電極にスラリーを塗工するためには,塗りやすく垂れにくい,チクソトロピーの性質が求められる.Bitschらは,リチウムイオン2次電池の負極スラリーを調製する過程で2%オクタノールを添加することで擬塑性流体になると述べており,スラリーの粘度ηとずり速度γを評価し,ずり速度γ1×10-1 s-1における粘度が2×105 mPa・sであり,ずり速度5×102 s-1における粘度が1×100 mPa・sになり,チクソトロピー性の高い負極スラリーが作成できると述べている .一方,国内で使われているリチウムイオン二次電池用のカーボンナノチューブ分散スラリーの粘度は,100 mPa・s~5000 mPa・sである .