川田聖人,長谷川拓哉,立花和宏,仁科辰夫,
第52回電池討論会
,
タワーホール船堀(〒134-0091 東京都江戸川区船堀4-1-1) ,
アルミニウム集電体の不働態皮膜修復に及ぼすバインダーの種類とスラリー中炭素含有量の影響
Fig.1にKB含有量0wt%のPVdF/NMP溶液を集電体に塗布した試料極のサイクリックボルタモグラムを示す。1サイクル目は電位掃引開始とともに電流が立ち上がり、その後平坦な*Aの電流が観察された。電位反転と同時に電流は急激に減少し、2サイクル目以降は電流が流れなくなった。電極面積から電流密度は*A/m2であり、掃引速度50mV/sから計算されるフッ化皮膜生成の電流密度にほぼ等しかった。KB含有量0wt%のSBR/H2O溶液を用いた試料極でも同様であった。このことからPVdFやSBRのみを塗布してもアルミニウム集電体の不働態皮膜はアノード分極によって修復されると考えられる。これに対してPVdFではKB含有量が0.31wt%を超えると電流増大やスパイク状の過渡電流が見られた。この際の電極を観察すると炭素粒子の粒塊の周辺のバインダー樹脂にクラックやボイドが観察された。SBRではKB含有量がが0.38wt%を超えると同様に電流の増大やスパイク状の過渡電流が見られた。この際の炭素粒子の粒塊の周辺のバインダー樹脂に観察されるクラックやボイドの形状はバインダー樹脂の種類によって異なった。これらの結果はアルミニウム集電体のアンダーコート剤としてのバインダー樹脂選択に指針を示唆する。
【物理量】重量百分率1)
界面活性剤2)
【関連講義】
卒業研究(C1-電気化学2004~),分散系バインダー(SBR系)3)
卒業研究(C1-電気化学2004~),溶剤系バインダー(PVdF)4)
【著者】
かわだは、2012年に、それまでの研究をアルミニウム集電体の皮膜形成に対するプライマー塗布の効果(仮)というテーマで修士論文としてまとめ、山形大学を卒業した5)。
たくやは、2012年に、それまでの研究をアルミニウムとバインダーの電気化学(仮)というテーマで卒業論文としてまとめ、山形大学を卒業した6)。
○田中智,立…らは、2004年に国立京都国際会館(京都市左京区宝ヶ池)で開催された第45回電池討論会においてリチウムイオン二次電池における正極合材のバインダーとアルミニウム集電体の表面接触特性について報告している7)。
【関連講義】
卒業研究(C1-電気化学2004~),電池討論会@C18)
卒業研究(C1-電気化学2004~),学会発表2011@C19)
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川田聖人,長谷川拓哉,立花和宏,仁科辰夫.
<a href='https://edu.yz.yamagata-u.ac.jp/developer/Asp/Youzan/Academic/@Meeting.asp?nMeetingID=298'>
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アルミニウム集電体の不働態皮膜修復に及ぼすバインダーの種類とスラリー中炭素含有量の影響
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第52回電池討論会, タワーホール船堀(〒134-0091 東京都江戸川区船堀4-1-1) .
2011.
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