植物葉のストレス応答測定に、表面コイル型共振器を持つ低周波ESR装置が使用されている。これまでそのESR装置では、対向型の2つの磁石が使用されているために、静磁場発生用磁石の磁極間隔で試料(葉)の大きさが決まる制限があった。これを解決するために、最近、磁石一個型ESRプローブが提案された。これは試料容積に制限がないので、聴診器のようにより大きな葉の計測が可能である。また、より軽量小型化が可能であるためにフィールドワークに適している。しかし、装置の安定性や感度に問題があった。本研究では、永久磁石と表面コイル型共振器を一体化したESRプローブについて、磁場の均一性を高めるための磁気回路を試作し、屋外でのインビボ(in vivo)計測への有効性を検討する。