アルミニウムは不働化してバリア型の絶縁性皮膜を生成するが、電解液の自己修復機能によってその絶縁性を維持していると考えられている。諸説があるもののアルミニウムの酸化物にはアニオン空孔があり、このアニオン空孔が表面に露出している表面欠陥サイトに電解液のアニオンが吸着して見かけ上の絶縁体となっていると言われている。ここでいう表面欠陥サイトとは電子的な欠陥であって、花びら上の形状欠陥とは異なる。このような表面欠陥サイトに電池活物質や炭素導電助材が接触することでオーミック接触が成立し、集電体の本来の機能が発現する。
アルミニウム集電体に接触する物質によってオーミック接触が成立するかしないかが異なる。電池の正極活物質に使われる金属酸化物は概ねオーミック接触が成立するかしない。したがってオーミック接触を成立させるのに炭素導電助材が使われる。炭素導電助材の歴史は古く、乾電池の発明の際には既に用いられている。
エッチング処理を施したアルミニウムやウィスカー処理を施したアルミニウムについて比較検討しました。エッチング処理を施すことで電極面積は大きくなります。しかし接触面積1)が必ずしも大きくなるとは限りません。無駄に電極面積を増やしてもだめです。有効な接触面積をいかに増やすか、です。
佐藤和美,及…らは、2005年に名古屋国際会議場(名古屋市熱田区熱田西町1-1)で開催された第46回電池討論会においてリチウムイオン二次電池正極集電体アルミニウムの表面処理が合材との界面接触抵抗に及ぼす影響について報告している2)。
電気二重層キャパシタ(EDLC)3)
めぐは、2011年に、それまでの研究をAl集電体への炭素材料密着性に及ぼす表面処理の効果というテーマで卒業論文としてまとめ、山形大学を卒業した4)。
かずみは、2006年に、それまでの研究をリチウムイオン二次電池の急速充放電化と高容量密度化というテーマで修士論文としてまとめ、山形大学を卒業した5)。
かずみ6)
なり7)
【論文】かずみ:EDLCおよびリチウムイオン二次電池の集電体における炭素担持電極の接触抵抗低減の効果8)
9)
武田浩幸,及…らは、2011年にタワーホール船堀(〒134-0091 東京都江戸川区船堀4-1-1) で開催された第52回電池討論会においてリチウムイオン二次電池過充電時のアルミニウム集電体からの炭素導電助材の剥離現象について報告している10)。
○佐藤幸裕・…らは、2001年に兵庫県神戸市で開催された電気化学会第68回大会において炭素導電助材を圧着したアルミニウム電極を用いたリチウム二次電池駆動用電解液の分解挙動について報告している11)。
○西川幸秀,…らは、2007年に東京工業大学大岡山キャンパスで開催された2007年電気化学秋季大会においてEDLCモデル電極におけるアルミニウム集電体と炭素合材の接触抵抗の算出とその電流依存性について報告している12)。
○佐藤和美,…らは、2005年に熊本で開催された電気化学会第72回大会において電気二重層キャパシタの内部抵抗と集電体表面処理について報告している13)。
立花和宏,○…らは、1999年に石巻で開催された平成11年度化学系7学協連合東北地方大会においてリチウム二次電池集電体としてのアルミニウムに含まれる不純物金属元素と酸化皮膜生成反応の電気化学的検討について報告している14)。
【関連講義】
アルミニウム集電体15)
導電助材16)
有機エレクトロデバイスの電流リークと分子電線モデル17)
リチウムイオン二次電池正極集電体アルミニウムの表面処理が合材との界面接触抵抗に及ぼす影響佐藤和美,及川文成,立花和宏,仁科辰夫,遠藤孝志,尾形健明,
第46回電池討論会講演要旨集 (
2005).
緒言(C >
製品調査 >
エネルギ >
キャパシ >
電気二重層キャパシタ(EDLC),
キャパシタ(コンデンサ)仁科 辰夫,
卒業研究(C1-電気化学,
講義ノート, (
2006).
【論文】かずみ:EDLCおよびリチウムイオン二次電池の集電体における炭素担持電極の接触抵抗低減の効果立花 和宏,
研究ノート, (
2007).
リチウム >
正極の電 >
内部抵抗 >
集電体不働態皮膜/炭素導電助剤界面と電極の内部抵抗の関係,
内部抵抗と電流特性立花 和宏,
リチウムイオン二次電池の,
講義ノート, (
2006).
リチウムイオン二次電池過充電時のアルミニウム集電体からの炭素導電助材の剥離現象武田浩幸,及川俊他,本田千秋,関根智仁,立花和宏,仁科辰夫,
講演要旨集 (
2011).
炭素導電助材を圧着したアルミニウム電極を用いたリチウム二次電池駆動用電解液の分解挙動○佐藤幸裕・立花和宏・遠藤孝志・仁科辰夫,
電気化学会第68回大会講演要旨集 (
2001).
EDLCモデル電極におけるアルミニウム集電体と炭素合材の接触抵抗の算出とその電流依存性○西川幸秀,立花和宏,仁科辰夫,
2007年電気化学秋季大会講演要旨集 (
2007).
電気二重層キャパシタの内部抵抗と集電体表面処理○佐藤和美,立花和宏,仁科辰夫,遠藤孝志,足高善也,Patrice Simon,尾形健明,
電気化学会第72回大会講演要旨集 (
2005).
リチウム二次電池集電体としてのアルミニウムに含まれる不純物金属元素と酸化皮膜生成反応の電気化学的検討立花和宏,○佐藤幸裕,遠藤孝志,仁科辰夫,松木健三,
平成11年度化学系7学協連合東北地方大会講演予稿集, p.180 (
1999).
実験方法 >
材料&試 >
集電体( >
アルミニウム集電体,
集電体(集電子)仁科 辰夫,
卒業研究(C1-電気化学,
講義ノート, (
2009).
実験方法 >
材料&試 >
カーボン >
導電助材,
カーボン材料仁科 辰夫,
卒業研究(C1-電気化学,
講義ノート, (
2007).
>
有機エレクトロデバイスの電流リークと分子電線モデル,
立花 和宏,
有機エレクトロデバイスの,
講義ノート, (
2009).
(
1) 
接触面積(
)
[
平方メートル].
(
2) 
リチウムイオン二次電池正極集電体アルミニウムの表面処理が合材との界面接触抵抗に及ぼす影響佐藤和美,及川文成,立花和宏,仁科辰夫,遠藤孝志,尾形健明,
第46回電池討論会講演要旨集 (
2005).
(
3) 
緒言(C >
製品調査 >
エネルギ >
キャパシ >
電気二重層キャパシタ(EDLC),
キャパシタ(コンデンサ)仁科 辰夫,
卒業研究(C1-電気化学,
講義ノート, (
2006).
(
4) 
Al集電体への炭素材料密着性に及ぼす表面処理の効果清水 愛美,
卒業論文, (
2011).
(
5) 
リチウムイオン二次電池の急速充放電化と高容量密度化佐藤和美,
修士論文, (
2006).
(
6) 
アルミニウム集電体への炭素導電助材の塗布圧による充放電性能への影響佐藤 和美,
卒業論文, (
2003).
(
7) 
電気化学キャパシタの急速充放電時における有効容量の向上及川 文成,
修士論文, (
2007).
(
8) 
【論文】かずみ:EDLCおよびリチウムイオン二次電池の集電体における炭素担持電極の接触抵抗低減の効果立花 和宏,
研究ノート, (
2007).
(
9) 
リチウム >
正極の電 >
内部抵抗 >
集電体不働態皮膜/炭素導電助剤界面と電極の内部抵抗の関係,
内部抵抗と電流特性立花 和宏,
リチウムイオン二次電池の,
講義ノート, (
2006).
(
10) 
リチウムイオン二次電池過充電時のアルミニウム集電体からの炭素導電助材の剥離現象武田浩幸,及川俊他,本田千秋,関根智仁,立花和宏,仁科辰夫,
講演要旨集 (
2011).
(
11) 
炭素導電助材を圧着したアルミニウム電極を用いたリチウム二次電池駆動用電解液の分解挙動○佐藤幸裕・立花和宏・遠藤孝志・仁科辰夫,
電気化学会第68回大会講演要旨集 (
2001).
(
12) 
EDLCモデル電極におけるアルミニウム集電体と炭素合材の接触抵抗の算出とその電流依存性○西川幸秀,立花和宏,仁科辰夫,
2007年電気化学秋季大会講演要旨集 (
2007).
(
13) 
電気二重層キャパシタの内部抵抗と集電体表面処理○佐藤和美,立花和宏,仁科辰夫,遠藤孝志,足高善也,Patrice Simon,尾形健明,
電気化学会第72回大会講演要旨集 (
2005).
(
14) 
リチウム二次電池集電体としてのアルミニウムに含まれる不純物金属元素と酸化皮膜生成反応の電気化学的検討立花和宏,○佐藤幸裕,遠藤孝志,仁科辰夫,松木健三,
平成11年度化学系7学協連合東北地方大会講演予稿集, p.180 (
1999).
(
15) 
実験方法 >
材料&試 >
集電体( >
アルミニウム集電体,
集電体(集電子)仁科 辰夫,
卒業研究(C1-電気化学,
講義ノート, (
2009).
(
16) 
実験方法 >
材料&試 >
カーボン >
導電助材,
カーボン材料仁科 辰夫,
卒業研究(C1-電気化学,
講義ノート, (
2007).
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17) 
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有機エレクトロデバイスの電流リークと分子電線モデル,
立花 和宏,
有機エレクトロデバイスの,
講義ノート, (
2009).