新潟県 新潟市榎町57
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1)の日本海に面する製紙工場。それは巨大な洗濯機だった。トラックで頻繁に運び込まれるチップはチップヤードに山積みされ、常にスプリンクラーで加湿されている。そのチップはチップヤードの地下からベルトコンベヤで足がすくむような地上70メートルの蒸解塔のてっぺんまで一気に搬送され、思い切り洗濯される。最初は茶色が残っているぼろぼろの木のくずというかんじ、酸素や塩素化合物を使った漂白をへて、まっ白でふわふわのパルプになっていく。蒸解塔からサンプリングした出来立てのパルプを手にのせるとほかほかと湯気をたてて熱い。チップから洗い出した樹脂はそのままボイラーの燃料として使われ、乾燥や発電のエネルギー源となる。
抄紙工程では洗浄されたパルプは精密に分散制御されたヘッドボックスからワイヤーの上に均一に噴出さされる。あたりにもうもうと立ち込める湯気と熱気で汗が滝のよう。回転するプラスチックのワイヤーパートで遠心脱水したあと、プレスパートでロールで加圧して水を絞ります。さらにドライヤーパートでボイラーから供給された蒸気で乾燥させるといよいよ紙らしくなる。
コーターで紙の表面に塗料を塗り、ソフトカレンダーでつやだしをしてリールに巻き取るとジャンボロールの出来上がり。これをスリッターで裁断したりスーパーカレンダーで紙の表面につやを出したりして製品とする。
【関連講義】
- (1) 伊藤智博、立花和宏、仁科辰夫.
電気化学の庵:新潟県
. /amenity/Syllabus/@Lecture.asp?nLectureID=789. (参照2018-12-01). - (2) 立花 和宏.
無機工業化学II:炎をスケッチ
. /amenity/Syllabus/@Lecture.asp?nLectureID=524. (参照2004-10-01). - (3) 立花和宏.
エネルギー変換化学:第8回:色っぽい話―ディスプレイ
. /amenity/Syllabus/@Lecture.asp?nLectureID=1063. (参照2006-12-08).