0012.  化学工学とリチウム電池〜分散・スラリーの作成と塗布乾燥〜

https://edu.yz.yamagata-u.ac.jp/Public/56307/56307_12.asp
エネルギー化学特論 の単元です。

小単元

概要

電極材料は固体の粉体だこれ集電体固着するのにいったんスラリーして塗布乾燥するこのとき活物質への電子導電経路と電解液が染み込む多孔質形状同時に作りこむ必要がある

 電池を動物に例えるなら
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合材スラリー活物質導電助材結着材混ぜて集電体に塗布乾燥して電極とする

正極合材正極活物質導電助材結着材正極集電体に塗布乾燥して正極とする

導電助材の必要量は活物質比表面積 S 〔m2/kgに比例しますどこがどう接触しているかどうか無視すれば導電助材比表面積 S 〔m2/kg活物質比表面積 S 〔m2/kgに比例すると言ってもいいでしょう

粒子粒の体積は粒径 r 〔m乗に比例し表面積粒径 r 〔m乗に比例するので活物質粒径 r 〔m対する導電助材粒径 r 〔m比nが小さいほど導電助剤総体積は少なくてすみ活物質総体積と導電助剤の総体積のnとなります例えばミクロンの活物質に35nmの導電助剤使う場合その体積比は100程度になります実際には導電助剤の偏在や形状の影響で導電助剤はもう少し余計目に配合することになります

結着材の必要量は導電助材比表面積 S 〔m2/kg活物質比表面積 S 〔m2/kgの和に比例しますよって電極の厚み t 〔m薄くするため活物質粒径 r 〔m小さくするとより少量で機能する導電助材結着材が求められます

比表面積 S 〔m2/kg÷粒径 r 〔m×密度 d 〔kg/m³

 3-1 水系バインダーによる電極スラリーアルカリ化と集電体の耐食性

 3-2 溶剤バインダー極性官能基集電体炭素導電助材密着性

 3-3 誘電率の異なるバインダー樹脂電解液分解電圧関係

 3-4 過充電時におけるバインダー樹脂炭素粒子界面破壊

 3-5 分散剤や界面活性剤の残存が電池性能に与える影響

 3-6 重結合含むバインダー樹脂と電流リーク関係

 3-7 炭素表面官能基が与える集電体との接触抵抗に与える影響

 3-8 溶媒の種類が炭素導電助剤表面に生成する正極SEIに与える影響

 3-9 活物質の表面誘電率と分散剤の誘電率の組み合わせが正極SEIに与える影響

 3-10 乾燥における電極スラリー中の導電ーク形成

関連講義エネルギー変換化学特論,化学工学リチウム電池〜分散スラリー作成と塗布乾燥〜2011_H231)

リチウム二次電池における電極スラリーの調製と塗布技術2)

リチウム二次電池用電極材料の微細化・分散技術とスラリーの調整・塗布・乾燥3)

電極構造の理解とスラリーの調整/インピーダンス測定の基礎4)

5)混練する

LiMn2O4系に対する導電付与材、集電体&電解液の効果6)

リチウムイオン二次電池電極の調整・塗布乾燥条件と電池性能の関係7)

リチウムイオン二次電池合材スラリー中炭素粒子分散剤の違いが分解電圧に及ぼす影響8)

リチウムイオン二次電池合材スラリー中炭素粒子分散剤の違いが分解電圧に及ぼす影響

関連の展示品

参考文献書籍論文 ・URL)