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1.2.4 無機半導体を陰極とする電解コンデンサ
このコンデンサは、タンタルやアルミニウムの表面を陽極酸化したものに、陰極として二酸化マンガンや過酸化鉛のような半導体を与えたものである。カソード極引き出しは二酸化マンガンなどの外側にカーボン層を与え、更にその外側に銀膜を作り、それに端子を取り付ける構造のものが多い。この構造のものは、アノード極をタンタルやアルミニウムの粉末を固めて真空中で加熱し、焼結して作る方式が多かったが、電解液陰極電解コンデンサと同様の巻き取り式の素子に電解液の代りに、二酸化マンガンなどを与える方式のものも作られるようになった。この場合は、カソード極板が存在するのでカーボンや銀は不要である。この方式は、固体物質だけで構成されるので、固体電解コンデンサと呼ばれることがある。日本ケミコン製の6V、220μFのタンタル―二酸化マンガン固体電解コンデンサの断面図を図