酸素

語釈1.

空気の約２０％の成分で、ほとんどすべての元素と酸化物をつくります。生物の呼吸にはもちろん、燃焼の酸化剤として自動車のエンジンも酸素がなければ回りません¹⁾。古代の地球では大気中の酸素の増加とともにオゾン層が形成され有害な紫外線が到達しなくなって生命の上陸が始まったと考えられています。またステンレスに耐食性があるのは、酸素によって表面に酸化皮膜ができるからです。電池の正極活物質にはほとんどと言っていいほど酸素が含まれるセラミックスが使われます#719²⁾。

生命の呼吸にも大切な役割を果たし、人間では血液中の赤血球によってからだの隅々まで運ばれます。また逆に老化にも関係があると言われています。最近は、食品中の栄養成分であるポリフェノールが活性酸素を抑制する働きがあると言われています。食品の鮮度を保つのに使われる脱酸素剤は鉄が主成分です。加熱した鉄は酸素の中では火花を散らして燃焼します。

炭素と結合して二酸化炭素になります。

• (1) ファラデー、三石巌. ロウソクの科学. 角川文庫, 1962. .
• (2) 数研出版編集部. 視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録. 数研出版, 1998. .

語釈2.

元素としての酸素の単体としては酸素と（※オゾン）¹⁾の同素体があり、いずれも常温で気体です。酸素は空気中にやく２１体積％含まれており、工業的には液体空気を分留して製造します。酸素と水素の混合気体に点火すると爆発的に燃焼します。燃料電池や空気電池の酸化剤となります。酸素は油脂などに酸化作用が強く食品劣化の原因となるため酸素の遮断は食品容器や食品包装に重要です。

空気中で無声放電させると（※オゾン）²⁾が発生します。

大気中の酸素は³⁾に⁴⁾によって作られ始め、⁵⁾の植物上陸によって急激に増え始めます。

• (1) オゾン, , O₃, = 47.9982 g/mol, (化学種).
• (2) オゾン, , O₃, = 47.9982 g/mol, (化学種).
• (3) 伊藤智博、立花和宏、仁科辰夫. 電気化学の庵：先カンブリア時代. /amenity/Syllabus/@Lecture.asp?nLectureID=910.  (参照2006-10-22).
• (4) 伊藤智博、立花和宏、仁科辰夫. 電気化学の庵：藻類. /amenity/Syllabus/@Lecture.asp?nLectureID=935.  (参照2006-10-22).
• (5) 伊藤智博、立花和宏、仁科辰夫. 電気化学の庵：デボン紀. /amenity/Syllabus/@Lecture.asp?nLectureID=930.  (参照2006-10-22).

語釈3.