有機過酸化物を真空容器中で加熱乾燥中爆発し、近くの有機溶媒に引火して火災になった。
エチルエーテルを石油缶から小出し中、2メートル離れたバーナーから引火し火災になった。
事故例3(突沸)
トルエンを蒸留中、忘れていた沸石を加えたら、突沸し、引火して火災になった。(沸石を忘れたら、
一度冷やしてからいれよ。熱いうちに入れると突沸する。)
実験台に置いていたエタノールの瓶が、電源コードを引っ張った時に、コードにひっかかり下に落ちて
破損した。近くにガスストーブがあったので引火して火災になった。
オートクレーブを用いて反応中、急激な反応の進行により爆発、オートクレーブは破損し、衝撃で実験
室の窓ガラスが吹き飛んだ。(高圧反応容器を用いる場合にはその使用法、故障箇所および反応の特性を
よく調べておかないと重大事故につながる。)
傷のついたフラスコに溶液を入れて、エバポレーターを用いて減圧下濃縮中、フラスコが破裂し、内容
物を観察していた顔に加熱した溶液が飛び散った。
ゴム栓に穴をあけ、ガラス管を差し込もうとしたところ、ガラス管が折れ手に突き刺さった。外科手術
を受けた。(ゴム栓よりも遠い部分を握って差し込もうとしたことが原因)
分液ロートを用いて抽出を行おうとしたが、ガス抜きをしなかったため、コックを開けたとたん内容物
が噴出し、近くにいた人にかかった。
アルカリを用いた実験を行った後、手にぬめりを感じたがそのまま放置したため、手の皮が溶けて剥け
てきた。
シアン化カリウムを使った時、それが少し手に着いていたのに気づかずにいた。お茶をいれて飲んだと
ころ、30秒程したら目がくらんで真っ暗になった。直ちに病院に運ばれ、胃洗浄を受けて助かった。