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🌡️ 📆 令和6年5月9日
電池電極スラリーの調整、分散、塗工技術が電池性能に及ぼす影響

2. 電池(セル)の性能


2.1 電池の起電力


実用電池での活物質の組み合わせと起電力

" -3.5" " -3.0" " -2.5" " -2.0" " -1.5" " -1.0" " -0.5" " 0.0" " 0.5" " 1.0" " 1.5" " 2.0" 電位 E / V vs. NHE " Zn 中性 " Cu " ダニエル電池 " Ag|AgCl " Li " Al " Zn アルカリ性 " MnO2 " マンガン電池 " Zn " NiOOH " ニッケル亜鉛 " Pb " PbO2 " 鉛電池 " H2 " O2 " 燃料電池 " Li " LiCoO2 " LIB
  1 実用電池 での電極の組み合わせと起電力
07 13 エネルギー化学 無機工業化学 svg 現代の電気化学p.68 無機工業化学p.46 11円電池

イオン化傾向の大きな物質と、小さな物質の組み合わせです。

電池から電流を取り出すことを放電と言います。 充電できる電池を二次電池または蓄電池と言います。 1 )

今日、実用電池と呼ばれるもののほとんどが、 正極活物質には金属酸化物を、 負極活物質 に亜鉛を用いていること、電解液には アルカリ溶液(KOH)を用いること、 電池の名称に正極活物質の金属名を利用していることなどがわかる。 2 )

鉛電池(Pb酸)はこれまで二次電池の主役を果たしてきた。その最大の理由は電池構成材料コストの低廉さにある。 3 )

2.2 電池の内部抵抗


電池の起電力と内部抵抗

  2 電池の起電力と内部抵抗
©K.Tachibana
Vo Q = Ve.m.f. Q - rI
Vo Q = Ve.m.f. Q - η t Q Q t

電池の起電力は、正極と負極の単極電位の差です。 単極電位は、おおむね ネルンストの式に従います。 ネルンストの式によれば、電位は、活量に依存します。 このことは電池反応の進行とともに、電位が変化することを意味します。 逆に言えば、端子電圧から、電池の起電力を推定し、 電池の残量SOC)を推定することができます。

電池の端子電圧は、流れる電流が増えると小さくなります。この電流増加に対する電圧降下の割合を電池の内部抵抗と言います。


電流と電圧と電気抵抗の関係

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🖱 電流と電圧と電気抵抗の関係
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電池から電流を取り出すと 過電圧による電圧降下が生じます。 電流に比例する電圧降下を、電池の内部抵抗と言います。


2.3 電解液のイオン抵抗と電極の電子抵抗

接触抵抗Rc 接触容量Cc 粒子間抵抗Rp 粒子間容量Cp 粒界抵抗Ri バルク抵抗Rb
  4 接触抵抗Rc * +粒子間抵抗Rp+粒界抵抗Ri+バルク抵抗Rb

Rb+Ri+Rpは、15kΩ以下と推定された。 等価回路

©2020 K.Tachibana
  5 接触抵抗Rc * +粒子間抵抗Rp+粒界抵抗Ri+バルク抵抗Rb
©2020 K.Tachibana

電池 の劣化に伴う 内部抵抗の増大は、 形状変化に伴う 接触抵抗 の増大によるところが大きい


2.4 電極の体積抵抗率と界面抵抗


2.5 電子パスとバインダーの存在

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導電パスとイオンパス
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電池電極スラリーの調整、分散、塗工技術が電池性能に及ぼす影響