生体内フリーラジカルを検出するためのin vivo ESR装置を、1GHz以下のマイクロ波と電気シールド付ループ・ギャップ共振器の組み合わせで開発し、1986年に報告した(T. Ogata他).現在では、外在性のニトロキシルラジカルを追跡子として投与するスピンプローブ法では、マウス、ラットなどで実用の段階に達し、ESR画像計測を始めとする応用研究が行われている。しかしながら、従来の測定手法では、2種類以上のラジカル試料の分布画像情報を得ることはできない。そこで、新しい手法として、交流磁場勾配を用いて局所空間に均一な磁場を発生させる磁場焦点法を確立する。この研究の目的は、磁場焦点ESR法を確立し、高分解能、高機能ESR検出技術を確立することである。本発表では、システムの概要と2次元空間における空間分解能とスペクトル分離について基礎データを下に、磁場焦点ESR法の現状と小動物に対応するための問題点について報告する。
EPR Spectroscopy using Magnetic Field Gradient Modulated by a Triangular Wave1)
(1) EPR Spectroscopy using Magnetic Field Gradient Modulated by a Triangular Wave
Tomohiro Ito, Hidekatsu Yokoyama , Junji Watanabe, Shuhei Takaiwa, Tateaki Ogata, Appl. Magn. Reson., ,35(1) ,143-153 (2008), (2008).
Tomohiro Ito, Hidekatsu Yokoyama , Junji Watanabe, Shuhei Takaiwa, Tateaki Ogata, Appl. Magn. Reson., ,35(1) ,143-153 (2008), (2008).