語釈1.
電池から流れる電流と電圧の関係から等価回路を作ったとき見かけ上電池の中にあるように見える電気抵抗です1)。電池の内部抵抗が大きいと電圧が下がり機械が動作しなくなります。
鉛蓄電池は内部抵抗が小さい電池です。リチウム二次電池では内部抵抗のかわりにCレートで表現されることもあります。
リチウムイオン電池2)では、電極を巻回することで電極面積を大きくして内部抵抗を小さくしています。
リチウムイオン電池の内部抵抗は、溶液抵抗(抵抗率 ρ 〔Ω·m〕)、電荷移動抵抗、活物質バルク抵抗、集電体との接触抵抗接触抵抗率 ρc 〔Ω·m²〕などに起因します。
電極の抵抗は、(抵抗率@バルク1÷電極面積×厚み@バルク2)+(接触抵抗÷接触面積 A 〔m²〕)+(抵抗率@バルク2÷電極面積×厚み@バルク2)と表せます。
電池の起電力 E 〔V〕3)が放電とともに低下するのは放電にともない活物質の組成にともない電位が変化するためで内部抵抗のためではありません。
- (1) 中村英二、吉沢康和.
新訂物理図解
. 第一学習社, 1984. . - (2) 伊藤 智博、仁科 辰夫.
卒業研究(C1-電気化学2004~):リチウムイオン二次電池の正極
. /amenity/Syllabus/@Lecture.asp?nLectureID=1245. (参照2007-03-09). - (3) 遠藤 昌敏.
無機・分析化学応用実験:ダニエル電池の作成と単極電位の確認
. /amenity/Syllabus/@Lecture.asp?nLectureID=1035. (参照2006-11-09).