○赤間未行,黒澤大輝,仁科辰夫,立花和宏,伊藤智博,
電気化学会第84回大会
,
首都大学東京南大沢キャンパス,
https://edu.yz.yamagata-u.ac.jp/Public/54299/c1/@c1_Year.asp?year=2016
【学会】水の存在下でのリチウムイオン電池に使われるバインダーの働き⇒#395@学会;
水の存在下でのリチウムイオン電池に使われるバインダーの働き
○赤間未行,黒澤大輝,仁科辰夫,立花和宏,伊藤智博,講演要旨集 (2017).
3N02
水の存在下でのリチウムイオン電池に使われるバインダーの働き
The Functions of the Binder used in Lithium Ion Battery in the Presence of Water
○赤間未行1,黒澤大輝1,仁科辰夫2,立花和宏2,伊藤智博2,(山形大工1,山形大院理工2)
Miyuki Akama,1 Daiki Kurosawa,2 Tatsuo Nishina,2 Kazuhiro Tachibana,2 Tomohiro Ito,2(Yamagata Univ.,1 何だ?2)
1.目的 (見出し, MSゴシック 10 pt)
リチウムイオン電池用の正極活物質を評価には、有機電解液が使われる。しかし有機電解液は高価で、アルゴン雰囲気で取り扱わねばならない。そのため筆者らは正極活物質の水系電解液中での評価を試みたところ、水の存在下での正極活物質の反応にバインダーが深く関わっていることを見出した。そこで本研究では水の存在下での正極活物質の反応に対するバインダーの働きを調べることを目的とした。
2.実験
組み立てた3極式セル①~④の電池式を表1に示した。正極活物質LiNi1/3Mn1/3Co1/3O2を打ち込んだ金線(φ=0.3mm)に各種バインダーをディップ塗工した電極②④とそうでない電極①③を作用極とした。
電解液に水系電解液①②と有機電解液③④を使って3極式セルを組み立てた。水系電解液には6M 硝酸リチウム水溶液を使い、対極に亜鉛、参照極に銀塩化銀を使った。有機電解液には1M LiPF6/EC+DEC(2:8)を使い、対極に白金、参照極に銀電極を使った。
①~④の3極式セルについて、電位掃引速度5 mV/sのサイクリックボルタンメトリーで評価した。
3.結果および考察
セル②(バインダー=ポリフッ化ビニリデン(以下PVDFと略す))は1.5 Vの電位で2 mAのアノード電流が観察された。セル①に流れる電流はセル②よりはるかに小さかった。水系電解液中では、PVDFは絶縁性材料であるにもかかわらず、それをディップ塗工した電極で電流が流れた。
セル④のPVDFをディップ塗工した電極はアノード電流は観察されなかった。セル③は1.5 Vの電位で4 mAのアノード電流が観察された。
図1に①~④のボルタモグラムを示す。水系電解液ではPVDFがあった方が電流が流れた。有機電解液ではPVDFがないほうが電流が流れた。PVDF以外のSBR、PTFE、アクリル系水分散系バインダーでは、水系電解液と有機電解液におけるこのような違いは見られなった。
充電反応とはLiNi1/3Mn1/3Co1/3O2からリチウムイオンが脱離する反応である。セル①の自然電位は0.32V、セル②の自然電位0.44Vであった。また、セル③0.16V、セル④-0.01Vであった。自然電位は活物質の平衡反応に対応し、PVDFが活物質の反応に寄与していると言える。水系電解液と有機電解液で自然電位の変化の傾向が逆であることは、PVDFの働きが溶媒の種類で変わることを意味している。
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○赤間未行,黒澤大輝,仁科辰夫,立花和宏,伊藤智博.
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電気化学会第84回大会, 首都大学東京南大沢キャンパス.
2017.
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