1)や導電助材を分散するには界面活性剤が大切です。界面活性剤は固体粒子表面に吸着して溶媒中で固体粒子同士が凝集するのを防ぎます。乾燥時にはいなくなってくれるのが理想です。 界面活性剤(分散剤)はその分散の目的から結着材とちがって乾燥によって完全に除去されて差し支えありませんし、そうあるべきです2)3)4)。やむを得ず粉体を被覆する場合は完全に被覆するのではなく、局所的に凝縮して粉体表面が露出させる必要があります。たいていの分散剤は電子伝導を阻害するので5)6)、特に活物質表面や炭素導電助材の表面を被覆することのないよう工夫が必要です。 リチウムイオン二次電池の正極合材では、PVDF,フッ素ゴム、EPDMなどをNMPや水などに溶解あるいは分散して使います。活物質粒子や炭素導電助材粒子が安定したスラリーになるには粒子同士が溶媒あるいは分散媒で濡れ、その媒質中で同符号に帯電して表面電位の電気的反発力で静電的に反発するか、吸着した樹脂層の立体障害効果で凝集が抑制されなければなりません7)。 【関連講義】電気化学の庵,顔料・塗料・書写材料@JIS.K―化学・化学分析8)実験方法 > 材料&試 > 活物質,材料&試料仁科 辰夫,卒業研究(C1-電気化学, 講義ノート, (2006).炭素導電助材を含む電極におけるパーコレーション現象を用いたバインダの評価○柳沼雅章,立花和宏,遠藤孝志,仁科辰夫,第49回電池討論会講演要旨集, 巻:49th 頁:117 (2008).実験方法 > 材料&試 > ゴムとポ > バインダ > バインダ > バインダと電子伝導の阻害,バインダーの特性仁科 辰夫,卒業研究(C1-電気化学, 講義ノート, (2008).規格と標 > JIS( > JIS. > 顔料・塗料・書写材料@JIS.K―化学・化学分析,JIS.K―化学・化学分析仁科 辰夫,電気化学の庵, 講義ノート, (2010).(1) 実験方法 > 材料&試 > 活物質,材料&試料仁科 辰夫,卒業研究(C1-電気化学, 講義ノート, (2006).(2)  > さらなる顔料分散性の向上中道敏彦, 図解入門 よくわかる顔料分散, 日刊工業新聞社, (2009).(3)  > 粉体の液中分散小石真純, 角田光雄著, 粉体の表面化学, 日刊工業新聞社, (1975).(4)  > 吸着質竹内節, 吸着の化学―表面・界面制御のキーテクノロジー―, 産業図書, (1995).(5) 炭素導電助材を含む電極におけるパーコレーション現象を用いたバインダの評価○柳沼雅章,立花和宏,遠藤孝志,仁科辰夫,第49回電池討論会講演要旨集, 巻:49th 頁:117 (2008).(6) 実験方法 > 材料&試 > ゴムとポ > バインダ > バインダ > バインダと電子伝導の阻害,バインダーの特性仁科 辰夫,卒業研究(C1-電気化学, 講義ノート, (2008).(7)  > 顔料分散の3つのステップ中道敏彦, 図解入門 よくわかる顔料分散, 日刊工業新聞社, (2009).(8) 規格と標 > JIS( > JIS. > 顔料・塗料・書写材料@JIS.K―化学・化学分析,JIS.K―化学・化学分析仁科 辰夫,電気化学の庵, 講義ノート, (2010).