メンディ:「ガラスの容器から空気を抜いて高電圧をかけると美しい光を発することは結構古くから知られていました。たとえば、こちらもすっかり見かけなくなったネオン管です。プラズマボールなどで見ることがありますね。 <ピカッとさいえんす「放射線と節電」0:01>プラズマボール 真空放電はファラデーなんかも調べていましたが、本格的に調べられたのはガイスラーが水銀ポンプを発明してから。大気の一万分の1の気圧を達成。さらにポンプが発達して大気圧の100万分の1ぐらいでカソードから負の電荷をもったエネルギー粒子が飛び出していることを見つけたのがクルックス。 さて、何気圧でしょうか?>聴衆とテレビに向かって カソードから出る光ということでカソード・レイ。高校では陰極線と教わるね。ブラウン管のことをCRTというけど、あれはカソード・レイ・チューブ。まさにYouTubeの語源だね。この陰極線、カソードからアノードに一方通行で流れて、磁場や電場で曲げることができるんです。 <陰極間の図解> さて話は白熱電球に戻ります。 エジソンはね、(白熱電球のフィラメントを指さしながら)この白熱電球のフィラメントの寿命を延ばそうとして金属で覆いを作ったんです。くわえてエジソンは直流にこだわっていたため、電気の片側だけにが起きることを見逃した。 エジソンにあこがれてエジソンの下で働いて、すぐやめたフレミング。モールス受信器のところで実験を進めていました。そしてこの現象がラジオの検波に使えることを見つけたんです。あとでだいぶ悔しい思いをしたようですけど。 どこがポイントかというと熱したフィラメントからは低い電圧で電子が飛び出すということ。熱電子と言います。フレミングはエジソンに敬意を表して「エジソン効果」と呼んでいます。真空放電に必要だった高電圧がこの熱電子放出によってぐっと低い電圧になったんですね。