

# ■■■ 平均値の有意差検定 ■■■

import numpy as np
import matplotlib.pyplot as plt
import matplotlib.patches as patches
import random
from scipy import stats

sm = 52.2 # 平均(母平均)
ss = 9.5 # 標準偏差(母標準偏差)
sn = 10000 # 母数
en = 5 # 標本数
x = np.random.normal(loc=sm, scale=ss, size=sn)
sampled = random.sample(x.tolist(), en) #無作為抽出
y = [ 0.5 for p in sampled]

smm = 64.8 # 平均(母平均)
ssm = 13.9 # 標準偏差(母標準偏差)
xm = np.random.normal(loc=smm, scale=ssm, size=sn)
sampledm = random.sample(xm.tolist(), en) #無作為抽出
ym = [ -0.5 for p in sampledm]

t, p = stats.ttest_ind(sampled, sampledm, alternative='two-sided')
#alternative=two-sided(両側検定), less(小なり片側検定), greater(大なり片側検定)
fig = plt.figure()

ax1 = fig.add_subplot(3, 1, 1)
ax2 = fig.add_subplot(3, 1, 2)
ax3 = fig.add_subplot(3, 1, 3)

ax1.hist(x, color="pink")
ax1.axvline(np.mean(sampled),c="r")
ax1.text(np.mean(sampled), sn/5, " $\mu_\mathrm{f}$ = " + "{:.1f}".format(sm))

e2 = patches.Ellipse(xy=(np.mean(sampled), +0.5), width=np.std(sampled)*6, height=0.2, fc='pink')
ax3.add_patch(e2)
ax3.axvspan(xmin=np.mean(sampled)-np.std(sampled), xmax=np.mean(sampled)+np.std(sampled), color="pink", alpha=0.3)
ax3.axvline(np.mean(sampled),c="r")
ax3.scatter(sampled,y,c="r")
ax3.text(np.mean(sampled), +0.25, " $\overline{x}_\mathrm{f}$ = " + "{:.1f}".format(np.mean(sampled)))

ax2.hist(xm,color="cyan")
ax2.axvline(np.mean(sampledm),c="b")
ax2.text(np.mean(sampledm), sn/5, " $\mu_\mathrm{m}$ = " + "{:.1f}".format(smm))

e1 = patches.Ellipse(xy=(np.mean(sampledm), -0.5), width=np.std(sampledm)*6, height=0.2, fc='cyan')
ax3.add_patch(e1)
ax3.axvspan(xmin=np.mean(sampledm)-np.std(sampledm), xmax=np.mean(sampledm)+np.std(sampledm), color="cyan", alpha=0.3)
ax3.axvline(np.mean(sampledm),c="b")
ax3.scatter(sampledm,ym,c="b")
ax3.text(np.mean(sampledm), -0.35, " $\overline{x}_\mathrm{m}$ = " + "{:.1f}".format(np.mean(sampledm)))


ax3.text(30, 0.15, "$t$ = {:.3f}".format(t))
ax3.text(30, -0.15, "$p$ = {:.3f}".format(p))

plt.show()


# ■■■ 平均値の有意差検定 ■■■

©K.Tachibana

  7 アプリの種類
種類説明
文書作成 ワープロ deepl

論文報告書、あるいはそれらの 要旨などの 文書を作成、印刷するアプリです。 13 )

表計算 数値を計算し、表や グラフなどの図表を作成するアプリです。 平均標準偏差などの統計量も計算できます。 データ の件数は 30件程度までが適切です。 それ以上の件数の場合、データベースアプリと連携して 抽出した データ を使う方が効率的です。
🔷 プレゼンテーション

講演スライドや ポスターを作成できます。 14 )

グラフィックス 図形地図写真などの 画像の作成や編集をします。
CAD Solid works * 図面
Autodesk AutoCAD Web 図面
Webページ作成 HTML editor
データベース Microsoft Access Microsoft SQL Server
動画編集
プログラミング google colab
ビジネス ・グループウェア
  • メール
  • チャット
    • Slack
  • 会議 Zoom, Teams, Meet
  • カレンダー、連絡先、名刺交換
  • SNS

アプリ には、 オペレーティングシステム (OS) 上で動く、インストールアプリと、 Webブラウザ 上で動く Webアプリがあります 15 )

アカウント を有効化して、 サービスアプリ を利用する(ログイン、ログオン、サインイン)には、 認証が必要です。

人気 プログラミング言語 は、java script、そしてpyton*と続きます。 *


  8 数・数字数値
概念種類
自然数 1,2
有理数 -1(整数、負数),0.5(小数),1/3(分数)
無理数 √2(無理数)は、根号と数字で表現されます。 π(円周率)、e(ネーピアの底)は数を表現する文字ですが、数字ではありません。
数字 算用数字 1234567890 アラビア数字、インド数字と呼び名には歴史的経緯があります。 0という数字の発明により * 、数値に桁(デジット)の概念が導入され、計算が著しく早くなりました。
漢数字 一二三壱弐参
ローマ数字 ⅠⅡⅢⅣⅤ 11世紀 商人が計算に便利な算用数字を使おうとしていたところ、 ギルドが公文書でその使用を禁止しました *
数値 数量を数字で表現
デジタル表示
3.14,6.02×1023 量を数にするには、 単位 が必要です。 ただし、 単位 は、人が決めたものなので、物理の範疇にはありません *。 数値は、数式に代入することができます。 量と量との関係を表現した物理の関係式は、人が決めた 単位 に依存しないので、 単位 を書くべきではありません。

数を数字で表現する方法として、アラビア数字による位取り記数法があります。(新 情報技術基礎p.26) コンピュータの内部では、符号付き整数、 倍精度浮動小数点数型(FP64-64bit)、などとして表現されます。

データは、思想や感情を含まないメディアにデジタル記録可能な表現です。

e-stat 平均身長・平均体重

参考文献

🏫 品質管理
q71
品質管理


QRコード
https://edu.yz.yamagata-u.ac.jp/Public/53225/53225_10.asp
名称: 教育用公開ウェブサービス
URL: 🔗 https://edu.yz.yamagata-u.ac.jp/
管理運用 山形大学 学術情報基盤センター

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名称: サイバーキャンパス「鷹山」
URL: 🔗 http://amenity.yz.yamagata-u.ac.jp/
管理運用 山形大学 データベースアメニティ研究会
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