語釈1.
主に固体と気体、あるいは液体と気体の界面のことをいいます。固体と真空の界面のことも表面といいます1)。ふつう固体と液体、固体同士、液体同士の場合は表面とはいわず、界面といいます。固体表面にはキンク、ステップ、空孔などの表面欠陥が存在します。物理蒸着法により薄膜を作成したりします。半導体の製造プロセスでは表面の洗浄などの表面処理も重要です。アノード酸化など表面処理に関する技術を表面技術といいます。
実在表面は空気中にあるかぎり、酸化物におおわれていたりいろいろな物質が吸着した状態によって決められています。酸素がない状態での表面をとくに清浄表面といいます。固体結晶の面欠陥としてとりあつかうこともあります。不均一触媒などでは表面欠陥が吸着をうながし反応の活性を与えます。電極表面では電子移動がおこります2)3)4)。
粉体表面の面積は表面積 S 〔m²〕吸着などの方法で測定します。比表面積 S 〔m2/kg〕として表現されます。
界面の特性値として接触抵抗接触抵抗率 ρc 〔Ω·m²〕、表面張力 γ 〔N/m〕などがあります5)。
- (1) 伊藤智博、立花和宏、仁科辰夫.
電気化学の庵:表面技術協会
. /amenity/Syllabus/@Lecture.asp?nLectureID=1260. (参照2007-03-14). - (2) 表面技術協会.
表面処理工学 基礎と応用
. 日刊工業新聞社, 2000. . - (3) 山下正通、小沢昭弥.
現代の電気化学
. 丸善, 2012. p.143. - (4) P. W. Atkins [著]/千原秀昭, 稲葉章訳.
物理化学要論
. 東京化学同人, 1998. . - (5) 井上 勝也 著.
現代物理化学序説 改訂版
. 培風館, 198. . - (6) 魚崎浩平.
固体の電子構造と化学
. 発行所, 1989. p.201.