エネルギー化学

等電位線を実測

等電位線を実測してみましょう。

等電位線を推定して描くのではなく、 実測して描いてみましょう。

このテーマの実行には、高校物理で習う等電位線の理解が必要です。 エネルギー化学の講義では、 セルの組立―電池式の書き方と電極の呼び方― の回で、取り上げられます。

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平板電極の間の等電位線
© K.Tachibana
等電位線 Drawing the equipotential lines 生徒実験

ネット上には、 アルミニウム箔や食塩水を使う実験方法が紹介されています。 それらを参考に、身近な道具を使って、等電位線の実測を行い、報告書にまとめましょう。

アルミニウム箔を使い、電源に乾電池を使う場合、 直接接続すると短絡(ショート)の状態となり、乾電池が発熱破裂等の危険があります。 安全のため直列に豆電球などを挿入して電流制限(1A以下)してください。

デジタル式回路計(※1)の電圧測定モードは、入力インピーダンスが十分に大きいため そのまま近似的な電位の測定が可能です。

研究が終わったら、研究題目、緒言(背景、理論、目的)、方法(準備するもの、組み立て方、測定手順)、結果(等電位線の図)、考察、参考文献の順に、報告書にまとめましょう。

※1工業技術基礎、p.124

等電位線の推定」は、課外報告書ではなく、平常演習のテーマとなっています。


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報告書の書き方について

報告書 は、感想文ではありません。 データ の提示方法を工夫することで、 著者の感情や思想を創作的に表現してください。 データ は、単なる実験事実や科学的数値です。 しかし、結果は、著者による創作的な表現であり、 著作物です。

  1. できるだけ短く簡潔に。
  2. 事実をあるがまま(客観的)に。
  3. 感想や思い(主観)を交えない。
  1 報告書作成の心得
  1. 課題を確認する。
  2. 報告書 の主題(テーマ)を決める
  3. 報告書 の素材( 参考文献データ)を集める
  4. 報告書構成 (緒言、方法、結果の内容) を考える
  5. 本文の執筆(下書き、草稿)をする。
  6. 見直し(推敲)をする。
  7. 清書(脱稿)して、提出(報告)する。
  2 報告書作成と提出の流れ

成績評価申請書には、主題の決定から、脱稿までの、それぞれに要した時間を申告してください。 データは、三現主義(現場・現物・現実)にのっとって収集してください。


課外報告書を広く役立てよう

学校教育法第百十三条に、 「大学は、教育研究の成果の普及活用の促進に資するため、その教育研究活動の状況を公表するものとする。」 とあります。

提出して終わり、ではもったいありません。 評価のための提出ではなく、誰かを笑顔にする取り組みにしてみませんか?

取り組んだ内容について、ぜひ、友人、知人、家族など広く伝えて役立てましょう。 また、意見やアドバイスを積極的に取り入れましょう。 査読された内容ではありませんが、 SNSなどで伝えていくこともいいでしょう。 ホームページで公表することも推奨します。 そのやり方は、 情報処理概論の演習を活用してください。 公表にあたっては、ネットストーキングの被害などから身を守る工夫をしましょう。

評価のために提出するだけでは、それを誰かが複製して利用することはありません。 複製して利用する価値があるとき、複製する権利は、著者にあり、それを著作権と言います。

評価を得るために他人の著作物を複製行為は、著者の著作権の侵害となります。 また評価をえなかったとしても、他人の著作物の剽窃行為は、倫理的にいかがなものかと思います。


課外報告書に複数で取り組む場合の注意点

課外報告書に取り組むにあたって、複数人で取り組むことはかまいません。コミュニケーションをとって、チームとしてプロジェクトに取り組んでください。

報告書は、個人の著作物です。 協働でテーマに取り組んでも、ひとりひとりが独立に報告書を作成してください。

複数人で取り組んだことを明らかにするため、連名として、共同研究者を書いてください。執筆者(提出者)を筆頭著者としてください。

慣例にしたがう引用は、かまいませんが、自分が執筆した部分と、共同研究者の著作から引用した部分が、区別できるようにしてください。その部分を、実際に誰が執筆したのか、明らかでないような、引用の仕方(コピペされているのに、誰が書いたかわからないような状態)は、ご遠慮ください。

図や写真は、独立した著作物とみなされます。その場合は、引用ではなく転載となります。たとえば、写真は撮影者に著作権があります。許諾をとったうえで、自分以外の共同研究者が撮影した写真を掲載する場合は、著作権のクレジットを明記してください。もちろん、協働制作物を、それぞれが写真に撮影した場合は、それぞれが、それぞれの写真の著作権を持ちますので、クレジット表記は必要ありません。

著作物とは、著者の感情や思想を、創作的に表現したものです。それを踏まえて、報告書を作成してください。

  1 研究不正(FFP)
項目 説明 事例
捏造 (fabrication) 実験していない データ を、でっちあげて、あたかも実験した データ のように表現してはいけません ディオパン事件 *1 *2
改ざん (falsification) データ や情報を都合のいいように書き換えてはいけません
盗用・剽窃 (plagiarism) 他人の 論文 やアイディアなどを無断でコピペしてはいけません。 デジタル技術の発達で、コピペが簡単になった分、盗用も簡単になりました。 たとえ、自分の既発表論文でも、引用ではなくそのまま流用すると「自己剽窃」です。
二重投稿 一度、公表した内容を使いまわしてはいけません。
不適切なオーサシップ 貢献していないのに、 著者として名を連ねてはいけません。 名義貸しです。名義借りはだめです。 他人の論文や報告書を、代筆していけません。 *
不正行為の証拠隠滅 不正行為があったことの証拠を隠滅したり、立証を妨害してはいけません。

* *


課外報告書の配点と取り扱いについて

課外報告書の配点は一律10点加点です。

この科目の単位数は2単位なので、2×30時間が標準学習保証時間です。 最低学習保証時間のほかに、取り組んだ内容1件につき一律10点加点します。 2×30時間を100点満点とし、そこから最低学習保証時間を差し引いて、10点で割ると、 課外報告書の標準的な学習時間が計算できます。 つまり、課外報告書の標準的な学習時間は、8時間(1日)です。 十分な時間をかけていない報告書の提出は、不正行為として扱うこともあります。 また課外報告書は、教室でやれない課外活動の報告です。 現場・現実・現物などの実態を伴っていない報告書の提出は、不正行為として扱うこともあります。

予習報告書は、課外報告書に含まれます。この場合、現物はテキストの所有ということです。

成績評価申請書では、課外報告書の要旨(アブストラクト)、費やした時間、かかったコスト、現場・現実・現物のエビデンスなどを申告してもらいます。