語釈1.
有機溶媒に、支持電解質を溶解した電解液1)2)。有機電解液は水溶液系の電解液に較べて導電率が小さく、リチウムイオン二次電池の内部抵抗が大きいことと、関係しています。また有機電解液中では酸化物イオンが無いので水溶液系で耐食性を持つ金属でも二次電池充電時のアノード分極で腐食してしまいます。リチウムイオン二次電池の正極集電体には有機電解液中でも耐食性を持つアルミニウムとアニオンの組み合わせが使われています。
カチオン:
アルカリ金属イオン(リチウムイオン3))
第4アルキルアンモニウム
アニオン:
ハロゲンイオン
硫酸イオン、過塩素酸イオンなど、
(1)溶媒の誘電率が大きいほど、支持塩の溶解量(溶解度)が大きい
(2)支持塩の溶解量(溶解度)は、アニオンによって次のような傾向がある。
ClO4-4)>PF6-5)>BF4-6)
(3)ハロゲンイオンはそれ自身酸化を受けやすく酸化の電位窓を広く開けることができにくい。アセトニトリル中での白金アノードの酸化第一波の半波電位はI-:0.25V,Br-:+0.70V,Cl-:+1.1V(vs.SCE)である。
(4)同一のアニオンに対し、R4N+のアルキル基に対する溶解度は次のようである。C1C6
(5)誘電率の低い溶媒に対しては(n-Bu)4NClO4が良い支持塩といえる。
(6)ClO4-は酸化に対してそれほど安定であるとはいえない。
有機溶媒には、水をはじめ不純物が含まれています。そこで溶媒の精製をしなければなりません。有機電解液の乾燥にはモレキュラーシーブスなどを使います。
リチウムイオン二次電池の駆動溶液としても使います7)8)。
LiBF49)
【関連書籍】有機電解液の溶液化学10)
【動画】11)
ピカッとさいえんす「宇宙に行った電池」
http://c1.yz.yam…
実験方法 > 材料&試 > 電解液,材料&試料
仁科 辰夫,卒業研究(C1-電気化学, 講義ノート, (2006).
リチウム > リチウム > 電極と電解質@リチウムイオン二次電池,リチウムイオン二次電池における電極/電解液界面
立花 和宏,リチウムイオン二次電池の, 講義ノート, (2007).
ピカッと > 宇宙に行った電池,ピカッとさいえんす
立花 和宏,ピカッとさいえんす, 講義ノート, (2012).
(1) 電気化学 > 電解液
藤嶋昭, 相澤益男, 井上徹著, 電気化学測定法, 技報堂出版, (1984).
(2)  > 有機電解液について。
芳尾真幸、小沢昭弥, リチウムイオン二次電池-材料と応用-第二版, 日刊工業新聞社, (1996).
(3) リチウムイオン, lithium ion, Li+, = 6.941 g/mol, (化学種).
(4) 過塩素酸イオン, , ClO4-, = 99.4506 g/mol, (化学種).
(5) 六フッ化リン酸イオン, , PF6-, = 144.9642 g/mol, (化学種).
(6) 四フッ化ホウ酸イオン, , BF4-, = 86.8036 g/mol, (化学種).
(7) 実験方法 > 材料&試 > 電解液,材料&試料
仁科 辰夫,卒業研究(C1-電気化学, 講義ノート, (2006).
(8) リチウム > リチウム > 電極と電解質@リチウムイオン二次電池,リチウムイオン二次電池における電極/電解液界面
立花 和宏,リチウムイオン二次電池の, 講義ノート, (2007).
(9)   LiBF4 →   Li+ + BF4-, , (反応-415).
(10)  > 有機電解液の溶液化学
芳尾真幸、小沢昭弥, リチウムイオン二次電池-材料と応用-第二版, 日刊工業新聞社, (1996).
(11) ピカッと > 宇宙に行った電池,ピカッとさいえんす
立花 和宏,ピカッとさいえんす, 講義ノート, (2012).
藤嶋昭, 相澤益男, 井上徹著, 電気化学測定法, 技報堂出版, (1984).
(2)  > 有機電解液について。
芳尾真幸、小沢昭弥, リチウムイオン二次電池-材料と応用-第二版, 日刊工業新聞社, (1996).
(3) リチウムイオン, lithium ion, Li+, = 6.941 g/mol, (化学種).
(4) 過塩素酸イオン, , ClO4-, = 99.4506 g/mol, (化学種).
(5) 六フッ化リン酸イオン, , PF6-, = 144.9642 g/mol, (化学種).
(6) 四フッ化ホウ酸イオン, , BF4-, = 86.8036 g/mol, (化学種).
(7) 実験方法 > 材料&試 > 電解液,材料&試料
仁科 辰夫,卒業研究(C1-電気化学, 講義ノート, (2006).
(8) リチウム > リチウム > 電極と電解質@リチウムイオン二次電池,リチウムイオン二次電池における電極/電解液界面
立花 和宏,リチウムイオン二次電池の, 講義ノート, (2007).
(9)   LiBF4 →   Li+ + BF4-, , (反応-415).
(10)  > 有機電解液の溶液化学
芳尾真幸、小沢昭弥, リチウムイオン二次電池-材料と応用-第二版, 日刊工業新聞社, (1996).
(11) ピカッと > 宇宙に行った電池,ピカッとさいえんす
立花 和宏,ピカッとさいえんす, 講義ノート, (2012).
語釈2.
(1)リチウム電池駆動用電解液中におけるアルミニウムの不働態化立花和宏、佐藤幸裕、仁科辰夫、遠藤孝志、松木健三、小野幸子,Electrochemistry, Vol. 69, No.9, pp.670-680,,(2001).