【卒論】アルミニウム集電体への炭素導電助材の塗布圧による充放電性能への影響⇒#196@卒論;
アルミニウム集電体への炭素導電助材の塗布圧による充放電性能への影響
佐藤 和美, 山形大学 物質化学工学科, 卒業論文 (2003).
緒言及び目的:市販のリチウム電池は、製造される際、高密度化、平滑化の理由によりプレスされるが、そのプレス圧が電池の充放電性能にどのような影響を及ぼすか、不働態皮膜の観点からは調べられていない。よって本研究では、不働体皮膜の観点から、アルミニウム集電体と炭素導電助剤の接触状態が、プレスすることによって、どのように変化するかを調べた。
実験方法:前処理としてアルカリ脱脂を行ったアルミニウム箔に超微粒子炭素コロイド(UFC)を塗布し、プレスしたものを試料極とした。対極にPt, 参照極にAgを用いた3電極方式でArグローブボックス中でクロノポテンショメトリーを行った。電解液として1M LiBF4/PC+DMEを用いた。
結果:Fig1にプレス無し、Fig2にプレス3tのアルミニウムのクロノポテンショグラムを示す。塗布圧が大きい程、1サイクル目の電位上昇曲線の傾きがが小さくなる。これは、炭素導電助剤への充電ではなく、プレスによって破壊されたアルミニウム皮膜の修復が行われていると考えられる。また、塗布圧が大きい程、アノード時の漏れ電流は大きくなるが、サイクルを追うごとに漏れ電流は小さくなる。塗布圧が大きい程、15サイクル目のアノード掃引時の電位上昇曲線の傾きが小さいことより、塗布圧が大きい程、壊された皮膜が修復しきれないことがわかった。
まつはしは、2002年に、それまでの研究を微粒炭素分散液を用いたアルミニウム集電体接触抵抗の低減というテーマで卒業論文としてまとめ、山形大学を卒業した微粒炭素分散液を用いたアルミニウム集電体接触抵抗の低減1)。
◆2002(平成14)年度ノート◆2002年(平成14)研究ノート
【関連講義】
卒業研究(C1-電気化学グループ-2004~2005),3)
卒業研究(C1-電気化学2004~):【2002年度(平成14)卒業研究】. /amenity/Syllabus/@Lecture.asp?nLectureID=481. (参照2002-04-01).
卒業研究(C1-電気化学2004~):アルミニウム関係. /amenity/Syllabus/@Lecture.asp?nLectureID=2089. (参照2008-03-15).