語釈1.
リファレンス・エレクトロード。Rと書いてある電極です。電気化学セルの電位の基準とする電極。標高がわかっている山の三角点みたいな電極です。参照極、照合電極、基準電極、比較電極ともいいます。熱力学的な平衡反応が定義されており、電極電位 E 〔V〕が安定しているものを使います。具体的に良く使われるものとしては、、、
水銀/酸化水銀電極(濃アルカリ性電解液用)Hg(l)+2OH(-)<->HgO(red)+H2O3)
ふつう、この端子はボルテージフォロアを使って、入力インピーダンスを高くしてあります。
電位がふらふらして不安定だったり、ノイズが多かったりしたらまず参照電極を疑います。塩橋を使って液絡している場合はキャピラリーに気泡がはいっていないかどうか確認します。セラミックフリットやバイコールガラスを使っているときは詰まっていないかどうか確認します電気化学セルの組み立て5)。
【関連講義】
無機・分析化学応用実験,銀/塩化銀電極(基準電極)の作成とエレクトロメータの較正銀|塩化銀電極(基準電極)の作成とエレクトロメータの較正1)
卒業研究(C1-電気化学2004~),第二種の電極(金属|難溶性塩|電解質)第二種の電極(金属|難溶性塩|電解質)2)
遠藤 昌敏,無機・分析化学応用実験, 講義ノート, (2006).
仁科 辰夫,卒業研究(C1-電気化学, 講義ノート, (2008).
立花 和宏,電気化学, 講義ノート, (2015).
出典:
電気化学セルの構成
(藤嶋昭, 相澤益男, 井上徹著. 電気化学測定法. 技報堂出版, . ) 6)
- (1)   2H+ + 2e- ↔   H2 Eº = 0V, = 0 V, (反応-1).
- (2)   AgCl + e- ↔   Ag + Cl- Eº = 0.2223V, = 0.2223 V, (反応-14).
- (3)   HgO + H2O + 2e- ↔   Hg(l) + 2OH- Eº = 0.0977V, = 0.0977 V, (反応-157).
- (4)   Li+ + e- ↔   Li Eº = -3.045V, = -3.045 V, (反応-183).
- (5) 伊藤 智博、立花 和宏、仁科 辰夫.
卒業研究(C1-電気化学2004~):電気化学セルの組み立て
. /amenity/Syllabus/@Lecture.asp?nLectureID=1590. (参照2007-08-08). - (6) 藤嶋昭, 相澤益男, 井上徹著.
電気化学測定法
. 技報堂出版, 1984. .