リチウムイオン二次電池アルミニウム集電体について(2003)
1 序論 1
1.1.2 リチウムイオン二次電池と他の電池の比較 2
1.1.3 リチウムイオン二次電池の特徴 4
1.1.5 リチウムイオン二次電池に期待されること 10
1.1.6 リチウムイオン二次電池の正極集電体に関する研究背景 12
1.1.7 リチウムイオン二次電池の正極反応速度の支配因子 13
1.1.8 リチウムイオン二次電池の正極集電体の機能として明らかにすべきこと 16
1.2 本論文の目的と構成 19
1.3 参考文献 22
2 実験方法について 25
2.1 理論的取り扱い 25
2.1.1 金属の不働態化と腐食 25
2.1.2 アルミニウムの皮膜生成の速度論 27
2.1.3 不働態皮膜の点欠陥と絶縁破壊 29
2.1.4 電池反応について 30
2.1.5 リチウムイオン二次電池の性能 33
2.2 実験的取り扱い 35
2.2.1 電極の作成方法 35
2.2.2 電解液 41
2.3 電気化学的解析手法 45
2.3.1 緒言 45
2.3.2 クロノポテンショメトリー(時間-電位) 45
2.3.3 クロノアンペロメトリー(時間-電流) 47
2.3.4 サイクリックボルタンメトリ(電位-電流) 48
2.4 キャラクタリゼーション 52
2.5 シミュレーション 53
2.6 参考文献 54
3 不働態皮膜の生成機構 55
3.1 緒言 55
3.2 実験方法 56
3.2.1 アルミニウム電極の作成と電解セルの組み立て 56
3.2.2 電気化学的測定 56
3.2.3 不働態皮膜のキャラクタリゼーション 57
3.3 結果と考察 58
3.3.1 定電流過程における不働態皮膜生成 58
3.3.2 定電位過程における電流絞り込み 67
3.3.5 ファラデー則からの漏洩電流解析 69
3.3.6 電解液の分解 70
3.3.7 皮膜のモルフォロジーとキャラクタリゼーション 70
3.4 結論 80
3.5 参考文献 81
4.1 緒言 83
4.2 実験方法 84
4.3 サイクリックボルタモグラムにおける高電場機構に基づく評価技術の確立 85
4.3.1 各種有機電解液中でのアルミニウムの不働態化挙動 85
4.3.2 高電場機構に基づくシミュレーションの取り扱い 90
4.3.3 高電場機構に基づく電流平坦部のシミュレーション 92
4.3.5 電位比例電流成分のシミュレーションへの導入 96
4.3.6 有機電解液中の腐食の挙動とその数学的モデリング 99
4.4 金属の種類による不働態化挙動の違い 106
4.5 アルミニウム不働態化におけるインヒビターの検討 116
4.5.1 水分の影響 116
4.5.2 オキソアニオンの添加 119
4.6 アルミニウム母材に含まれる微量金属元素の影響 121
4.7 アルミニウムの前処理の影響 123
4.7.1 まとめ 124
4.8 結論 127
5 不働態皮膜を含む正極の電極構造と電流特性 131
5.1 緒言 131
5.2 実験 133
5.2.1 アルミニウム旗型電極の作成 133
5.2.4 電気化学的測定 134
5.2.5 充放電試験 135
5.3 結果と考察 135
5.3.1 正極集電体と正極合材の接触状態の断面解析 135
5.3.3 電解液中に分散した微粒炭素とアルミニウム不働態皮膜の接触抵抗 140
5.3.4 炭素塗布によるアルミニウム不働態皮膜と炭素との接触抵抗 143
5.3.5 炭素圧着によるアルミニウム不働態皮膜と炭素との接触抵抗 149
5.3.6 正極活物質/アルミニウム集電体界面の接触抵抗 151
5.4 リチウムイオン二次電池用正極合材電極の最適化 159
5.5 結論 163
5.6 参考文献 165
6 総括 167
謝辞 173
またアルミニウムが非水材料で不働態化するのはLiBF4、LiPF6、などの電解質を用いたときに限定され、イミド塩などでは不働態化しない。これらのことを考慮すると、アルミニウムはLiBF4、LiPF6、(C2H5)4NBF4などのフッ素系アニオンからなる電解質を含む有機電解液中で、次のようなバリア型皮膜の生成反応により不働態化が進行し耐食性が与えられると考えられる。
Al + 3BF4- → AlF3 +3BF3 + 3e- …(3)
Al + 3PF6- → AlF3 +3PF5 + 3e- …(4)
【関連講義】
卒業研究(C1-電気化学2004~),刊行物@C1(2003◆H15)1)
卒業研究(C1-電気化学2004~),集電体|電解液(界面)2)
- (1) 伊藤 智博、仁科 辰夫.
卒業研究(C1-電気化学2004~):刊行物@C1(2003◆H15)
. /amenity/Syllabus/@Lecture.asp?nLectureID=2883. (参照2003-12-31). - (2) 伊藤 智博、仁科 辰夫.
卒業研究(C1-電気化学2004~):集電体|電解液(界面)
. /amenity/Syllabus/@Lecture.asp?nLectureID=1222. (参照2007-02-16).