リチウムイオン二次電池に、正極と負極と、電解質があるのは言うまでもない。 リチウム二次電池では、電子絶縁体である電解質に有機電解液を使う。リチウムの強力な還元力を使う代償として、優秀な溶媒の水の使用を諦めた。その結果、電池の内部抵抗をもっとも左右する電解質の導電率が一桁近く小さくなった。その弱点を補うために、電極間距離は狭く、電極面積は大きくせざるを得なかった。かくしてジェリーロール型や枚葉ラミネート型など、ほかには類をみない電池構造が発達した。そしてここにきてリチウムイオン二次電池へさらなる高出力化が求められている。
電極材料は固体の粉体だ。これを集電体に固着するのにいったんスラリーとして塗布乾燥する。このとき活物質への電子導電経路と電解液が染み込む多孔質形状を同時に作りこむ必要がある。
合材スラリーは、活物質、導電助材、結着材混ぜて、集電体に塗布、乾燥して電極とする。
正極:
負極:
正極合材は、正極活物質、導電助材、結着材を正極集電体に塗布乾燥して正極とする。
六フッ化リン酸リチウム/有機溶媒