アルミニウムの表面には,酸化皮膜が存在することが古くから知られており,この酸化皮膜があることによりアルミニウムの酸化還元電位 E=-1.68V vs. SHEより高い電位でしか,平衡電位を示さない.著者らは,Al| NaCl(aq) | CuとAl|粘土鉱物水溶性ゲル|Cuの2つのアルミニウム電池を作成し,それぞれの起電力を測定した結果,
Al| NaCl(aq) | Cu E=0.5V ,
となり,粘土鉱物水溶性ゲルによって,自然酸化皮膜が表面に存在するアルミニウムの電極電位が下がった.本研究では,粘土鉱物分散水溶性ゲルを使用した電池のアルミニウム酸化皮膜の抵抗低減メカニズムの解明を検討した.
アルミニウム被膜と蓄電デバイス材料接触時の電気化学的挙動1)
- (1) アルミニウム被膜と蓄電デバイス材料接触時の電気化学的挙動
白谷 貴明, 山形大学 物質化学工学科, 卒業論文 (2017).